3月は固定費見直しの絶好のチャンス!新年度の節約をスタート
3月は家計を見直す絶好のタイミングです。特に毎月支払われる「固定費」は新生活が始まる前の3月に見直しておきたいところ。
そこで今回は、この時期にやりたい固定費の見直しについて、見直せる固定費の項目や見直しのポイントを交えながら解説します。
固定費ってなに?
まず固定費とはどのような費用を指すのでしょうか。ここでは変動費との違いを交えながら解説します。
固定費とは?
「固定費」とは、毎月支払うことが決まっており、金額がある程度一定のものを指します。
主に以下のような費用が固定費に分類されます。
代表的な固定費:
・習いごと費
・サブスク費(定額制サービス費)
・スマホ代(通信費)
・水道光熱費
・住居費
・保険料
・自動車関連費(自動車保険、駐車場代など)
など
変動費とは?
「変動費」とは、固定費とは逆で月によって支払いが変わりやすい費用のことです。
主に以下のような費用が変動費に分類されます。
代表的な変動費:
・食費
・日用品
・医療費
・交通費
・衣服費
・交際費
・娯楽費
・冠婚葬祭費
・理美容費
など
固定費から先に見直すのがおすすめ
固定費は一度見直せば、その後継続して確実に出費を削減できます。一方で変動費の削減は長続きしないことが多く、無理に節約しようとするとストレスを溜めてしまい逆に家計管理が乱雑になってしまうこともありますので、まずは固定費から先に見直していきましょう。
3月は絶好のタイミング
固定費を見直すためには、これまでの生活のスタイルを根本的に見直す必要があります。そして春の迫る3月は新生活が始まり生活環境が変わりやすい時期であるため、固定費を見直すには絶好のタイミングなのです。春の転勤、就職や転職、子どもの学年が上がるタイミング等に合わせて、これまでの固定費や生活スタイルを見直してみましょう。
3月に見直したい4つの固定費
固定費の中にも、見直しのハードルが高いものと低いものがあります。ここでは比較的ハードルが低く、すぐに見直せる以下4つの固定費を紹介します。
・習いごと費
・サブスク費(定額制サービス費)
・スマホ代(通信費)
・電気代
習いごと費
習いごとの代表的なものとして「英会話」「ジム」「通信教育」等が挙げられます。本当に自分にとって必要な習いごとであるか今一度考えてみましょう。
また本人だけでなく子どもの習いごとを見直すにも3月は最適な時期です。「学年が上がるから」という理由で習いごとを辞める家庭も少なくないのです。今通っている習いごとが本当に必要であるかをお子さんと相談してみることから始めてみましょう。
・サブスク費(定額制サービス費)
『YouTube Premium』『Amazonプライム』『Netflix』等が代表的なサブスク(サブスクリプション)です。こうしたサブスクは、実際にはほとんど使わないまま惰性的に定期契約しているケースも多いです。「〇〇日間無料」のようなキャンペーンにお試しで加入し、無料期間終了後も気づかないまま定期加入し続けているケースも少なくありません。
クレジットカードの引き落とし情報等を確認し、今どのようなサブスクに加入しているか、本当にサブスクとして加入する価値はあるかを今一度整理してみましょう。
スマホ代(通信費)
スマホ代は、大手キャリアから格安SIM(MVNO)へ乗り換えることで、月々の出費を大きく削減できることが多いです。MMD研究所の調査結果では、大手3キャリア(au、NTTドコモ、ソフトバンク)の平均月額料金が9526円であるのに対し、格安SIM(MVNO)は3889円であり、半分以下の出費に抑えられることがわかります。
ただし、格安SIMには以下のようなデメリットがありますので頭に入れておきたいところです。
格安SIMのデメリット:
・通信速度が遅くなる時間帯がある
・テザリングが使えないことがある
・LINEの「ID検索機能」が使えないことがある
・対面でのサポート窓口が少ない
など
また、大手キャリアを使い続ける場合であっても、データ使用量の少ない方向けの格安プランに変更する、「ケータイ補償サービス」「遠隔サポート」等あまり使わないようなオプションを解約することで、月々の出費をこれまでより抑えられることがあります。
電気代
電気代を節約するためには、契約する電力会社を見直すことが効果的です。特に電力自由化後に参入した「新電力」と呼ばれる電力会社は、「基本料金なし」の料金プランを組んでいる会社が多く、月々の電気代を今より大きく減らせることがあります。
また電力会社を変更しない場合であっても、「ナイトプラン」「ガスセットプラン」など契約するプランを見直すことで電気代を抑えられることがあります。
可能であれば見直したい固定費
「住居費」「保険料」「自動車関連費」の3つの固定費は、よく考慮した上で可能であれば見直したい固定費です。無理をして見直すとリスクもあるため、以降で考え方のポイントを解説します。
住居費
賃貸の場合であれば、今よりも家賃の安い物件に引っ越すことで住居費を減らすことができます。ただし安い物件となると、広さ、日照条件、交通条件等が今住んでいる物件より悪くなる可能性があります。
また引っ越しはせず、今の物件の値引き交渉をする方法もありますが、新しいビルが建って日照条件が悪くなったなど、交渉材料がないとなかなか値引きは成功しないのが実情でもあります。
持ち家の場合は、「住宅ローンの繰り上げ返済」をすることで月々の返済額を減らせることがあります。ただし繰り上げ返済分の資金が必要となるため、よく家計のシミュレーションをした上で進める必要があります。もう一つ「安い住宅ローンへの借り換え」により今より返済額を減らす方法もありますが、手続きには労力や手数料が必要で逆に出費が増えてしまうケースもあるため、こちらも行う場合はよくシミュレーションして進めたいところです。
保険料
保険料を減らす方法としては、生命保険やがん保険の「補償範囲を狭める」、「特約を解除する」といった方法があります。また自宅に掛けている火災保険などを解約するのも一つの方法です。
ただし保険というのは大病をしたり災害に遭ったりした際など、いざという時の支えとなるものですので、気軽に見直せるものではありません。見直す場合は家族とも相談した上で慎重に判断する必要があります。
自動車関連費
自動車関連費は、ガソリン代、自動車税、駐車場代、車検代、保険料(任意保険)などが挙げられます。
自動車関連費の削減方法として確実なのは、燃費がよく排気量や車重の少ない小型のハイブリッドカーや軽自動車へ乗り換えることです。初期投資のコストはかかりますが、長期的に見ればガソリン代や自動車税の削減を狙えます。
その他、「安い駐車場に変える」「車検は今より安いお店へ依頼する」「補償範囲を狭める」等の方法もあります。また車をあまり使っていない場合であれば、車自体を手放すというのも対策の一つです。
固定費を見直すポイント
最後に固定費を見直す上で覚えてきたいポイントや注意点について解説します。自分の頭の中でイメージを作りながら計画的に進めていきましょう。
支出状況を把握する
固定費を見直す上では、今どのような固定費が発生しているのか支出状況の全容を把握することが大切です。銀行の通帳、クレジットカードの引き落とし情報などを確認し、固定費として毎月どのようなお金が支出されているかを書き出してまとめてみましょう。
目標を定める
やみくもに見直すのではなく、目標額を定めた上で見直しを進めるのが効果的です。一般的に固定費の目安は「手取り収入額の約45~50%」といわれています。もしくは「今よりも〇万円固定費を抑える」のように具体的な金額を定めて見直しを進めていくのもおすすめです。
本当に必要であるかを自問自答する
固定費を見直す上で、本来必要であるものまで削減してしまうことには注意したいところです。例えば子どもの習いごとや塾などは、無理に辞めさせると子供の将来の道を閉ざす結果にもなりかねません。
他にもがん保険や生命保険などの保険料を節約してしまうと、いざという時に後悔することもありえます。何が必要であるかは、ご自身やご家庭の状況によっても変わるため、今置かれている状況をよく考慮した上で見直す固定費を選別したいところです。
以上、固定費の見直しについて解説しました。新生活が始まる前の3月はお金の管理を見直すのにも最適な季節です。固定費の支出状況を整理し、3月から心機一転、お金の面においても新しい生活を始めてみてはいかがでしょうか。