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【取材】井上咲楽「太眉をやめた決断の裏側」「現在のはたらき方」

スタジオパーソル

スタジオパーソルが運営するYouTubeでは、さまざまなはたらく人の履歴書から「私らしいはたらき方」について深堀りインタビューを行っています。

今回は、『新婚さんいらっしゃい!』のMCや、自身初のレシピ本『井上咲楽のおまもりごはん』で話題の井上咲楽さんに密着インタビューを行いました。“太眉”キャラクターで一躍有名になるも、知名度と実力のギャップに悩んだという井上さん。そこから、常に自分らしさを模索し、現在ではバラエティ番組のほか、女性誌のモデルなど活動の幅を広げています。

変化を恐れず挑戦を続け、自身の可能性と向き合い続けた井上さんの経験は、私たちがはたらく上で大切にすべきことを教えてくれます。

※本記事はYouTube『スタジオパーソル』の動画一部を抜粋・編集してお届けします

幼少期からの夢と芸能界デビュー

栃木県の小さな町で育った井上咲楽さん。芸能界へのあこがれは、幼稚園時代にNHK教育のテレビ番組を見ていた時に芽生えました。特に『クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!』に出演し、現在は女優として活動している福原遥さんの姿が、幼い井上さんの心を強く捉えたのです。

「同い年の子が出てて、すごい特別でいいなって。そういう特別になりたいなって思って、テレビ出たいって言ってました」

高校生になった井上さんは、約10社の芸能事務所にオーディション書類を送付。さらに、栃木から東京に通い詰め、スカウトのチャンスを求めて奔走しました。

「竹下通りって、すごいスカウトの聖地みたいに言われてるじゃないですか。めっちゃ竹下通り歩いてました。今思うと恥ずかしいですけど(笑)」

多くの高校生が進学や就職を考え始める時期。井上さんは、当時を振り返りながら、「それ以外の仕事はそんなに考えたことがなくて」と芸能界への強い想いを語ります。

そして2015年、井上さんの熱意が実を結び、ホリプロタレントスカウトキャラバンで芸能界デビューを果たすのです。

太眉キャラクターの誕生と葛藤

デビュー後、高校生の井上さんは『ワイドナショー』への出演をきっかけに、“太眉”キャラクターとしてブレイクします。

しかし、知名度が急上昇すると同時に、大きな葛藤が生まれます。

「街で“眉毛の子”って言われる回数と自分が(テレビに)出てる回数が全然合わなくて。そこの知名度と自分の出演数のギャップにすごい悩んでました」

バラエティ番組への出演も、井上さんにとっては試練の連続でした。

「自分が面白いと思ってることと周りが面白いと思うことが一致しないときがあって。私の感覚って間違ってるんだって思うと、その場で思ったことが発言できなくなっちゃうんです」

その結果、井上さんは事前に発言内容を考え、マネージャーに「これ面白いですか?」と確認してから収録に臨むようになります。しかし、それでも番組の流れについていけないことも多く、自分だけが話の流れと違う発言をしてしまうこともありました。

「芸人さんとかタレントさんとか、もう本当にみんなすごかったから、『なんで私みたいな凡人がここにいるんだろう』みたいな。そのしんどさはありましたね。『全然追いつけないな』みたいな」

知名度はあるのに仕事が少ない。そのギャップに苦しみ、井上さんは自問自答を繰り返しました。

「自分って、実力もないのに、なんで仕事もらえたんだろう」

太眉キャラクターとしての知名度は、果たして本当の自分の力なのか。井上さんの心の中で、このまま変化せずに過ごしていくことへの不安が、日に日に大きくなっていったのです。

変化を恐れず、自分らしさを模索する

そんな井上さんの人生を大きく変えたのは、『今夜くらべてみました』でトレードマークだった太眉を剃るという企画でした。それは単なる外見の変化だけではなく、自分自身との向き合い方を根本から変える転機となりました。

「もちろん剃ります」と即答したその瞬間、井上さんの中で何かが動き出しました。「1回でも売れるチャンスがあるなら、売れたい」という強い想いが、長年抱えてきた不安や葛藤を押し流していったのです。

この大きな決断は、予想以上の反響を生みます。

「眉毛を剃って仕事の量がもう何十倍に増えて、仕事ってこんなにもらえるんだ、みたいな。びっくりしました」

井上さんの目に映る世界が一変したのです。同時に、井上さんの内面にも大きな変化が起こっていました。

「頑張る方向が分かるっていうのが一番幸せでしたかね。仕事があるから、いろいろなことをアウトプットする場もあるし、こういうふうに頑張ればいいんだとか、自分はこういうことが向いてるんだっていうのがだんだん分かってくるんです」

仕事が増えたことで、自分の適性や努力すべき方向性が明確になっていったのです。例えば、新たに趣味として始めたマラソン。実際に挑戦してみると、それが新たな仕事の柱になっていったのです。井上さんは「今までマラソンが仕事になるなんて思ってもいなかった」と振り返ります。さらに、料理への挑戦も井上さんの新たな一面を引き出しました。当初は「見せられるような派手な料理じゃない」と思っていた自身の家庭料理。しかし、SNSでの反響をきっかけに、料理本の出版という思いもよらない展開につながりました。

予想外の成功に驚きつつも、新たな可能性を見出した井上さんはこう語ります。

「報われるかどうかとか、仕事につながるかどうかっていうのは、やってるときには絶対に分からないんです。でも、それが分かったから、これが仕事につながるか分かんないことでも、頑張れるようになったというか。何かをやってみようかなって思えるようになりましたね」

はたらく人へのアドバイス

最後に、井上さんから、はたらく人へのアドバイスをいただきました。

10年以上、「3年日記」を書き続けている井上さん。自分との向き合い方について、このように語ります。

「私、『ここまでできるだろう』っていうのを無意識のうちに勝手に設定して始めるから、ちょっと挫折すると、自分は全然ダメなんだってなっちゃうんですよ。

モヤモヤを消せたら一番いいんですけど、消せないときは素直に日記に書いてます。そういう気持ちを素直に出すのは、1つ楽になる方法かなって」

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「『去年から全然変わってないな』みたいなところが客観視できると諦めがつくっていうか。私はできないことが多いので、そういうもんだと思って書いてます。今しか思えないことだから」

「止まってちゃダメなんだなって。諦めないでやることも大切だけど、向いてないって感じたときは、次どうするかを考えられたらいいなって。周りに『これ向いてんじゃない?』みたいに言われてやったことが意外とうまくいったりとか。それはありますからね。

『得意だと思ってなかったけど、やってみたらできたこと』 に目を向けてみると、自分も救われると思います」

※今回お伝えし切れなかったフルバージョンの動画はYouTube『スタジオパーソル』にて公開中

(文:間宮まさかず)

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