市立公園 全面禁煙に 受動喫煙対策として
横浜市は受動喫煙対策の一環として、4月1日から市内全ての市立公園を禁煙とした。横浜市公園条例によるもの。多世代の憩いの場である公園を誰もが安心して利用できる環境に整え、市民の健康増進などを図る。
市内には2724カ所(2024年3月末時点)の市立公園がある。市は公園での喫煙に関するアンケート調査を23年夏に実施。「喫煙で迷惑と感じたことがあるか」の問いに対し、「よくある」「たまにある」と答えた人は全体の約6割だった。
この結果を受け、市は23年10月14日から11月19日にかけて市内5カ所の公園で禁煙を試行。試行前と試行中のある2日間の公園の喫煙者数を比較し、天王町駅前公園=保土ケ谷区=では、30人から2人に減少するなどの効果が見られた。その後も公園の禁煙化を望む市民の声が多かったことから、市公園条例の禁止行為に「喫煙をすること」の項目を追加し、市立公園を全面禁煙とした。
約250カ所を巡回
条例では、たばこ事業法上の製造たばこ(紙巻たばこや加熱式たばこ)が禁止の対象。公園での喫煙は5万円以下の過料となる。市は「禁煙にご理解いただければ、その場で過料を徴収することはない」と方針を示す。
市民や土木事務所職員の意見をもとに、喫煙が多く見られる約250カ所の公園を巡回の対象に。市の委託業者が2人1組の4班に分かれて巡回し、繁華街などの人通りの多い地域にある公園を重点的に行う。公園周辺での喫煙について、市は「喫煙を控えるようにお願いをする」という。
公園の禁煙化に否定的な市民の声もある。市内在勤の男性(47)は「喫煙場所が限られる中、公園まで全面禁煙になるのは困る」と肩を落とす。市の担当者は「健康増進法などを踏まえ、受動喫煙対策を進める必要がある。誰もが安心・安全に公園を使えるようご理解いただきたい」と話す。
市は公園内に禁煙を呼び掛けるステッカーを設置。ステッカーには、公園の利用ルールなどに関する相談を受け付ける専用窓口の電話番号などが記載されている。
Jリーグ試合時も
市はスポーツ興行など大規模イベントでは必要に応じて主催者による仮設の喫煙所の設置を認めているが、新横浜公園内の日産スタジアムや三ツ沢公園内にあるニッパツ三ツ沢球技場で試合を行うJリーグの横浜F・マリノス、横浜FCは3月末に相次いで「ホームゲーム全面禁煙化のお知らせ」を発表。条例の施行に伴い、これまで試合開催日に設置していた喫煙所や灰皿を撤去することを周知した。