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また中国人大学生が富士山で遭難 閉山中の相次ぐ救助要請 専門家は「100万円の罰金もあり」

Shizuoka

冬の閉山期間の登山は危険が伴う富士山

■中国在住の大学生2人 SNSで助けを求めて山岳救助隊が出動

閉山中の富士山で、またも中国人の大学生2人が遭難して救助された。富士山の登山をめぐっては、4月にも別の中国人大学生が5日間で2度も救助要請し、富士宮市長からは救助費用の自己負担を求める意見が出ている。

観光客が殺到する富士山撮影スポット 「特にマナーが悪いのは…」

5月17日午前11時45分頃、富士山7合目付近で救助を求めるSNSの投稿を見つけた男性から警察に通報があった。警察の山岳救助隊が捜索し、5合目付近まで自力で下山した男性2人を発見した。

2人は22歳と23歳の中国に住む大学生だった。1人が体調不良で動けなくなったことからSNSで助けを求めたが、どちらもけがはなかった。

富士山は現在、閉山期間でバリケードが敷かれている。行政や警察は冬季の登山を自粛するように呼び掛けているが、外国人を中心に登山者と救助要請が後を絶たない。4月にも都内に住む中国人の大学生が5日間で2度も遭難して救助されている。

こうした事態を受け、「救助費用は自己負担にすべき」という声が高まっている。富士山のお膝元、富士宮市の須藤秀忠市長は5月の定例会見で「二重遭難になる危険もある中で、税金を使って救助隊が命がけで救助している。安易に登った人は自己責任。救助にかかる費用の一定割合を自己負担にすべきだと思う」と述べている。

■アルピニスト野口健氏「白黒ハッキリさせた方がいい」

アルピニストの野口健さんは須藤市長の考えを支持し、自身のXで次のように投稿している。

「エベレストも違反者には2万2000ドル(約248万円)の罰金。富士山でゲートを乗り越えて登山を強行する人には100万ぐらいの罰金はありではないか」

「閉山期の富士山登山について白黒ハッキリさせた方がいい。禁止にするのならば、違反者には明確なペナルティーを科す。あくまでも、冒険として閉山期の登山を認めるのならば、あくまでも自己責任。レスキュー費用は自己負担」

須藤市長は救助費用の自己負担を県に要請する考えを示した。ただ、鈴木康友知事は「国が検討すべき問題」と指摘している。5月の定例会見で「ルールを逸脱した場合の費用の問題は議論の余地がある」としながらも、「自己負担とする場合は法律を改正しないといけない。国のマターになる」と語った。

遭難救助には救助する側の危険も伴う。その費用は税金でまかなっている。ルールを守らない登山者が相次ぐ中、個々のモラルやマナーにまかせるのは限界なのかもしれない。

(SHIZUOKA Life編集部)

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