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元釣具屋店員が解説する【ロッド破損時の対応方法】 4つの折れ方ごとに解説

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折れたロッド(提供:TSURINEWSライター檜垣修平)

釣りをしているといつかはやってくるかもしれない愛竿の破損。もしそうなったときどうするのが良いだろうか、元釣具店員が解説する。

保証書の有無

メーカーによるが1万円~を超えるあたりの竿は保証書が着くケースが多い。保証書を使えば通常のパーツ交換修理より遥かに安い金額で済む。有効期限があるので、使うなら早めに使った方が良いだろう。保証書が無い、または有効期限切れの場合は以下に示すようになる。

ティップ周辺で折れた場合

この破損は巻き込み過ぎによる場合が多い。ソリッドティップの場合や磯竿のように繊細なティップを持つ釣り竿に多い。その竿を使い続けるのであれば修理に出すか、自分で直すかの2択になる。メーカーに修理に出す場合はパーツ交換となる。元通りになるが、コストは高くなる。

強い引き込み(提供:TSURINEWSライター檜垣修平)

自分で直す場合、トップガイドにより近い場所で折れた場合は先詰め修理をすることで応急手当が可能。見た目と使用感は若干変わるだろうが釣果に大きく影響するほどではないだろう。釣具店によっては持ち込めばその場で修理してくれるところもある。

ロッドの中間あたりで折れた場合

この場合、何かしらの破損の元となる外的要因が加わっていた可能性が高い。釣り場でどこかにぶつけてしまっていたり、ドアに挟んだなんてことが多いだろう。

目に見えない傷がある場所が弱点となり、竿を曲げた時に円断面がメシメシッと潰れるように折れる。2ピースロッドや磯竿なら基本的にはメーカーからのパーツ取り寄せ修理となる。メーカーによっては残ったガイド等再利用可能パーツを使って修理費用を抑えてくれるところもあるので捨てずにとっておくと良いかもしれない。

1ピースロッドの場合、無理やり修理できないことも無いが竿の曲がりが悪くなり操作感も変わるので素直に買い替えた方が早いだろう。

一度に複数箇所が破損した場合

竿が曲がった状態から2~3箇所がいっぺんに弾けるように破損した場合は、単純に竿の耐力限界を超えてしまった時だ。ぐーっと曲がった状態で1箇所が限界を迎えて折れた衝撃が伝播し、瞬間的に複数個所の破壊に至る。魚とのファイト中に設計よりも太い糸で耐えたら……というケースが多いだろう。折れた場所によってはパーツ修理で済むが、運が悪ければそのまま買い直し、買い替えコースだ。

折れた竿先(提供:TSURINEWSライター井上海生)

竿にはそれぞれPEライン○~○号と表記があるのでなるべくはその範囲で使用するようにしよう。竿は多少ウェイトが過ぎたからと言ってそう簡単に折れるものではないが、投げ方やモデルによっては折れやすくなるので注意だ。

特に負荷をかけてないのに破損した場合

可能性は低いのだが新品で購入した場合で、特にぶつけたりしたこともないのに初回~数回からの使用で折れてしまった場合は初期不良の可能性が考えられる。適切なウェイト内だったのにキャスト時に折れたりしたときはその可能性がある。この場合、まずは最寄りの釣具店に持ち込み、詳細情報を店員に話してどうすべきか相談してみると良いだろう。

初期不良が疑われる場合はメーカーに不具合が無かったかを調査してもらう。メーカーは俺具合や亀裂の入り方など、元々の製品に不具合が無かったかを詳細に調査しその結果次第でその後が変わってくる。今の壊れ方おかしいな、と思った場合はとりあえず釣具店に持ち込んでみると良いだろう。

折れたロッド(提供:TSURINEWSライター宮崎逝之介)

注意点として、中古で買ったものは明らかに製品に不具合があったとしてもメーカーの保証外となる。購入時のレシート等の新品で購入した履歴の提出を求められる。中古品は返品交換も基本的に受け付けて貰えないので、中古品を選ぶときはそのことを頭に入れておこう。

また、何が原因で折れたかわからないような破損の場合でも必ずしもメーカーが保証対応してくれるかどうかはわからないのでその点もあまり過度に期待しない方が良いだろう。

<檜垣修平/TSURINEWSライター>

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