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映画『「桐島です」』が7/4(金)に公開!主演の毎熊克哉さんにインタビュー

日刊KELLY

2025年7月4日(金)に公開の映画『「桐島です」』。
本作は、1970年代に起こった連続企業爆破事件の指名手配犯で、約半世紀にも及ぶ逃亡生活の末に病死した桐島聡の人生を映画化しています。
桐島聡とはどんな人物だったのか、どんな生活をして最期の時を迎えたのか。指名手配犯として多くの人に追われながらも、謎に包まれた波乱の軌跡を高橋伴明監督が描いています。

今回は、本作の主演を務めた毎熊克哉さんにインタビュー! 桐島聡という人物を演じた思いや、役を演じる上で意識したこと、撮影中の裏話など、たくさんお話を伺いました。

STORY

あらすじ
1970 年代、高度経済成長の裏で社会不安が渦巻く日本。大学生の桐島聡は反日武装戦線の活動に共鳴し、組織と行動を共にしていた。しかし、一連の連続企業爆破事件で犠牲者を出し、深い葛藤に苛まれる。組織は警察当局の捜査によって、壊滅状態に。指名手配された桐島は偽名を使い逃亡し、工務店での住み込みの職を得る。ようやく手にした静かな生活の中で、ライブハウスで知り合った歌手キーナの歌「時代おくれ」に心を動かされ、相思相愛となるが…。

本当の「桐島聡」という人物を伝えたい

――「桐島聡」という役が決まったときの思いを教えてください。

桐島聡という人物が何かしらの爆破事件に関わっていた人物として、警察に追われるような立場になるのは変わりのない事実です。事件のことを知らない人にとっては、彼自身や時代背景について調べない限り、“指名手配犯の桐島”でしかなくて、彼がなぜその活動に関与していたのかはわからないんですよね。
私も事件があった時代には生まれていなくて、詳しい事件の内容も知らなかったのですが、報道された事実だけで、桐島の人生を片付けたくないという思いがあって。「善人ではないけれど、ただの犯罪者でもない」ということを、作品を通じて伝えたいと思いました。事件を知らない人に、桐島とはどんな人物だったのかを知ってもらいたいです。

――役作りで参考にしたものはありましたか。

作中にも描写されていますが、桐島は音楽が好きだったそうです。私自身も70~80年代の洋楽が好きなので、大きなヒントになりました。実は出身地も同じ広島県・福山市なんです。あとは、写真と動画を参考にして「こんな風に笑う人だったのかな」などの人相を学びました。
脚本に書かれている桐島だけでは、“100%本物の桐島”ではなくて、“映画やフィクションの桐島”でしかないので、台本を読んでキャラクターを想像しながら演じました。

――毎熊さん自身も音楽が好きとのことで、ギターの演奏経験はあったのでしょうか。

ギターに触れたことはありましたが、がっつり演奏するのは初体験でした。ギターの弾き語りシーンがあると決まってから、1カ月間猛練習して、形にすることができて良かったです。

逃亡犯という複雑な役を演じるうえで意識したこと

――桐島自身を表現する際に顔の表情や動作、行動で表現しているシーンが多かったですが、そういった点で意識したことはありましたか。

細かく意識してはいないのですが、本作で桐島が言葉を使って自分の思いを伝える場面はないんです。だからこそ「今、何を感じているか」を、観客の目線になって考えながら演じました。

――作品の撮影に入る前と、実際に作品を観てからとでは桐島に対する考え方は変わりましたか。

自分自身が出演している作品を観るのが苦手で、実はまだ1回しか観ていません(笑)。ただ、演じる前も演じた後も、「この人はどんな人だったんだろう」という疑問は変わらないままです。仮にそれが身内だったとしても、その人のことはその人自身しか知らない。でも思っていたよりもいろいろな面を持っていて、愛情や人情に熱い人だったんではないかと思いました。

――劇中には北香那さんが演じるキーナとの恋愛模様もありました。実際に演じてどう感じましたか。

桐島に結婚を意識した方がいたという話は知っていました。
男女が恋愛するのはごく自然なことじゃないですか。だけど桐島は「逃亡犯」という肩書を持っているから複雑だったと思います。好きな人と恋をして夢中になっても、「自分は(桐島の偽名の)ウチダヒロシではない」という事実をどこかで再確認していたと思います。職場では「うーやん(ウチダの愛称)」になりきることはできたとしても、プライベートは「罪を背負って逃げている桐島」のまま。だから、ウチダという名前を使って自分を偽っているという嘘が、恋だけではなくいろんな場面で自分を苦しめ続けていたのかなと感じました。

地方撮影ならではの貴重な撮影の裏話も

――決してポジティブな内容の作品ではないですが、撮影中の裏話はありますか。

撮影現場の一つが福島県・いわき市周辺だったのですが、ロケ弁当がとてもおいしかったです。いろんな店のお弁当をいただいたのですが、特に魚料理が絶品でしたよ。みなさんも福島に行った際にはぜひ食べてみてください!

――読者の皆さんに向けてメッセージをお願いします。

『「桐島です」』は、実在した逃亡犯「桐島聡」の半生を描いた作品ですが、フィクション部分もあり、青春映画になっています。この人物が罪を背負いながらもどうやって生きてきたのか…。ニュース番組の報道では語られていない愛情や人間味あふれる「桐島」の“本当の姿”を思い描いてほしいです。事件のことを知っている人も、知らない人もぜひ劇場でご覧ください。

映画『「桐島です」』は、2025年7月4日(金)より公開されます。桐島聡の半生を描いた事実に基づく作品を、ぜひ劇場でご覧ください。

映画『「桐島です」』

公開日
2025年7月4日(金)
脚本
高橋伴明、梶原阿貴
監督
高橋伴明
出演
毎熊克哉、奥野瑛太、北香那、原田喧太、山中聡、影山祐子、テイ龍進、嶺豪一、和田庵、伊藤佳範、宇乃徹、⻑村航希、海空、安藤瞳、咲耶、⻑尾和宏、趙珉和、松本勝、秋庭賢二、佐藤寿保、ダーティ工藤、白川和子、下元史朗、甲本雅裕、高橋惠子
公式サイト
https://kirishimadesu.com/

©北の丸プロダクション
※掲載内容は2025年6月時点の情報です

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