プロ野球投手の無失点記録イニング&試合別ランキング 巨人・山﨑伊織が28回0封
高橋尚成の球団記録に並ぶ
巨人・山﨑伊織投手(26)が無失点記録を伸ばしている。4月23日の中日戦(東京ドーム)で5回5安打3奪三振2四球無失点と好投し、開幕からの無失点記録を28回に伸ばした。
2020年ドラフト2位で東海大から入団して5年目の右腕。今季初登板だった4月2日の中日戦で8回、9日のDeNA戦でも8回、16日のDeNA戦で7回を無失点に封じて3連勝をマークした。
23日は勝ち星こそつかなかったものの防御率0.00をキープ。2007年に高橋尚成がマークした開幕から28回連続無失点の球団記録に並んだ。
ここまで来ればNPB記録が気になるところ。歴代1位は1939年に高橋敏(阪急)がマークした38.1回が開幕からの連続イニング無失点記録で、2リーグ制以降では2021年に平良海馬(西武)が記録した38回が最長となっている。
セ・リーグ記録は1963年の中井悦雄(阪神)と2023年の村上頌樹(阪神)がマークした31回。山﨑は次回登板でセ・リーグ記録更新が期待される。
連続イニング無失点記録ランキング
ちなみに「開幕から」という条件を外すと上には上がいる。連続イニング無失点記録ランキングは以下の通りだ。
1位 64.1回 金田正一(国鉄)1958年
2位 62回 藤本英雄(巨人)1943年
3位 60.1回 野口二郎(大洋)1941年
4位 54.2回 杉浦忠(南海)1959年
5位 51回 野口二郎(翼)1940年
6位 49.1回 別所毅彦(巨人)1955年
7位 47.2回 藤川球児(阪神)2006年
8位 47回 スタルヒン(巨人)1938年
8位 47回 小山正明(阪神)1962年
10位 46.2回 真田重蔵(大陽)1948年
10位 46.2回 ダルビッシュ有(日本ハム)2011年
金田正一(国鉄)は長嶋茂雄(巨人)のデビュー戦で4打席連続三振を奪った1958年、64.1回連続無失点をマーク。6月5日に史上最年少の24歳で通算200勝を達成し、31勝14敗、防御率1.30で最多勝と最優秀防御率のタイトルを獲得したシーズンだった。
古い記録が多いが、2006年には藤川球児(阪神)が47.2回をマーク(歴代7位)。シーズン途中から久保田智之に代わってクローザーを務め、小山正明が持っていた47回連続無失点の球団記録を更新して47.2回まで伸ばした。同時に記録した38試合連続無失点も当時の日本新記録だった。
また、2011年にはダルビッシュ有(日本ハム)が46.2回連続無失点。5月10日の楽天戦から6月15日の阪神戦の2回まで、途中3試合連続完封も含めて0を並べた。
連続試合無失点記録ランキング
続いて連続試合無失点記録も見てみよう。ランキングは以下の通りとなっている。
1位 39試合 平良海馬(西武)2021年
2位 38試合 藤川球児(阪神)2006年
3位 37試合 篠原貴行(DeNA)2011年
4位 34試合 豊田清(西武)2003年
4位 34試合 比嘉幹貴(オリックス)2014年
6位 31試合 高橋聡文(中日)2005年
6位 31試合 ファルケンボーグ(ソフトバンク)2011年
6位 31試合 田島慎二(中日)2016年
6位 31試合 嘉弥真新也(ソフトバンク)2018年
10位 30試合 菊地和正(DeNA)2012年
先述の平良海馬(西武)が、2021年の開幕から7月6日の日本ハム戦で初失点するまで記録した39試合連続無失点が歴代最長。「開幕から」に限定しても平良の記録が歴代1位だ。
1イニング限定で思い切り腕を振れるリリーフ投手が並ぶが、ペース配分が必要な先発投手の記録はリリーフ投手以上に価値があると言える。山﨑がどこまで記録を伸ばすか注目だ。
【関連記事】
・読売ジャイアンツ 日本プロ野球史上に名を残す永久欠番
・歴代巨人投手の通算勝利数ランキング、菅野智之が江川卓を抜いてTOP10入り
・「魔改造」の正体とは?巨人・田中将大を復活へ導く久保康生コーチの指導法
記事:SPAIA編集部