【東広島】認知症の人が安心して暮らせる地域に 花畑に中学生が制作した横幕を設置
認知症の理解を深める活動に取り組む西条南おれんじ会などが育てている花畑に8月2日、市立松賀中(東広島市西条町御薗宇)の美術部員2人が訪れ、部員28人が制作した横幕を同会の関係者らと設置した。
同会では、4月から宗近病院の畑を借りて、地域ボランティアと一緒に癒やしの効果などがあるラベンダーや認知症啓発シンボルカラーのオレンジに近いひまわり、マリーゴールドの花を育てている。
同中は毎年、認知症サポーター養成講座を受講しており、同市西条南地域包括支援センター(同市西条中央)が同中へ声掛けして横幕の設置が実現した。
横幕は、同部員が4月から取り組みデザインを考えて下絵を描き、色塗りをして7月下旬に完成。横3.5㍍、縦0.9㍍で、通行する人の目に留まりやすくビニール素材で耐久性がある。「みんなで支える認知症」のメッセージの周りにひまわりが生き生きと描かれている。関係者らは「かわいい!頑張って描いてくれたね」と喜んでいた。
同中3年の堂本愛実さんは「認知症の人に安心して地域で暮らしてほしいという思いを込めて、明るいイメージに仕上げた」と笑顔。同センターの西川毅保健師は「地域住民を巻き込みながら取り組みを継続し、認知症への理解が広まれば」と話していた。
今後は、ラベンダーを加工しイベントで配布。ひまわりは、種を取り市内のおれんじ会に配布し取り組みを広げていく。
同会は、2022年に設立。歯科医師や同センター職員などで構成し、認知症に関する情報共有やサポートなどさまざまな活動に取り組んでいる。(山北)
プレスネット編集部