奇跡の“発掘アルバム”が生んだ号泣物語!『ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた』公開記念〈珠玉の音楽伝記映画〉5選
アカデミー賞受賞俳優ケイシー・アフレック主演、寡作の名匠ビル・ポーラッド監督作『ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた』が、2025年1月31日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開となる。
このたび本作の新場面写真解禁と併せて、映画史に燦然と輝く「音楽伝記映画の傑作たち」を紹介。アカデミー賞ノミネート&受賞作からコアな音楽ファンにも愛される名作まで、ぜひ『ドリーミン・ワイルド』と併せてチェックしよう。
音楽をより楽しむための伝記映画
音楽史にその名を刻んだアーティストたちの知られざる生き様や、それぞれ唯一無二の音楽性に迫る伝記映画。名優たちよってスクリーンに蘇るスターの姿、色褪せない圧倒的な名曲の数々が観客の心を魅了する、根強いファンが多いジャンルだ。
♪ご存知「クイーン」のフレディ・マーキュリーを焦点を当てた知られざるストーリーと、圧巻のライブシーンが世間を賑わせ、日本でも大ヒットを果たしたアカデミー賞4部門受賞作『ボヘミアン・ラプソディ』(2018年)。
♪ブルー・アイド・ソウルを知らしめた「フォー・シーズンズ」の経歴を辿ったブロードウェイの最高傑作を、巨匠クリント・イーストウッド監督が映画化した『ジャージー・ボーイズ』(2014年)。
♪バズ・ラーマン監督の手腕によって、世界中を虜にした伝説のロックンロールスター、エルヴィス・プレスリーの私生活からステージパフォーマンスまでを煌びやかに蘇らせた『エルヴィス』(2022年)。
♪あのダイアナ・ロスを擁したザ・スプリームスの実話をもとにしたトニー賞受賞ブロードウェイ作品の映画化『ドリームガールズ』(2006年)は、歌姫ビヨンセの出演もあって話題が爆発した。
♪そして、『ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた』のビル・ポーラッド監督が、ザ・ビーチ・ボーイズのメンバーであり独自の音楽理論を作り上げた天才ブライアン・ウィルソンの栄光と苦悩の半生を映画化した『ラブ&マーシー 終わらないメロディ』(2015年)もマストの1本。ゴールデングローブ賞で2部門ノミネートされるなど世界的な高評価を得ており、音楽伝記映画といえばコレ! とベストに挙げるファンも多い。
――長らく愛され続ける珠玉の名曲と共に、スクリーンに鮮やかに映し出されるミュージシャンたちの物語。伝説と化した名エピソードから初めて明かされる裏話まで、映画ファンも音楽ファンも夢中にさせる濃厚なストーリーが大きな魅力の一つだ。
ということで次ページでは、2025年の音楽伝記映画の大本命『ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた』を改めて紹介。レコード文化の再燃によって“発掘”や“リイシュー”といった言葉が当たり前になった今こそ観たい、コアな音楽ファンも感涙するであろう必見作!
“発掘アルバム”が生んだ感動の人間ドラマ
1月31日(金)より公開の『ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた』は、実在の兄弟デュオ「ドニー&ジョー・エマーソン」が辿った驚くべき実話をもとに、『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』以来、8年ぶりにビル・ポーラッドが監督・脚本を務めた長編作。主人公ドニーを演じるのは、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(2016年)でアカデミー賞主演男優賞に輝いた名優ケイシー・アフレックだ。
1979年、ワシントン州の田舎町でレコーディングされた1枚のアルバム「Dreamin’ Wild」。10代の頃に「ドニー&ジョー・エマーソン」が手がけた同アルバムは、当時商業的に成功することはなかった。しかし、約30年の時を経てコレクターにより発見され、“埋もれた傑作”としてリバイバル・ヒットを果たす。思いもよらない成功に家族は喜ぶが、ドニーは目を背けてきた過去や感情と向き合うことになり――。
知ってた? 幻の兄弟デュオ「ドニー&ジョー・エマーソン」が起こした奇跡
本作のモデルとなった「ドニー&ジョー・エマーソン」は実在のアーティストであり、10代で楽曲を制作・録音してから約30年後に初めて評価されたという特異な経歴を持つ兄弟デュオだ。
ゆえに映画のほうも、いわゆる“誰もが知るスターの葛藤や成功への道のり”が描かれることが多い音楽伝記映画とは一線を画す内容であり、ひときわ異色な魅力を放つ濃厚な人間ドラマに仕上がっている。
主人公ドニーは大ステージに立つ人気ミュージシャンというわけではなく、しかし劇中の演奏シーンは臨場感にあふれ、登場人物たちの揺れ動く心も繊細に描写。その脚本は第79回ヴェネチア国際映画祭のワールドプレミア上映を皮切りに多くのメディアで絶賛され、「静かな感動を呼ぶ極上のドラマ」(Los Angeles Times)、「俳優たちの見事なアンサンブル」(TIME)と、上質な音楽伝記映画として大きな注目を集めてきた。
このたび解禁された新場面写真は、ドニーを演じるケイシー・アフレックがギターを抱えるシーンを切り取ったもの。1979年に田舎町でひっそりと録音された1枚のレコードが、なぜ30年を経て人々の心を魅了したのだろうか? 長い年月を経て再び輝きを放つエバーグリーンな名曲を生み出したドニー・エマーソンの音楽への強い想いや、夢にまで見た成功を素直に喜ぶことのできない複雑な心模様を、名優ケイシー・アフレックはどのように表現したのか? 音楽映画の新たなる傑作を、ぜひ“ライブハウス映画館”で楽しもう。
『ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた』は2025年1月31日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開