小田原市事業協会 地元の力でビール完成 多彩な果物で商品化検討
(一財)小田原市事業協会(小澤千香良代表理事)がこのほど、オリジナルクラフトビール「青みかんPALEALE」を発表した。商品は使用果実や製造、ラベルデザインまで地元由来にこだわり、将来的にはほかのフルーツを使ったビールも検討するなど、ギフトや土産にもなる商品への展開を見込んでいる。
クラフトビールは、事業協会が12月1日に開催した設立50周年記念の式典参加者に記念品として配られたもの。地元にちなんだオリジナル品を贈ろうというアイデアがベースとなり、石橋地区で果実栽培を行う矢郷農園で摘果された青ミカンを使用し、栄町の小田原ガレージブリューイング(醸造所)が製造を、市内で創作活動を行うアーティスト、横井山泰さんがラベルイラストを描いた商品に至った。
協力した3者は事業協会運営の指定管理施設で行われているマルシェや文化イベントといった自主事業で日頃から交流。これら関わりで生まれたのが「オール小田原」のクラフトビールだ。
第1弾は記念品としてのお披露目となったが、事業協会ではビールの商品化も視野に入れている。担当者は「小田原には梅やキウイ、レモンといった果実もある。今後は農家と醸造所、アートまでつないだ小田原の逸品として商品化も検討したい」と期待を込める。
第1弾ビールは試行的に12月17日(火)から三の丸お休み処売店で3本セット2550円で限定販売される。問い合わせは【メール】shop@odawara-jigyo-kyokai.jp。
50周年祝い式典
記念式典には加藤憲一小田原市長、大川裕市議会議長、歴代の代表理事をはじめ関係者が出席し節目を祝った。
会場では、横浜国立大学大学院教授・齋藤真哉教授の記念講演や、同協会50年間のあゆみを写真で紹介するスライド上映などが行われた。
加藤市長は祝辞で、「市だけでは提供できない公共部門を支えていただき、また小田原市全体の活力と魅力を支えていただいている」と感謝を述べた。小澤代表理事はあいさつに立ち、「先人から受け継いできた理念や信頼、役割を大切に守りながら、今後もたゆまぬ精進を積み重ね、市政の発展に貢献していく」と決意を述べると、会場から大きな拍手が送られた。また、防災体制強化の一環として、市との防災協定締結に向け調整していることを報告した。