佐竹波奈世さん(阿久和東) 101歳、舞台で熱唱 文化祭を盛り上げる
101歳にしてなおカラオケなどを地域住民に指導している佐竹波奈世(はなよ)さん=瀬谷区阿久和東在住=が、10月26日に瀬谷公会堂で開かれた瀬谷区文化祭のステージに出演。「威勢が良いから好きなの」という「河内おとこ節」を堂々と歌い上げ、観客を沸かせた。
ロングトーンも
53回目となる同文化祭で、開会式直前のステージに登場した佐竹さん。数年前に「100歳になったら着よう」と購入していた洋服に身を包みながら、約500人を収容できる大きなホールに歌声を響かせた。テープから上手く音が流れないアクシデントもあったが、同曲の難所というロングトーンの箇所も成功させ、「すごい声が出せたわ」と嬉しそうに胸を張る。
瀬谷区文化協会の理事を務め、同文化祭にも長年出演している。「毎年出るのが楽しみなの」という、お馴染みの舞台だ。今年のステージ終了後には観客から花束が贈られ、笑顔がこぼれた。
カラオケを指導
千葉県出身で、1950年頃に瀬谷区に移り住んだ。自治会からの依頼で歌や踊りを近隣住民に教えるようになり、教室「西宝会」を設立。50年以上にわたり、民謡や舞踊、詩吟にヨガと様々なジャンルの指導にあたってきた。
100歳を超えた今も週2日、地域の自治会館でカラオケを教えている。8人いる生徒の最高齢は97歳。毎週の教室は生徒たちにとって、外出の機会になっている側面もあり、「元気な限り続けていかないと」と目を細める。
健康の秘訣はおしゃれ。幼い頃に母親から「いつまでもきれいにしていなさい」と言われたこともあり、髪のセットや洋服のコーディネイトに気を配る。好き嫌いせずに食事することも大切だとして、「苦手だったトマトも食べるようになったわ」とおどける。
来年3月には102歳を迎える。「家族や周囲の人たちのおかげで、健康でいられます」と佐竹さん。次の文化祭に向けては、「美空ひばりさんの歌か、じょんから女節にしようかしら」と意欲を見せている。