「50年間ありがとう」 ヨーカドー藤沢店が閉店
藤沢駅南口で近隣住民などから親しまれてきた総合スーパー「イトーヨーカドー藤沢店」(鵠沼石上)が13日、半世紀の歴史に幕を閉じた。
閉店セレモニーはなかったが、店舗入口には「すてきな店員さんたちのおかげで楽しくショッピングができた」「あるのが当たり前と思っていたからなくなるのは寂しい」など、来店客が書いたメッセージカードが掲示された。終業時刻の午後7時前には数百人の市民らが詰めかけ、シャッターが下りる瞬間には「50年間ありがとう」の声が響き、従業員に盛大な拍手が送られた。
ロゴマークを縫いつけた手づくりの旗を振っていた60代女性は「開店した時からお世話になった。お正月の千本くじでテレビが当たったこともある。大好きだったのに」と別れを惜しんだ。
同店は1974年6月に開業。地下1階から地上6階建てで、食品や日用品、衣料品を扱うフロアのほか、専門店街には学習塾などもあった。
親会社のセブン&アイ・ホールディングスは構造改革の一環で、採算の悪い33店舗を26年2月までに順次閉店する計画を発表。県内では昨年8月に綱島店、今月5日に茅ケ崎店がすでに営業を終え、同26日(日)には川崎港町店も閉店する。
藤沢店閉店後の活用方法は発表されていない。