三重大から情報含む工学系100人の学生、JR四日市駅前の新大学構想で、伊藤正明学長が方向性示す
三重県のJR四日市駅前に新大学を設置する計画で、三重大学の伊藤正明学長は10月4日、四日市に設ける新教育研究拠点への学生の規模については、1学年100人程度で検討したいとの考えを述べた。この人数には工学系情報を含むのがよいとし、四日市地域の製造業の層の厚さなどを考え、他の工学系学部の学生についてもバランスよく検討していくという。
この日、三重大と四日市市の検討状況について情報を共有する「四日市キャンパス設置検討会」があり、会議終了後、伊藤学長が森智広市長とともに報道陣に語った。森市長は伊藤学長の言葉を受け、「これまでの議論で、新大学は1学年350人の規模なのと、工学系は最低200人を必要とするとしているので、あと100人は今後、連携する公立大学などの形で枠を満たしていくことになる」と話した。
伊藤学長は、三重大の津市キャンパスから100人の学生を移すとなると、それに伴う費用などもあり、それを上回る利点が出るように考えたいとした。「四日市では製造業の企業と非常に近い距離にあるので、津市ではない研究効果をつくっていくことは可能だと思う」などと話した。
市側は、新大学について、今後、どんな設置主体にするのか、開設までのスケジュールをどうするのか、などを検討し、年度内には方向性をまとめたいとしている。市は「三重大学を核」としているほか、新大学に関心を示している他の複数の大学とも情報交換しており、それらの複数大学の連携による設置主体で開設し、複数の大学が連携することで、ひとつの大学だけよりも研究効果などが大きくなる形態をめざしているという。