ロボット作りで頂点を目指す 佐伯豊南高校工業部 【大分県】
2023年度の「高校生ロボット相撲全国大会」で2連覇し、「全国高校ロボット競技大会」で初優勝した佐伯豊南高校工業部。本年度もロボット相撲の部で九州予選を勝ち上がり、全国大会の出場権を手にした。さらに、ロボット相撲世界大会2次予選を突破し、世界大会の出場権も獲得した。
現在、部員は15人。土俵で相手と戦う「ロボット相撲」、目的達成のためにボールなどを回収し運ぶ「ロボット競技」は内容がまったく異なる競技であるため、技術はもちろん、様々なアイデアや想像力が必要となる。顧問の松永芳史教諭は、これまで数々の高校でロボット相撲の指導にあたり、強豪校に成長させてきたロボット相撲の第一人者だ。
11月の全国大会、12月には世界大会がありラストスパートをかける
この競技の魅力は、年齢関係なく様々な世代の人と交流できること。仲間ができ共に世界を目指せることができる。松永教諭は「勝つことももちろん大事だが、それよりも、ものづくりの楽しさやプロセスなど大切なことは多い。まずは人間性を磨き、周りから愛される人であること。応援される人、チームであることを大事にしたい」と語る。
部長の矢野琉之介(3年)は「運動部にも負けない活動量はある。部活動を通じ技術だけではなく人としても自分自身の成長を感じている」と充実感を口にする。
目指すは全国3連覇と世界大会での優勝だ。松永教諭は「強いロボットは誰にでも作れるが、大切なのは相手を深く研究すること。そして、追い込まれた時に己に勝つメンタルの強さが鍵となる」と語る。積み重ねてきた秘術とチームワークを胸に挑んでいく。
技術習得だけでなく応援されるチームづくりを大事にしている
(塩月なつみ)