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沖縄宜野座村産イチゴや車エビ!ご当地名物じゃがめん!?食文化を世界発信するガストロノミーツーリズム

OKITIVE

──今回はブルームーンパートナーズの伊波恵子さんとお伝えします。

伊波さん 「今回のテーマは『観光客の胃袋と好奇心を満たすガストロノミーツーリズム』です」

「ガストロノミーツーリズム」とは「食」を通してその土地ならではの文化や歴史に触れる旅のスタイルのことで、いま欧米を中心に、世界で広がりを見せています。

実際に沖縄旅行の目的が「食やグルメ」という方も多く、沖縄総合事務局の調査では「観光施設めぐり」に次いで2番目に多いことが分かりました。

こうした沖縄での食事を楽しみにしている観光客に、地域の歴史や文化も知ってもらおうという取り組みが広がっています。

宜野座の魅力を食とウォーキングを通じて堪能

「ガストロノミーウォーキング、がんばるぞ!」 「おー!」

2025年1月18日、宜野座(ぎのざ)村でユニークなウォーキングイベントが開催されました。 その名も「ONSENガストロノミーウォーキング」

那覇からの参加者 「ご飯がたくさん食べられるので来ました。車エビをたくさん食べたいです」

長野県から来た参加者 「旅行の楽しみの1つに『食事』があるので、それをコンパクトに濃縮して楽しめるというのは非常にいいんじゃないでしょうか」

沖縄県の内外からおよそ80人が参加した「ガストロノミーウォーキング」は、村内のおよそ8キロのコースを巡りながら、その道中にある飲食店で特産品を味わうなど宜野座村の魅力をまるごと感じてもらおうと村の観光協会が実施しました。

宜野座村観光協会 幸喜達也さん 「宜野座を好きになってもらえるかと考えた時に、宜野座の景観は大事だよね、食も大事だよね、いろんな事業者もあるよねといった中で、『そうだ宜野座を歩こう』というところで始まりました」

ご当地名物"じゃがめん"を楽しむ

まず参加者がやってきたのは「広島のお好み焼き」が食べられるお店。

麺は宜野座産のじゃがいもが練りこまれた名物「じゃがめん」を使用しています。

埼玉からの参加者は 「じゃがめんというのを知らなくて、新しい食材の可能性を知れるのもうれしいし、おいしい」

うるま市からの参加者 「キャベツともやしがたっぷり入っていて、とてもヘルシーな感じがして、おいしくいただいています」 Q.そのキャベツも宜野座村産みたいですよ? うるま市からの参加者 「はぁ!!宜野座村、なんでもありですね。楽しいです」 ここでしか食べられない料理を堪能した参加者たち!

宜野座村観光協会 仲間赴人 事務局長 「この一帯、漢那(かんな)川という川があったんですが、いまは公園です。沖縄戦がはじまって収容所になって、ここに一時期10万人以上いたんです。ここには小学校があったんですよ」

東京からの参加者 「歴史があって、この宜野座の村があってというのが繋がっているんだなと思いました」 宜野座産のイチゴを使ったカップシフォンケーキも!

宜野座産のイチゴのシフォンケーキや車エビ

シフォンケーキを食べる女性 「ん~、おいしい」 参加者たちは宜野座で養殖される車エビと地酒とのペアリングを楽しんだり、

手つかずの海を眺めながら、疲れた足を癒したりと宜野座の魅力を五感で満喫しました。

東京からの参加者 「歴史とか文化とかこの村の良い所の話をしてもらったので、より宜野座が好きになりました」

埼玉からの参加者 「沖縄ってリゾート地というイメージしかなかったので、地域ごとに違う文化とか食を知れるというのはすごく魅力的だなと思います」

宜野座村観光協会 幸喜達也さん 「ただ観光地に行って遊ぶだけというのがいま変わりつつあって、その地域を知りたいというお客さんがたくさんいるので、より深く『宜野座のファン』になってもらえるような仕組みを作っていきたいですね」

沖縄県もガストロノミーツーリズムを強化

こうした取り組みは宜野座村だけではありません。 沖縄県も観光の量から質への転換を図る為の戦略として「ガストロノミーツーリズム」に力を入れていて、2024年12月も旅行事業者やインフルエンサーなどを招きモニターツアーを実施しました。

沖縄県文化観光スポーツ部観光振興課 備瀬由佳梨さん 「琉球歴史研究家のガイドによるツアーを行いまして福州園にも訪れ、琉球と中国との関係性を学びながら当時のおもてなしを再現したような形でツアーを組みました」

伊波恵子さん 「今後どのような方をターゲットにしたいとお考えですか?」 沖縄県文化観光スポーツ部観光振興課 備瀬由佳梨さん 「この事業に関しては(1回の旅行で)100万円以上の消費を行う欧米豪ラグジュアリー層をターゲットとしています」

しかし、まだまだ沖縄県内では食と「歴史・文化」を融合させた体験コンテンツが少ないため、今後は高付加価値な商品を提供できる事業者の掘り起こしや人材育成にも力を注ぐとしています。

沖縄県文化観光スポーツ部観光振興課 備瀬由佳梨さん 「沖縄に来た時にどこでもこういった取り組みがされていたり、参加できるような状況を作っていって『ガストロノミーツーリズム』というのを広めていければと考えております」

食文化の世界発信

──さて伊波さん、今回のテーマから見えてきたことはなんでしょうか。 伊波さん 『食文化の世界発信』です。

歴史や個性的な文化がある沖縄だからこそ、可能性を秘めた分野だと感じました。 観光客だけでなく、沖縄県外、国外のバイヤーを呼び込むことができれば、地域の食材や特産品を売り込むチャンスとなり、新たなビジネスにも展開できると期待しています。 そのためにも、やはり「情報発信」が鍵となります。 農家や料理人、行政などが一体となって、世界中から観光客を集め、「稼ぐ力」を強化したいものです。

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