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地域愛が音になる!音楽ユニット「風信子」の飾らない音楽活動と地域への思い【福島県福島市】

ローカリティ!

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福島市で開催された街づくりイベント「手づくりマルシェ」に音楽ユニット「風信子(ヒヤシンス)」が出演した。花が好きという理由で名付けられたこのデュオは、福島県内を拠点に活動する二人組。音楽への飾らない愛情と、地域に寄り添う思いを込めて演奏を続けている。

▲会場となった「手づくりマルシェ」には福島市内外から幅広い年齢層の方が訪れた(筆者撮影)

7年前、たまたま始まった「音楽の時間」

 風信子は、音楽サークルの先輩・後輩同士だった吉田賢市さん(ギター・コーラス)と村上有理香さん(ボーカル・ウクレレ・キーボード)の二人組。始まりは偶然だった。ウクレレを持っていた村上さんに吉田さんが弾き方を教えたことがきっかけだったという。実は音楽を専門的に学んだ経験はなく、演奏スタイルはすべて自己流だ。それでも活動を続けてこられたのは、「音楽が好き」という思いが根底にあるからだろう。

▲「ぼくの故郷(ふるさと)」などオリジナル曲6曲が収録されたCD「季節風」と村上さん愛用のウクレレ(筆者撮影)

コピー曲からオリジナルへ——音楽とともに歩んだコロナ禍

 結成当初はコピー曲を中心に演奏していた風信子だが、コロナ禍をきっかけにオリジナル曲の制作に力を入れるようになった。その後も地道な活動を重ね、現在では30曲以上の自作曲を持つまでに成長している。

 楽曲には、メンバーの出身地である二本松市や、活動の拠点となる福島市、伊達市をテーマにした楽曲が多い。「ふるさとの街〜伊達に帰ろう〜」「大好き♡曽根田駅」「遊びにおいでよ飯坂へ」など、地域への愛情がにじむ歌詞とメロディーが魅力だ。

▲さつき山公園(二本松市)のテーマソング「ぼくらの街の桃源郷」。会場となった公園で披露された(筆者撮影)

音楽で記憶をつなぐ——広野町の紙芝居プロジェクト

 また、2023年には、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故による避難生活を描いた紙芝居の音楽も担当した。この紙芝居は、福島県広野町から福島市に避難した「星降る古里ひろの」の代表・鈴木恵子さんが、広野町の一家をモデルに制作した作品だ。

 風信子は、音楽を通して震災の記憶と向き合うこの取り組みに貢献し、被災地の物語に寄り添う音を届けた。

▲JR東日本のパンフレットの表紙にもなった夕筋踏切(広野町)。線路の向こうには太平洋が広がる(筆者撮影)

音楽は、日々のなかにある

吉田さんも村上さんも、それぞれ本業を持ちながら活動を続けている。音楽が生活の一部であり、楽しみであることを大切にしているからこそ、無理なく音を届け続けているのだ。

「これからも、自分たちらしく、楽しく演奏していきたいですね」と語る村上さん。花を愛する心から名付けられたという「風信子」は、これからも福島から世界に音楽を力強く、そして、やさしく届けていくだろう。

昆愛

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