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ファーフェッチ買収の韓国のクーパンが初の営業黒字転換で次に狙うは欧州市場

セブツー

韓国の大手EC企業クーパン(Coupang)は2月27日、2023年12月期の通期連結決算を発表した。売上高は243億1200万ドル(3兆6450億円*、前年比18.5%増)、営業利益は4億7300万ドル(709億5000万円、前年は1億1200万ドルの赤字)、当期純利益は13億6000万ドル(2040億円、前年は9200万ドルの赤字)と増収増益を達成し、初の営業黒字となった。

クーパンは2010年に創業し、「韓国のアマゾン」と称されるなど、韓国における主要EC企業に成長している。2021年3月にニューヨーク証券取引所に上場すると、同年6月に日本に上陸し東京の一部の地域でサービスの試験運用を開始するものの、2023年3月に撤退している。

韓国ではすでに国民の9割超がクーパンのサービスを利用しているが、日本を撤退したクーパンが次に狙う市場は欧州だ。クーパンは、2023年12月に経営破綻寸前まで追い込まれていたラグジュアリーファッション&インテリアECのファーフェッチ(FARFETCH)を買収している。米国の投資会社グリーンノークス・キャピタル・パートナーズ(GREENOAKS CAPITAL PARTNERS)と提携し、ファーフェッチに対して5億ドル(約711億円、1ドル=約142円)を資金援助している。

クーパンはファーフェッチを傘下に収めたことで、欧州における物流網を確保し、黒字転換したことからさらに欧州市場に攻勢をかけていくとみられる。しかし、「カルティエ(Cartier)」「ヴァン クリーフ&アーペル(Van Cleef&Arpels)」「クロエ(Chloé)」などを擁するコンパニー フィナンシエール リシュモン(Compagnie Financière Richemont)は、同社との取引を正式に中止する声明を発表するなど、一筋縄ではいかないようだ。ファーフェッチ創業者のジョゼ・ネヴェス(Jose Neves)が会長兼最高経営責任者(CEO)を辞任するなど、ファーフェッチの舵取りも簡単ではない。黒字転換したクーパンがどのような戦略を打ってくるか注目だ。

*1ドル=150円換算(3月3日時点)

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