【ONE AND ONLY Vol.10レポート】すいすて、Onephony、マイディアら注目メンバーの表情豊かなステージに徹底フォーカス!
<ONE AND ONLY Vol.10>が、2月26日(水)に白金高輪SELENE b2で開催された。
<ONE AND ONLY>は、“日々新しい存在が生まれて成長していくアイドルシーンを、楽曲、パフォーマンス、トーク、ファッション、ソーシャルなどさまざまな角度で切り取り、次世代の唯一無二、かげがえのない「ONE AND ONLY」を生み出すことを目指す”というコンセプトを掲げるアイドルイベント。
その第10弾となったこの日には、SWEET STEADY、Onephony、MyDearDarlin’、まねきケチャ、AsIs、あまいものつめあわせ、SCRAMBLE SMILE、LilyS/ashの8組が出演。それぞれが多彩なパフォーマンスを披露し、会場に大きな熱狂を生み出した。また、イベントの途中には特別企画としてファッションショーも実施。華やかなステージを届けた。
本記事では、各グループから1名をピックアップして、そのメンバーに焦点を当てたライブレポートをお届けする。
取材&文:竹内伸一
■LilyS/ash(ピックアップアイドル:宮下ゆきの) ひたむきなパフォーマンスでフレッシュな魅力を全力アピール
前日(2月25日)にデビューしたばかりというLilyS/ashは、記念すべき10回目の<ONE AND ONLY>が初めての対バンライブとなった。
1曲目のダンスチューン「ブルースカイ」をはつらつと踊る7人だが、そんな話を聞いて先入観があるからか、そのパフォーマンスにはまだどこか緊張感が漂う。当然、宮下ゆきのにも緊張している様子が見て取れたが、そんな気持ちを振り払うかのように、ひたむきに歌い踊る姿が魅力的だった。特にキャッチーなアイドルソングといった印象の「恋のパルファム」では、サビのヒジを上下させながら回転する振り付けを誰よりもダイナミックに披露し、会場から大きな拍手を巻き起こしていた。などと思っていたら、要所で自身のメンバーカラーである“スノーホワイト”のペンライトを見つけると笑顔をふりまく場面もしばしば。緊張しているというのは、こちらの先入観だったようだ。
ラストの「ぎゅっとして、お願い」では、《恋させちゃだめ?》の台詞を思わせぶりな表情でキメて、さらに大きな拍手を引き出して、初の対バンライブを終えた。最後の挨拶では、噛んでしまう場面も見受けられたので、やはり緊張していたのだと思うが、そのパフォーマンスは堂々たるものだった。
LilyS/ash<ONE AND ONLY Vol.10>
2025年2月26日(水)
白金高輪SELENE b2
LilyS/ash
SE
ブルースカイ
My Precious
恋のパルファム
MC
ぎゅってして、お願い
MC
■SCRAMBLE SMILE(ピックアップアイドル:ゆうゆ) 大きな一体感を作り上げたカラフルなステージング
“盛り上がっていきましょう!”とゆうゆが笑顔で声を上げ、会場から大きなコールを引き出してSCRAMBLE SMILEのライブはスタート。まずは彼女たちのグループ名を冠した「SCRAMBLE SMILE」をエネルギッシュに歌い踊る。ゆうゆは、にこやかな笑顔を絶やさず、会場中に視線を送ることでライブを盛り上げていく。続く「わざとだよ?」でも、移動しながら手を振り、サビの終わりでは投げキスをプレゼントといった具合いに、常にファンの気持ちを惹きつけていった。
新曲の「LOVE ME ONEGAI」では、コミカルでにぎやかな場面が続く中、間奏で細かい動きを取り入れたダンスを披露。ここまでの華やかな笑顔とは打って変わったクールな表情で魅せた。ラストのロックチューン「OVER THE SKY」では、今度は力強い歌声で魅了。5人で声を合わせて熱く歌い上げていく。そしてサビの最後の《一緒なら出来るさ》を、ゆうゆが感情を込めて熱唱すると会場は大沸騰。
さらに、この日は桜木果奈の誕生日ということで、峰島こまきがエンディング間際に“果奈、誕生日おめでとう!”と大絶叫すると、会場に沸点を超えた熱狂が生まれて、ライブは大団円となった。昨年9月にデビューした彼女たちもまだまだ新しいグループだと思うが、この日のライブは5人の一体感が格段に増した印象を受けた。そんな中でゆうゆは、常に会場を扇動してライブを盛り上げており、メンバーだけではなく、観客との一体感を高めるのに一役買っていたように思う。
SCRAMBLE SMILE<ONE AND ONLY Vol.10>
2025年2月26日(水)
白金高輪SELENE b2
SE
SCRAMBLE SMILE
わざとだよ?
LOVE ME ONEGAI
OVER THE SKY
MC
■あまいものつめあわせ(ピックアップアイドル:中川心) 見事なまでにアイドルであり続けた20分
昨年、SNSを中心に大きな注目を集めた中川心。この日、あまいものつめあわせで見せた彼女のパフォーマンスは、彼女が注目を集めるのも納得と思わせる素晴らしいものだった。
冒頭の登場シーンこそ、メンバーとぶつかりそうになるハプニングがあったものの、「恋するシースルー」でライブをスタートさせると、一気に会場を魅了。小気味よくもしなやかなダンスをくり広げていく。そのジャンプは可愛らしくも迫力があり、静止しているシーンでもそのポーズの美しさに目を奪われてしまう。すべての瞬間常にアイドルであり続けているかのような、見事な立ち振る舞いだった。続く「すい~ちゅパラダイス」では、落ちサビで伸びやかな歌声を披露し、「恋の女神様っ!」では、小芝居も交えながら、切れ味抜群のダイナミックなダンスで魅せると、「キライライ」ではさらに激しいパフォーマンスをくり広げる。しかし、その表情には余裕も感じられ、盛り上がるフロアを見ながら、嬉しそうに笑顔を見せていた。
「超絶あまつめ流星群」では、一転、荒々しい迫力に満ちた歌声を聴かせ、激しく踊る。大サビの前には力強いロングトーンを響かせた。歌もダンスも、聴き応え見応えのあるもので、そこからは彼女のスキルの高さがしっかりと見て取れた。さらには、後列に位置してもフロア中に視線を送り、ファンサービスも怠らない。本当に見事なまでにアイドルであり続けた20分だった。
あまいものつめあわせ<ONE AND ONLY Vol.10>
2025年2月26日(水)
白金高輪SELENE b2
SE
恋するシースルー
すい~ちゅパラダイス
恋の女神様っ!
キライライ
超絶あまつめ流星群
MC
■AsIs(ピックアップアイドル:瀬乃ひより) 緩急自在のパフォーマンスで示した大きな存在感
AsIsは、活動休止していた南世菜が復帰、休養明けでイスに座ってライブに参加していた北川姫子もパフォーマンス復帰となり、東京では久々にフルメンバーの“完全体”でのライブとなった。瀬乃ひよりは、それが嬉しくてたまらないといった雰囲気の満面の笑みでステージに登場。「あと、1センチの本音」では、しなやかに踊りながら、美しい歌声を聴かせてくれた。一転、ビートの効いたダンスチューン「Braver!」では、真剣なまなざしで切れ味鋭く踊る。特に7人揃ってユニゾンで踊るシーンは、圧巻の迫力であった。
「大人の青春」では“ハイ!ハイ!”とコールを促し、“みんな一緒に!”と会場を煽ってライブを盛り上げ、東京では初披露という「僕は気付いてた」では、切れ味鋭いダンスを見せつつ、時に朗々と、時に切なげにと変幻自在の歌声を聴かせた。
しなやかさと切れ味の鋭さを併せ持つ彼女のパフォーマンスは、さながら緩急自在といった様相で、思わず見とれてしまうほど。さらには、その歌声は伸びやかで透明感があり、AsIsの大きな魅力の1つとなっていた。7人で一体となる中でも、その個性を十分に発揮したライブだったように思う。
AsIs<ONE AND ONLY Vol.10>
2025年2月26日(水)
白金高輪SELENE b2
SE
あと、1センチの本音
Braver!
大人の青春
僕は気付いてた
MC
■まねきケチャ(ピックアップアイドル:神崎ひな) 笑顔全開で響かせた繊細な歌声
暗転中にステージに登場したまねきケチャ。そのセンターに立つ神崎ひなは、場内が明転した瞬間から満面の笑み。「ありきたりな言葉で」のイントロから大コールが巻き起こっていたので、それが嬉しいのだろうと思ったが、それ以降も彼女から笑顔が消えることはなかった。
楽しそうに踊り、楽しそうに歌う。移動しながら観客にレスを送る時ももちろん笑顔が満開だし、ほかのメンバーのパートでも、口ずさみながらやはり笑顔で、実に楽しそう。そんな気持ちが伝播していき、会場は早々に楽し気な雰囲気に。すると、彼女もさらに笑顔が弾けるという相乗効果で、ライブは一気に盛り上がっていった。もちろん、笑顔を振りまいているだけではなく、「妄想桜」では、《あなたが好きなの》の台詞をキュートにささやいて会場の熱狂を加速させ、可愛らしいラップもくり出す。「いつかどこかで」のエンディングで、ポーズをキメると“可愛い~!”の絶叫を引き出すなど、しっかりと見せ場も作り出した。
最後の「昨日のあたしに負けたくないの」では、赤いサイリウムが揺れる中で繊細な歌声を披露。力強い堀内すずの歌声と見事なコントラストを描き出し、ライブが終焉を迎えると、やはり満面の笑みに。終始一貫、笑顔でステージを務めた彼女もやはり見事なアイドルだった。
まねきケチャ<ONE AND ONLY Vol.10>
2025年2月26日(水)
白金高輪SELENE b2
ありきたりな言葉で
MC
妄想桜
いつかどこかで
昨日のあたしに負けたくないの
■MyDearDarlin’(ピックアップアイドル:葉山かえで) アイドル活動への強い想いを感じさせた圧巻のステージ
3月13日をもってアイドルを卒業することを発表した葉山かえで。この日の彼女のパフォーマンスは、“残り少ないアイドル生活で悔いを残したくない”そんな想いが感じられる迫力に満ちたものだった。「告白」では、可愛らしい仕草も見せつつ、躍動感のあるパフォーマンスをくり広げ、落ちサビでは感情を込めて歌い上げる。
1曲目が終わり、「ナノLOVE」の立ち位置につくまでの短い時間に観客に投げキスを送り会場を盛り上げると、曲中では“クラップいくよ~!”などと扇動。さらには《好きなの》の台詞をこれでもかと言わんばかりに可愛らしくキメて“うぉ~!”というような歓声を巻き起こした。「LiaR」では、“オイ!オイ!”という熱気あふれるコールを従えて、これまで以上に熱い歌声を披露。
最後の「MDDシンドローム」では再び“行くよ!”と会場を煽りまくりながら、間奏では鋭く蹴り上げる振り付けを見事にキメる。そして彼女がエモーショナルに歌い上げると、最後はその声にほかのメンバーの声が重なり、6人で高らかに歌唱。実に感動的なシーンに、こんな光景が観られるのもあとわずかなのだなと、改めて感慨深くもなってしまったが、ともあれ、一瞬たりとも隙を見せないような圧巻のパフォーマンスだったと思う。
MyDearDarlin’<ONE AND ONLY Vol.10>
2025年2月26日(水)
白金高輪SELENE b2
SE
告白
ナノLOVE
LiaR
MDDシンドローム
MC
■Onephony(ピックアップアイドル:橘彩音) 会場いっぱいに響き渡った伸びやかで美しい歌声
“盛り上がってますか~? ついてきてね!”という影ナレをきっかけに、ステージに姿を現したOnephony。その先陣を切って登場した橘彩音は、「僕らのStory」がスタートすると、身体をめいっぱい使ったダイナミックなパフォーマンスで、フロアの興奮を誘う。さらに会場中の注目を集めたのがその歌声。サビでは見事なまでに伸びやかな声を響かせる。それは華奢に見える彼女のどこにそんなパワーが宿っているのかと思ってしまうほど力強いものだった。最後は久保田さやかと背中合わせになって、2人で熱く歌い上げた。
一転「冬のトライアングル」では切なげな歌声で魅了。“みんな~、後半戦も楽しんでいきましょう~!”とにこやかに声を上げた「君ラブ!」では、小気味よいダンスをくり広げつつ、再び伸びやかな歌声を披露。《うん、今度こそは絶対!》という台詞を、思い切って告白するという決意に満ちた表情でつぶやくと、大きな歓声に包まれた。
最後の「最高サマー」では、“最後まで楽しんでいきましょう!”と声を上げ、その言葉通り、楽しそうに弾むように歌い踊る。やはり、その歌声は伸びやかで美しいものだったが、そこに明るいトーンも加わり、ここでも楽し気な雰囲気を醸し出していた。
Onephony<ONE AND ONLY Vol.10>
2025年2月26日(水)
白金高輪SELENE b2
SE
僕らのStory
冬のトライアングル
君ラブ!
最高サマー
MC
■SWEET STEADY(ピックアップアイドル:白石まゆみ) 観客を惹き込む表情豊かなパフォーマンス
「Overture」が流れ出し、大歓声が巻き起こると、クラップを促しながら、この日のトリを務めるSWEET STEADYが登場。白石まゆみは、「ぱじゃまぱーてぃー!」が始まると、小気味よいパフォーマンスを披露。歌い踊りながらも、会場を見回したり、ステージ前のカメラにアピールするなど余裕綽々といった雰囲気で、会場中を惹きつけていく。
「始まりの合図」では落ちサビで美声を聴かせ、「ワガママ」ではクールな表情でダイナミックなダンスを披露し、セリフパートの《だからありのままの自分で》と《胸張って生きたい!》も熱っぽく声を上げる。「ダイヤモンドデイズ」でも《どうしてそんなにステキなの?》を切なげに、《もっとギュッと》を思いを込めて叫び、こちらも台詞で会場を虜にしてみせた。
アップテンポの「ハートの魔法」を激しくパフォーマンスし、最後の「なんてねっ!」では可愛らしい仕草で踊りつつ伸びやかに歌う。ここでも後列から穏やかな表情で会場中を見守るかのように会場中を見渡すなど、その所作からは余裕が感じられた。随所にしっかり見せ場を作りつつも、余裕をも感じさせる彼女は、メンバーカラーの赤い衣装がステージ映えすることもあるのだろうが、ひときわ大きな存在感を放っていた。観ているこちらの視線をくぎ付けにしてしまうパフォーマンスは、本当に見事だったと思う。
SWEET STEADY<ONE AND ONLY Vol.10>
2025年2月26日(水)
白金高輪SELENE b2
Overture
ぱじゃまぱーてぃー!
始まりの合図
ワガママ
MC
ダイヤモンドデイズ
ハートの魔法
なんてねっ!
MC
<ONE AND ONLY Vol.11>
日時:2025年3月20日(水・祝)開場12:00/開演12:45
会場:飛行船シアター
出演:ideal peco、I MY ME MINE、AsIs、あまいものつめあわせ、美味しい曖昧、限りなく白く、可憐なアイボリー、シャルロット、SCRAMBLE SMILE、太陽と踊れ月夜に唄え、テラテラ、ドレスコード、ナナランド、#2i2、ベンジャス!、Ma’Scar’Piece、まねきケチャ、メイビーME、ルージュブック、RiNCENT♯、Onephony(五十音順)
チケット:前方優先エリア¥8,000 一般 ¥3,500 女性/学生 ¥2,500 当日¥4,500
<ONE AND ONLY Vol.12>
日時:2025年3月26日(水)開場17:00/開演18:00
会場:Spotify O-WEST
出演:SWEET STEADY、FES☆TIVE、Peel the Apple、ドラマチックレコード、なみだ色の消しごむ、AsIs
チケット:前方優先エリア¥8,000 一般¥4,000 女性/学生¥3,000 当日¥5,000