(株)スタートライン 障害者雇用拠点を開設 コーヒー焙煎などに従事
株式会社スタートライン(本社東京都・西村賢治代表取締役)が6月2日(月)にロースタリー型障害者雇用支援サービス「BYSN(バイセン)ISEHARAROASTERY」を市内高森に開設。5月24日に地域住民や福祉関係者らを招き見学会を開催した。
県内初進出となるBYSNISEHARAは、スタートライン社が展開するコーヒーの焙煎業務を行う障害者雇用支援サービス。障害者雇用を進めたい企業は同社のノウハウを利用し、新たな雇用を創出することができる。
利用者は企業に雇用され、BYSNで勤務。作業は障害者3人に対し、管理者1人で行う。同社は企業の管理者教育や障害者の採用面接など、定着まで障害者雇用支援専門スタッフが常駐し、さまざまなサポートを行うことで、利用者が安心して長く働ける環境を整えていく。雇用条件は企業によって変わるが、平均時給は1100円から1300円を実現している。同社担当者によると、就業予定者は100人で、30区画を用意。年内は県内外から10社が契約している。
仕事内容はコーヒーの雑味の原因となる欠点豆を取り除く作業や、電気式焙煎機による焙煎作業、コーヒー粉や豆を計測しパッケージに詰める作業など。完成したコーヒー豆は、企業のオリジナル製品として、イベントや展示会などの記念品に活用したり、自社の認知度向上や社員の福利厚生に活用できる。
見学会に参加した就労移行支援プラーナ海老名の中村翔施設長は「雰囲気も明るく館内もきれいで働きやすいのでは」と印象を語り、同伴者は「事務職を希望していたが、ここの仕事が自分に合っていると感じた。毎日気持ちよく働けそうなのでぜひ働きたい」と笑顔で話した。
障害者就業支援を通じて誰もが自分らしく生きる社会をめざす同社。担当者は「一つでも多くの選択肢の中から、自分にあった選択肢を選んでいただき、自立につなげてもらえれば」と話す。