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TVアニメ『公女殿下の家庭教師』キャストインタビュー第3弾:リィネ・リンスター役・EDテーマアーティスト 岡咲美保さん&カレン役・OPテーマアーティスト 前島亜美さん|キラキラ輝いて走り続ける姿にときめきや癒しをもらえる作品

アニメイトタイムズ

写真:アニメイトタイムズ編集部

2025年7月より放送開始となるTVアニメ『公女殿下の家庭教師』。

王宮魔法士の試験に落ちてしまい、実家に帰ろうにも先立つものがないアレン。仕事を探す彼に舞い込んだのは、公爵家御息女、すなわち公女殿下の家庭教師の仕事でした。そこで待っていたのは、魔法を一切使うことができない少女で……。

本稿では、リィネ・リンスター役&EDテーマアーティストの岡咲美保さん、カレン役&OPテーマアーティストの前島亜美さんのインタビューをお届け。キャラクターの魅力やOP&EDテーマの聴きどころについて、お話を伺いました。

▲岡咲美保さん

▲前島亜美さん

【写真】『公女殿下の家庭教師』キャストインタビュー第3弾:岡咲美保&前島亜美

キラキラ輝いて走り続ける姿にときめきや癒しをもらえる作品

ーーまずは作品の印象を教えてください。

リィネ・リンスター役・岡咲美保さん(以下、岡咲):かわいい女の子がいっぱい!と思いました。オーディションでも「女の子がこんなにいます!」というような資料が送られてきたのですが、全員かわいいですし、いろんなタイプの才女が集まっていて、「えーどうしよう!」と思ったのが最初の印象でした。

カレン役・前島亜美さん(以下、前島):私はすごくキラキラしていてまぶしいなっていうのが最初の印象だったんですが、原作を読んでいくうちに、みんなとてもまっすぐな思いを持っていて、ひたむきにがんばっている姿に心を打たれていきました。ただかわいいだけじゃない、芯のある素敵な作品だなと思いました。

岡咲:確かに。傍から見るとうらやましく見えたとしても、本人の立場では悩んでいて、みんな各々の悩みを抱えているのが魅力です。

これだけいろいろな立ち位置の女の子がいるので、向き合っていくアレンはきっと大変だろうなと思いつつ、視聴者のみなさまは、きっとどの子かに感情移入して見ていただける作品になっているのかなと思います。

ーー本作のどんなところにおもしろさや魅力を感じましたか?

岡咲:たくさんのキャラクターが出てくるのですが、誰かが置き去りにされることもなく、全12話の中でちゃんとスポットが当たる構成になっているのは素敵ですよね。これだけキャラクターがいるのに、一人一人の悩みや理想といったところまで丁寧に描いてくれているのは、すごいことだなと。

あとは大人になると忘れがちな「できないことに対しても向き合う」という姿勢に、すごく励まされます。

例えば学生時代は教科で苦手なものがあったとしても向き合うしかないからがんばっていましたが、大人になって自由に選択できるようになるとなかなか難しくて。

本作のキャラクターたちは、お家柄とかさまざまな悩みがある中でも、ひたむきにがんばっていて、キラキラした気持ちを持っているなと思いました。

前島:私はかわいいほんわかした日常の物語だけじゃなくて、時に激しい魔法を使ったアクションバトルがあるのにもすごくワクワクしました。

私は、こういった魔法でアクションをするような作品に携わるのは初めてなんです。やはり声優を志す上で、魔法だったり、バトル、アクションは憧れだったので、オーディションの時からずっとワクワクしていました。

アフレコをしている時も、魔法陣や魔法式みたいなものがバーっと出るシーンはすごく心がおどったので、そのあたりもご注目いただけるとうれしいです。

ーー次に、ご自身が演じられるキャラクターについて、それぞれ簡単に紹介してください。

岡咲:リィネはリディヤさんの妹で、最初はツンツンしているように見えるかもしれませんが、少女なのでまっすぐさの表れだと思ってください(笑)。

きっとキャラクターを知っていくうちにどんどんとかわいくなっていきます。猫っぽい性格なので、一回心を許すような出来事があれば、あとは情に厚い子なのかなと思います。

例えるなら、校外学習に行ったら次の日からめちゃ仲良くなるみたいな……その反面、最初はツンツンしちゃうところがあるので、そこもかわいいなって思ってもらえたらうれしいです。

私だったらこういう子が近くにいたらデレさせたいなって思います(笑)。

前島:めちゃくちゃかわいいですよね。(岡咲)美保さんのお芝居もぴったりで、もうアフレコ初日から完成されていたんです。テスト収録の段階から光り輝いていたなと。

岡咲:えー!ありがたい!

前島:さらに、いま(岡咲)美保さんの髪も赤髪で…!

岡咲:そうなんです!ちょうどキャラクターともピッタリで。

自分が赤髪にしてから、赤髪のキャラクターを演じる機会が増えた気がします。髪が役を引き寄せているのかもしれません。

ーー前島亜美さん演じるカレンはいかがですか?

前島:私が演じているのは主人公・アレンの妹のカレンちゃんなんですが、狼族という種族出身で、生徒会の副会長を務めている子です。

この世界では獣人族はまだ偏見があったり良く思われていないという状況で、そんな中でも生徒会副会長まで登り詰めた、相当な努力家であり実力者です。

ビジュアル面ではモフモフの耳と尻尾が真っ先に目につくと思うのですが、これがもう本当にかわいくて!アニメの中でも耳だけぴょこぴょこ動いたり、「えっへん」みたいなタイミングで耳だけピン!って立ったりしていて、そこがすごく萌えポイントだと思うので、カレンちゃんの耳もぜひ注目していただきたいです。

わりとかわいらしい女の子が多い中で、カレンちゃんは凛としている一面だったり、時折カッコよさもある子だと思うので、そこも見ていただきたいなと思います。

岡咲:アフレコ前に原作や台本を読んでいた時、カレンちゃんの獣人という要素をお芝居で感じられるのが楽しみだなとずっと思っていました。

実際アフレコに来てみたら、中性的なお芝居をされているからとても目を引きました。、声がついたことでよりカレンちゃん推しが増えたんじゃないかなって思いました。

前島:うれしいです

ーーお互いの演じるキャラクターについて、もう少し印象を教えていただけますか?

岡咲:私は人外萌えを感じることが結構あります。カレンはちょっとモフりたくなる声質で、ストレートなお芝居なのにちゃんと獣人的な属性も含んでる感じがすごく好きでした。

でもわりと前島さん地声に近いですよね?

前島:そうですね。

岡咲:ですよね!

あとは、兄弟にしたくなっちゃう。これはカレンが主人公の妹だからなのかもしれないですが、すっごくかわいいのに、“攻略対象”というよりは親族に居てほしいですし、一緒に遊んだりしてデレさせたりふて腐れさせたりしたくなっちゃう。

たぶんもっともっと引き出しがいっぱいある子なので、それを私が引き出してあげたいなってすごく思います。普段がんばっているからこそ、もっと力を抜ける機会を作ってあげたいなともすごく思います。

前島:リィネは本当に太陽のような子だなと思っています。

ティナやエリーちゃんは大人しめというか、ちょっと一歩引きがちなタイプだと思うんですけど、リィネちゃんはパーっとしてくれているので、作品にとっても花になっていると感じています。

周囲に光をもたらす元気印みたいな子だなと思っていて、しかもただ明るいだけじゃなくてその人への思いやりがあって、ティナたちと関係性ができていくうちに庇うようなシーンも出てきて。それにすごくグッときて「なんて友だち想いな良い子なんだ!」って思いました。

岡咲:たしかに!自分の中で「内側」「外側」のラインがはっきりしている子だからこそ、仲良くなってラインの内側に入れたらすごく強いのかもしれないです。

前島:たしかにそうかもしれないですね。

ーーご自身の演じるキャラクターならではだと思う言動や表現はありますか?

岡咲:噛みつくところかもしれないです(笑)。噛みつくし、しょっちゅうドヤりたがる(笑)。

でも、嫌味がないですし、まだ少女なのもあって、そこはご愛嬌かなと思います。同じような言い方でもすごく距離を感じてしまう場合もありますが、リィネはちゃんと親しみも込めて言ってきますので。

でも噛み付く速さは一番かも……すごく頭が良くて、噛みつきレーダーがしっかりしているんだと思います。

あと、アレンを「兄様」と呼ぶのはならではですね!これは結構めずらしい呼び方なのではと思います。

私が声を担当すると発表された時も、ファンの方が「おみほ(岡咲美保さん)が兄様って言うのか!」と反応されていたのを覚えています。かわいい部分かなって思いますね。

前島:カレンちゃんは主人公のアレンと兄弟なので、ほかの女の子と違ってアレンに対してもしっかり自分の意見を言えるのはカレンちゃんならではかなと思います。

あとはステラとの関係性もカレンちゃんならではのものかなと感じています。ほかのみんなからするとステラってすごい憧れの存在で、なんか素敵なお姉さんっていう少し距離感がある立ち位置だと思うんですが、カレンはステラの弱さであったり、ステラが悩んでいることにも気づけて、なおかつ寄り添っていける。本当のステラをちゃんと見れる子なので、そこは特別な点かなと思います。

ーーご自身の演じるキャラクターに共感できるところや、似ているなと思うポイントはありますか?

岡咲:今はだいぶ丸くなったのですが、私も幼い時は負けず嫌いだったので、リィネがティナと張り合う感じとか、「私も!私も!」みたいなところはすごく分かります。

リィネは姉妹ですが私は一人っ子なので、特に親の興味を引きたいし、友だち3人と居たら真ん中にしてもらえるとうれしい……みたいな(笑)。

ちっちゃい時ほどそういうのがあったので、構ってほしいという気持ちやそれがあるからこそ突っかかるというアプローチになるのはすごく共感できます。

私はどちらかというと突っかかるのではなく素直にかまってって言うタイプでした(笑)。

前島:カレンちゃんは大人っぽいところがあって、自分を律しようとしていたり、副会長という立場を気にしていたり、大きく逸れたことはしないようにしている印象があるんですが、そこは私に近いところを感じています。一歩引きがちなところが自分もあるなと。

一方で、お兄ちゃんであるアレンと二人きりになると「もっとしゃべりたかったのに!」みたいなデレが出るところもあって、私も「本当はもっとしゃべりたい!」「本当はもっと皆んなと仲良くしたい!」みたいに思いがちなので、似ているところは多いかもしれないですね。

岡咲:大好物です、そういう人!ちょっと前島さんに感じていました(笑)。

アフレコも隣でやらせてもらうことが結構多くて、でも初めましてがこの作品だったので、徐々に「おっ!(打ち)解けてきた!」と(笑)。

前島:私、激人見知りで。アフレコの現場だと一言も話せないで終わることが多くて、だいたい反省して「今日も話せなかった」って振り返るんですけど、この現場は(岡咲)美保さんがすごく話しかけてくださって、(ステラ役の)水瀬いのりさんも含めて3人でお話させてもらえて「うれしいなぁ」って(笑)。

岡咲:もう離しません(笑)。

ーーそんなご自身が演じられるキャラクターですが、お芝居で大切にしている点やこだわっている点などがあれば教えてください。

岡咲:リィネは噛みついたり、ツンデレのツンの部分が目立ちがちな子ではあるんですが、そこが目立ち過ぎると、初手で「リィネってなんか嫌味な子」って思われちゃうなと。

それは嫌ですし、音響監督さんからも最初のアフレコ時に「あまり強く、言葉通りにいき過ぎなくても大丈夫です」とディレクションをいただいたので、あくまで最終的には「かわいいな、よしよし」ってなっていただけるような塩梅を探って演じています。

ただ、丸すぎてもいけないので、鋭く演じたほうがおもしろいなというところはテスト収録時に鋭くやってみたり、スピード感や愛嬌とのバランスを毎回のアフレコでティナちゃんやエリーちゃんと掛け合いつつ探っています。

前島:私は最初はどの声の高さでやるのがいいかな?と考えていて。カレンちゃんはすごく見た目がかわいいんですが、クールに見える一面もあったりして、そのバランスをどのくらいにしようかなと。

アフレコ初日にテスト収録でやったものを「その塩梅で大丈夫です」と言っていただけたので、以降はそれを指標としながら演じていきました。

ティナ、エリー、リィネの3人でわーっと前線に行っているところを、ステラとカレンの2人が見守っているという構図も多いので、その見守り役としては大人っぽい一面や律する一面があっていいと思っています。

ただ、時にはカレンも「私も」とぐいっと前線に出ていくような瞬間があるので、そういうパワーは無くさないように、かわいらしさとか幼さもちゃんと存在してなきゃいけないなと思いながら調整しています。

岡咲:確かにステラとしゃべっている時は、「高嶺の花!」「生徒会のお二人よ!」みたいな感じですが、アレンと会った時に簡単にほだされちゃう感じとか、ギャップ萌えでした。いろんな一面がありますね。

前島:ほかにいただいたディレクションでは、アレンに対して「もっと話したかったのに」とか「久しぶりに頭をなでてもらえてうれしかった」みたいに本音を言うシーンで、デレのお芝居として「えへへ」みたいな演技をしたんですが、テスト収録で自分の思うままにやってみたら監督から「ちょっとデレすぎてキャラがブレてます」「もうちょっと押さえてください」っていうディレクションをいただいて。

岡咲:それ、可愛です(笑)。

前島:そっか、ちょっといき過ぎちゃった!と思って。大好き過ぎちゃったみたいで(笑)。

「えへへ」っていう時はくにゃってなるのかなって思っていたんですが、それ以降はキープしながら、解放しすぎないように演じています。

ーーキャラクターを演じていて難しいなと思ったことはありますか?

岡咲:お嬢様言葉だったり、説明用語が全体的に丁寧なので、それを滑舌良く表現することです。

リィネはキャラクターとしては節付けた表現をしたり、言葉の頭が強めに表現される子ですが、一方で掛け合いは軽やかなテンポ感で進んでいくので、皆さんで作り上げているバトンを落とさないようにしつつやっています。

置いていかれないようにしつつ、美しい所作を見せたいなと。結構鍛えられていると思います。

前島:「殿下」とか「公爵」とか、難しい単語もあるし、イントネーションもあるし、滑舌もあるし……そういうポイントも毎回アフレコで話題になっている気がしますね。

岡咲:そうなんですよ。私も今日「ジェラルド殿下」に大変苦戦をして……。本作の中でも難しい、言いづらい単語だと思います。

前島:カレンちゃんはアレンに対しては敬語なんですが、ステラに対してはタメ口で話していて、後輩ちゃんたちに対してはそれがちょっと混ざるみたいな塩梅で。敬語とタメ口を行ったり来たりするのが、自分的に「ウッ…」っとなる瞬間があります。

お兄ちゃんに逆に敬語なんだ!?みたいなのは萌えポイントなんですけど(笑)。

ーーアフレコで印象的なエピソードや思い出はありますか?

岡咲:キングレコードの3人(岡咲美保さん、前島亜美さん、ステラ役水瀬いのりさん)で仲良くなれたのは3人共通の思い出かなってすごく思います。アフレコで座ってる位置も3人で近くにぎゅって固まっていることが多いので、なんだかうれしいなと勝手に思ってます。これを機にとても仲良くなりたい!

あとは休憩中も結構いろんな会話で盛り上がっているというイメージの現場です。

前島:一番盛り上がったのは、メインの女の子キャラクターのうち、誰が一番好きかっていう……(笑)。

岡咲:そうそうそう!私は上村さん(アレン役・上村祐翔さん)に切り込むのが好きで、「で、結局どうなんですか?」みたいなことを聞きまして(笑)。

そしたら、女の子キャラクターみんなのことを褒めつつ、先生としての目線での意見も述べつつ、最後にしっかり答えてくれるという……おもしろかった(笑)。

前島:途中何回か「まあまあ……」みたいに逃げようとする機会があったんですが、(岡咲)美保さんは逃さなくて(笑)。

「で、実際は?」とか「でも?」って(笑)。

岡咲:キャスト陣のリアクションも含めて、その場の空気感がおもしろかったですね。誰って答えても、やっぱり一人を選ぶとそのほかの大多数が「ふーん」ってなるじゃないですか。そっちなんだ?みたいな。その感じが印象的でした。

ーーご自身の演じるキャラクター以外でのお気に入りのキャラクターや気になるキャラクターはいますか?

岡咲:みんな気になる!リィネとかティナとかエリーとかはどうしても教え子目線で見ちゃうので……。

前島:悩んじゃいますね〜。

岡咲:カレンはなでたくなるかわいさがあります。リディアか、ステラか……うわー!難しい!

最初はリディヤだったんですよ。やっぱり圧倒的なヒロインって感じがありますし、リィネのお姉ちゃんということで、さらに磨かれたツンデレといいますか。
ボソッと言ってくれる言葉にすごくキュンとしますし、ちょっと鋭い言葉も自分に向けて言ってくれた本音なんだろうと思うと正直なところが安心できますよね。

ちょっと不器用なのもかわいいなって思っているのですが…一旦ステイで!

ステラも結構な悩みを抱えていて、高嶺の花っぽさがありつつも、もがいている等身大の一面もあったりして……なんだか「あー、支えたい!」みたいな、私が彼女の彩りになったらいいなと思えるんですよね。

全然タイプの違う二人の中でちょっと揺れています。

前島:私はフェリシアが気になっていて。

やっぱり花澤(香菜)さんのお芝居は素敵で、かわいい。なんだか消えちゃいそうな、ふわふわしてそうなのにちゃんと自分も持っているんです。
あとは主役なんじゃないかというくらい初登場でインパクトを残していて、みんなとのコミュニケーションとかも、つい目で追っちゃうなという印象ですね。

岡咲:メガネ萌えもありますよね。

前島:確かに!メガネもかわいい。

……と言いつつ、アンコさんもかわいい。めちゃくちゃ可愛いなと思っていて。アンコさん推しかも。

岡咲:分かる!鳴き声のバリエーションの引き出しがすごくいっぱいあって。

アニメで猫ちゃんが出てくる時って、リアルな猫ちゃんに寄せるか、それとも「ニャー」って言っちゃうタイプがありますが、ちょうどいい塩梅ですごいなって思いました。。隣にいてほしい!推しです!

前島:丸くおさまりました(笑)。

ーー続いて、物語についても伺っていければと思います。

まず、冒頭の見どころや、注目ポイントはありますか?

岡咲:リィネが出てくるシーンはやっぱり注目して欲しいです。視聴者のみなさまからするとわりと急に出てくると思うのですが、そこのインパクトも含めて見てもらえたらと思います。

たぶん最初が一番トゲトゲしているように感じると思いますので、これがどうなっていくのかな?っていうのは楽しみにして欲しいです。余白というか、今後の展開も考えていただきながら、最初のツンを感じてもらえたらなって思います。

あとは、初っ端からアレンを「兄様」って呼んでいるので、ぜひ初っ端からちゃんと聴いてほしいです!

前島:カレンちゃんは入学式が初登場で、副会長として司会をやっているので、最初はカッチリしたしっかり者に見えると思います。

ただ、順を追って柔らかくなっていきますし、あとは先ほど触れた“デレすぎてしまった萌えシーン”もあったりするので、楽しみにしてほしいです。

ーー以降のところで(ネタバレにならない範囲で)特に印象に残っているシーンはありますか?

岡咲:温泉に行く回があるのですが、そこでティナとリィネは絆が深まったんじゃないかなと思っていまして。フェリシアさんは(身体の一部が)どーんとしていて、ティナやリィネたちはちょびっとしているので、同志なんですよね(笑)。普段はツンケンしている2人がこういう時は反応が一緒というのも見どころなんじゃないかなと思います。

実際にフェリシアさんを見てリアクションを取るお芝居をしたんですが、「!」マークが台本上は1つでも2つ分くらいの衝撃があるふうに演じました。

幼い時ほど他人とのちょっとした違いを気にする節もあると思うので、そういうところもかわいいなと思って見ていただきたいです。

前島:私は自分が演じているところではないんですが、ステラさんにスポットが当たる回がすごく素敵だったなと思っています。見た人誰しもが共感して、ステラが大好きになって、応援したくなるような、男女関係なく刺さる、どの方も共感できる回になっているんです。

悩みと向き合っている姿がすごくまぶしいですし、こういう緩急があることが作品をグッと引き締めていると思うので、ステラさんのお当番回に注目してほしいです。

ーー本作では、前島亜美さんがオープニングテーマ「Wish for you」を、岡咲美保さんがエンディングテーマ「少女のすゝめ」を歌ってらっしゃいます。

楽曲についてもお話を伺いたいのですが、まずはそれぞれご自身の楽曲について教えてください。

前島:私は「Wish for you」という曲を歌わせていただいたのですが、アニメのタイアップソングは初めてで、小さい頃からアニメが好きだった自分にとって本当に夢でした。加えて、声優としてアニメ自体にも出演できるというのが本当にまだ信じられないくらいうれしいなと思っています。

今回は、コンペの曲選びをするところから自分も参加させてもらいました。作品の世界観に合うような曲ということで、1回「この曲なんじゃないか」という候補が出てきたんですが、もう少し粘りますかとなって。その後に出てきた楽曲が「Wish for you」でした。

曲としては“THE アニソン”というような、本当にキラキラ・フレッシュで光り輝いている曲調になっていて、それが作品とも合っているなと感じています。

サビに「ときめきに溢れてる毎日だから」っていう歌詞があるんですが、それがこの作品をすごく表している一文だなと思っていて。この作品はときめきに溢れる毎日の中、切磋琢磨しているまっすぐな女の子たちの物語だなと感じているので、作品と合わせて聴いていただけるとうれしいです。

岡咲:私は「少女のすゝめ」という曲を歌わせていただきました。本作のエンディングテーマを担当できるということで、すごく嬉しかったです。、「どういうアプローチをしていこうかな」「エンディングで作品を支えられたらいいな」とたくさん考えました。

しっとり寄り添うのもありだなと思いつつ、エンディングが終わってアニメを見終わる最後の瞬間までワクワクを維持させたいなと思って、“明るく前向き”“元気”というイメージでデモを募集させていただきました。

ありがたいことに何十曲と候補をいただきましたので、聴き比べて結構迷っていました。

キラキラというアプローチもあれば、元気に振り切ってる曲もある中で、トリッキーで私としても初めての曲調だった「少女のすゝめ」と出会えて、「あ、この曲だ!この楽しい感じは手拍子したくなるし、無理にがんばらなきゃって思わずに楽に聴ける感じだ!」と思いました。

カフェなどのBGMとして流れていても違和感がなく、自然と体が揺れるような曲ですし、歌詞に集中しなくても音楽の力で自然とちょっと前向きになれるポジティブソングだと思っていて、それがこの作品にすごく合うと思っています。

歌詞も「氷」とか「剣」とかしっかり作品要素はありつつも、「実践躬行」とか「成⾧少女」とか四字熟語でおもしろいワードがたくさん入っています。そういう点でも耳に残ってくれたらうれしいですね。

ちなみに、最後に「センキュー」と言うところがありますが、そこは何パターンも録りました。かわいいパターンや、ちょっと控えめなパターンなどいろいろ試しましたが、最終的にはレコーディングが終わった時の開放感のあるものが採用されているので、ぜひ聴いていただいた方も一緒に「今日もお疲れ!」みたいな感じでアガってくれたらうれしいです。

あと、タイトルは福沢諭吉さんの「学問のすゝめ」をリスペクトしているのですが、これも私が考えて付けさせていただきました。

「少女」は入れたいな……「駆け出し少女」かな……「成長少女」かな……と考えていって、最終的にはこの曲だけのタイトルで、被りのない新しいものがいいなと思って決めました。

歌詞に「すすめ」と入っているのもありますが、「進む」っていう成長の意味もあれば、「勧める」という意味もあって、いろんな受け取り方ができていいなと気に入っています。

ーーありがとうございます。お互いの曲への印象はいかがですか?

岡咲:前島さんの「Wish for you」は、最初に聴いた時から1回聴いたら忘れられない曲だなと思っています。キャッチーなメロディーも歌詞もそうですし、イントロのサビ始まりの部分から「何十回、何百回」「何千回、何万回」というフレーズが何回も来てくれるので、自分が諦めかけても前島さんが背中を押してくれるみたいな印象があります。

もちろん元気な時に聴くのもいいんですが、個人的には「ああ、今日あともう一歩進めたらよかったんだけどな〜」というような落ち込んでいる時にすごく聴きたくなります。この作品だと魔法の練習でくじけたりするシーンもありましたが、どうしても何百回やってもできない時ってあるし、でも希望を捨てたらそこで終わるし、そういう苦しい状況の時にこの曲を聴くと、理想や願いが自分の中にあるっていうことの素晴らしさを感じられるなと。

前島さんの歌声もすごくキラキラしていて透明感がありつつ、どこか等身大のガムシャラさみたいなものも感じられて、すべてが調和されていて、きっと前島さんの経験も生きてるんだろうなとすごく思いました。

前島:うれしいです。

私も「少女のすゝめ」が大好きで。

アフレコってVチェックという、映像をいただいて台本と一緒に見ながら準備する工程があるんですが、その映像内でうっすらと流れていて、最初はそこで聴いたんです。

岡咲:私、流れてるって気づかなかったんですよ(笑)。

前島:私は「はっ!これはもしや!?」と思って、急いで音量を上げて(笑)。その一瞬だけでも素敵な曲だと思っていました。

フルで聴いても、なんて素敵な曲なんだ!と。歌詞が素敵だっていうのはもちろんなんですが、音もすごく素敵で。おしゃれで、それでいてアニソン要素もあるし、可愛らしさ要素もあるんです。

特にブラスの音色がすごくいいです!かっこいいのに、おしゃれで、リィネちゃん的な元気の良さとか、太陽のような輝きを感じました。さらに、そこからちょっと大人になったリィネというか、一歩引いた大人のおしゃれさみたいなものもあって。それが(岡咲)美保さんの美しい歌声とうまく重なっていて、美保さんもいるしリィネもいるしみたいな、奇跡的なバランスになっていると思いました。

岡咲:えー!うれしい!

前島:歌声がまったく力みのない、きれいで美しい音色なんです。コールも結構入ってますよね?

岡咲:入ってます!ターリラ♪みたいな。

前島:ライブでやっても絶対楽しいだろうなって確信できて、神曲です!

岡咲:ファンの方々にコール&レスポンスの教育をがんばります(笑)。うちはわりとスパルタでやっていて、コール&レスポンスのある楽曲は毎回ファンの皆さんに覚えてもらっていますので、今回もがんばってもらおうと思います(笑)。

ーー楽曲についてお話を伺ってきましたが、あらためてご自身の楽曲について、ここを聴いてほしいと思うパートや注目ポイントはありますか?

前島:「Wish for you」は、先ほど(岡咲)美保さんにも言っていただいたんですが、「何十回、何百回」「何千回、何万回」っていうフレーズがひたすら出てきて、それがキャッチーだと思うんですが、実際にライブで歌う時は振り付けもする予定なんです。

すでに1回披露もしているんですが、踊りながらハンドサインでI LOVE YOUっていう風に作っていく動きがあって。(岡咲)美保さんのファンの方々はコール&レスポンスをがんばっていただいて、私のファンの皆さんはぜひハンドサインをがんばってもらって(笑)。

岡咲:いいですね!誰かに告白したい時に、亜美さんに教えてもらったI LOVE YOUのハンドサインを使ったりして……そういうのすごくいい!

前島:なので視覚的にもぜひ注目していただきたいです。

あと、キラキラなサウンドに乗っている歌詞が、内容としては結構深いことを言っていたりして、そこも聴いてほしいです。私がハッとしたのは2番のAメロの「夢を見るために資格は必要ない」っていう言葉で、すごくいい言葉だなと思っているので、ぜひ歌詞にも注目していただきたいです。

岡咲:「少女のすゝめ」は、2番に「あえかな少女」っていう歌詞があるのですが、私「あえか」という言葉にあまり馴染みがなくて。どういう意味なのだろうと思ってネットで調べたところ、「華奢で弱々しい」みたいなことが書かれていたんです。歌詞の意味から紐解くと、「弱くてもいいし、迷ってもいいし、その等身大の自分を愛して」ということでの表現なんですよね。

ラストのサビでは、まさにその「等身大の君も愛して」って歌うところがあるんですが、その後に続く「身のほどはわきまえず」という言葉もすごく好きで、確かになって思うんです。身のほどわきまえていいことってきっと礼儀ぐらいで、“挑戦する”ということに関してはきっとわきまえないほうがいい。その結果転けてしまうこともあるとは思いますが、それでも後々になって「あの時もっとやっときゃよかったな」って思うよりは、わきまえないほうがいい。

この2箇所は特に好きで、「あえかな少女」でも認めてあげることがすごく大事なのかなと思います。

ーーありがとうございます。ちなみに、本作ではたくさん魔法が出てきますが、もしお2人も魔法が使えるとしたら、どんな魔法を使ってみたいですか?

岡咲:私、魔法使いになりたかったんですよ。人生最初の夢だったかもしれません。

前島:じゃあ使いたい魔法もいっぱいありますね。

岡咲:そうなんです。でも大人になるとなぁ……色々な選択肢が(笑)。

あ、でも一番は夢に関する魔法です。

実は私、悪夢をよく見るんです。でも寝ている時間ってすごく多いし、全部がいい夢だったらすごく幸せだなと。

ただ、夢だけだと幻想で目が覚めた時に悲しくなっちゃいそうですよね。寝ている時にすごく幸せな夢を見て、パッって起きて「ああ、夢か」みたいなのも嫌で。

なので、夢ですごくいい経験をして、それが起きた後もふわっとその日1日続くような魔法がいいです。

寝ている時もちょっと幸せな気分にしてもらいつつ、その日がふわっといい気分のまま終われる魔法が欲しいです。

前島:私は最近すごく悩んでいることがあって……。

長毛の猫ちゃんと暮らしていて、家中が猫の毛で本当にすごいことになってて……。

毎日掃除機をかけて、空気清浄機とかも使って万全を尽くしているんですが、それでも空気中にふわふわ舞っていて、服とかカバンとかにも付いて取りきれなくて。これを一瞬でパッとなかったことにする魔法がいいです。

毎日思っているので、地味な感じのことを言ってしまうんですが、ほかのキャストの皆さんはもっとかわいいことを言ってそう(笑)。

岡咲:分かります!私もハウスダストアレルギーを持っているし、花粉も辛かったから……。やっぱり空気の透明度は私たちの職業にも直結する部分がすごくあると思います……。

前島:空間を一瞬できれいできる魔法が欲しい!

岡咲:欲しい!一掃したい!

ーー最後に、放送を楽しみにしていただいているファンの皆さまにメッセージをお願いします

岡咲:原作ファンの方もアニメから見ようかなと思ってくださっている方もいらっしゃると思うんですが、本当に軽やかに物語が進んでいくので、楽しい気持ちで見られる作品だということは保証します。

そんな中でも、キャラクターを1人1人深掘りしていくエピソードがしっかりあって、いろいろな状況の方に刺さるところがあると思います。

先ほど歌の話でもさせていただいたのですが、等身大の自分に向き合っていく上で発生する気持ちに、寄り添ってくれるエピソードばかりかなと思うので、アレン目線でもいいですし、リィネだったり、ほかの生徒目線でもいいですし、いろいろな子の立場になって見ていただけると、フッと力が抜けて「明日からもがんばろう!」って思っていただけるかなと感じます。

あとは、もしよければ“推し”を見つけてもらえると、より楽しくなるのかなと思うので、ぜひそういった目線でも楽しんでください。

前島:私はこの作品に触れる中で、何かを真っ直ぐ思うっていうのはすごく素敵なことなんだなって改めて感じました。それは自分の夢でも、ほかの誰かに対する気持ちでもそうで、真っ直ぐな思いやりとか、愛とか、情熱とかを持っているとすごく輝いているなと思います。

でも、「じゃあ自分が日頃生きていく中で、その情熱を毎日持っていられるか?」というと、きっとそうではないと思いますし、なんなら毎日大変な方のほうが多いと思う。そんな感じで日頃疲れてしまっていたとしても、このアニメの中ではキャラクターのみんなが代わりにキラキラ輝いて走り続けてくれるので、それに癒される瞬間があったり、あたたかく見守る気持ちになれるんですよね。

ときめきや癒しをたくさんくれる作品かなと思っているので、ぜひ見ていただけるとうれしいです。

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