2025年プロ野球年俸ランキング ヤクルト村上宗隆が単独トップ、8位まで野手が独占
大幅昇給の岡本和真が3位に、山川穂高はトップ10入り
2月1日にキャンプインを迎えたプロ野球。今年は3年ぶりに全12球団の足並み揃ったスタートとなった。その1週間ほど前の1月24日、楽天の辰己涼介が12球団の大トリとなる契約交渉に臨み契約を更改。今年も12球団の全選手が契約更改を完了した上で、トレーニングに励んでいる。
このオフも菅野智之が海外フリーエージェント(FA)権を行使してMLBのオリオールズへ移籍するなど、日本球界を代表する選手たちが海を渡った中、2025年の年俸ランキングはどのような変動を見せたのだろうか。
2025年の外国人選手を除いた年俸ランキング(1位~10位)は以下の通りとなっている。
1位・村上宗隆(ヤクルト)、6億円、現状維持
2位・近藤健介(ソフトバンク)、5億5000万円、現状維持
3位・岡本和真(巨人)、5億4000万円、1億2000万△
4位・坂本勇人(巨人)、5億円、1億▼
4位・山田哲人(ヤクルト)、5億円、現状維持
4位・浅村栄斗(楽天)、5億円、現状維持
7位・柳田悠岐(ソフトバンク)、4億7000万円、1億▼
8位・山川穂高(ソフトバンク)、4億5000万円、1億5000万△
9位・森友哉(オリックス)、4億円、現状維持
9位・有原航平(ソフトバンク)、4億円、現状維持
2025年の12球団トップはヤクルト・村上宗隆で6億円。昨年に続き2年連続の1位に輝いた。2023年から3年契約を結んでおり、今季が契約最終年であると同時に、日本でのプレーもラストイヤーとなる。来季メジャー挑戦を表明している25歳は、リーグ優勝&日本一を置き土産に海を渡ることができるか。
2位は5億5000万円でソフトバンクの近藤健介が入った。昨季は打率.314 で自身初の首位打者に輝き、シーズンMVPも初受賞。4年ぶりのリーグ優勝の原動力となった。7年契約の3年目となる今季も持ち前のシュアな打撃で打線をけん引する。
5億4000万円の3位には巨人・岡本和真がランクイン。昨季は4番として全143試合にスタメン出場し、打率.280、27本塁打、83打点の好成績で4年ぶりのリーグ優勝に貢献。1億2000万円と2年連続で1億超の大幅アップを勝ち取り、トップ3入りを果たした。
昨年から1億円減の5億円で4位にランクダウンとなったのは巨人・坂本勇人。本格的にサードに転向した昨季は109試合で打率.238、7本塁打、34打点と、不完全燃焼に終わった。今季は単年契約で自身に発破をかけて臨む。
ヤクルト・山田哲人と楽天・浅村栄斗も坂本と並び5億円で4位タイ。ともに複数年契約を結んでいるため、現状維持での更改となったが、昨季は山田が110試合で打率.226、14本塁打、39打点、浅村は143試合で打率.250、14本塁打、60打点と不本意な成績だった。まだまだ老け込む年齢ではないだけに、復活に期待したい。
7位はソフトバンク・柳田悠岐で4億7000万円。昨季はシーズン途中に長期離脱した影響もあり、52試合で打率.286、4本塁打、35打点に終わった。1億円ダウンで臨む今季は、新たなポジションとなるレフトでレギュラー奪還を目指す。
8位には4億5000万円でソフトバンク・山川穂高がランクイン。1億5000万円増で昨年の21位からジャンプアップ。移籍1年目の昨季はチームで唯一全試合に出場し、34本塁打、99打点で、2年ぶりとなる打撃2冠に輝き、4年ぶりのリーグ制覇に貢献した。
9位にはソフトバンク・有原航平とオリックス・森友哉が4億円で並ぶ。ともに複数年契約を結んでおり、現状維持で契約を更改している。
トップ10にはソフトバンクが最多の4人、続いて巨人とヤクルトが2人、オリックスと楽天が1人ずつとなった。投手では9位に入った有原の4億円がトップ。昨年8位だった菅野がメジャーへ移籍したこともあり、野手が上位を独占している。
大山悠輔が3億4000万円、戸郷翔征は3億円に到達
続いて11位以降のランキングも見ていく。
11位・近本光司(阪神)、3億7000万円、5000万△
12位・大山悠輔(阪神)、3億4000万円、6000万△
13位・丸佳浩(巨人)、3億2000万円、4000万△
14位・戸郷翔征(巨人)、3億円、1億2000万△
14位・西勇輝(阪神)、3億円、現状維持
14位・山﨑康晃(DeNA)、3億円、現状維持
14位・筒香嘉智(DeNA)、3億円、現状維持
14位・中田翔(中日)、3億円、現状維持
14位・今宮健太(ソフトバンク)、3億円、現状維持
14位・加藤貴之(日本ハム)、3億円、現状維持
14位・則本昂大(楽天)、3億円、現状維持
14位・西川龍馬(オリックス)、3億円、1億8000万△
14位・源田壮亮(西武)、3億円、現状維持
11位は3億7000万円で阪神・近本光司。昨季は141試合に出場して打率.285、リーグ2位の160安打をマークしたほか、盗塁も19個決めて3年連続5回目となる盗塁王のタイトルを獲得した。オフの契約交渉で球団から複数年契約を提示されたが単年契約で更改。順調にいけば今季、国内FA権を取得する見込みなだけに、来オフの動向にも注目が集まる。
12位には同じく阪神の大山悠輔が入った。昨季取得した国内FA権を行使して、悩みぬいた末に阪神に残留。年俸3億4000万円プラス出来高で、鳥谷敬に並ぶ球団最長となる5年契約を結んだ。
13位は3億2000万円で巨人・丸佳浩。昨季は138試合に出場し打率.278、14本塁打、45打点をマーク。守備でも外野の全ポジションを守る活躍を見せ、昨年の1億7000万円ダウンからわずか1年で4000万円の大幅アップとなった。
14位の3億円には10人が並んだ。4年ぶりにペナントを制した巨人のエース・戸郷翔征と、2023年オフに広島からオリックスへFA移籍した西川龍馬は1億円超の大幅増となった。阪神・西勇輝、DeNA・山﨑康晃と筒香嘉智、中日・中田翔、ソフトバンク・今宮健太、日本ハム・加藤貴之、楽天・則本昂大、西武・源田壮亮は複数年契約のため、現状維持となっている。
山﨑福也、伊藤大海の日本ハム勢が躍進
24位から30位は以下の通りとなっている。
24位・牧秀悟(DeNA)、2億5000万円、2000万△
24位・菊池涼介(広島)、2億5000万円、現状維持
24位・山﨑福也(日本ハム)、2億5000万円、1億9000万△
27位・伊藤大海(日本ハム)、2億2000万円、1億1000万△
27位・岸孝之(楽天)、2億2000万円、1000万△
29位・東克樹(DeNA)、2億1000万円、1億500万△
29位・甲斐拓也(ソフトバンク)、2億1000万円、現状維持
29位・髙橋光成(西武)、2億1000万円、5500万▼
24位タイでは2億5000万円のDeNA・牧秀悟、広島・菊池涼介、日本ハム・山﨑福也の3人が並ぶ。2023年オフにオリックスからFA移籍して4年総額10億円の契約を結んだ山﨑は、昨季の6000万円から1億9000万円の大幅増となった。
27位タイに入った日本ハム・伊藤大海は昨年から倍増となる2億2000万円で契約を更改した。エースとして26試合に登板し、14勝5敗、防御率2.65、勝率.737をマーク。最多勝と最高勝率の投手2冠に輝き、チームの2位躍進に大きく貢献した。
29位タイには2億1000万円で3人が並ぶ。DeNAのエース・東克樹が1億500万円の大幅増でランクインした一方、昨季0勝11敗に終わった西武・髙橋光成は5500万円減で昨年の22位から7つ順位を落とした。
※金額はいずれも推定
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記事:SPAIA編集部