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モダンデザインがかわいい!普段使いしやすい琉球漆器を紹介!

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伝統的な技法を守り、現代風にアレンジした琉球漆器は、歴史や背景を知るとぐっと魅力がアップします。 作り手の想いを知ったうえで、あなたの“いま手に入れたい100のアイテム”のひとつに入れてみませんか? 本記事をとおし、「琉球漆器ってこんなに身近に使えるんだ!」と感じてもらえたら幸いです。

まずは知ってほしい!モダンデザインの琉球漆器

これまでのイメージを覆すような、普段使いしやすい琉球漆器が豊富にあるのをご存じでしょうか? 琉球漆器を継ぐ企業のひとつである「株式会社角萬漆器」のギャラリー兼店舗には、見ていてワクワクする琉球漆器が多種ならんでいます。

モダンなデザインの器や、コロンとしたフォルムが愛らしい菓子器、色っぽい艶が特徴的なアクセサリーなど、伝統的な技法を使って作られたハイセンスなアイテムがいっぱい。どれもほかにはない質感とデザインが特徴的です。

マットな質感とモダンなデザインが目を惹く重箱は、軽くてデザイン性が高く比較的コンパクトなサイズ感で、贅沢にお弁当箱として使いたくなるアイテムです。 せっかくなら目が届く場所に置いて毎日眺めていたい…。ひと息つくときに眺めるだけで、幸福感を覚えるアイテムです。

花笠の菓子器は、蓮の花と沖縄の海と空を表す青色を、堆錦(ついきん)技法で加飾された高技術な逸品です。美しい艶と発色で飾るだけでもその場が華やかに!

提供:角萬漆器

深さのある器なので、スイーツはもちろん、引越し祝いや入籍祝いに特別なものを入れて贈るのもすてき。 お土産ものとしては高価ですが、沖縄好きの人や沖縄にルーツがある人にぜひチェックしていただきたい!部屋に飾るだけで沖縄を感じられるアイテムです。

提供:角萬漆器

ほかにもバングルやネックレス・ピアスなどのアクセサリーも充実していて、ちょっと頑張れば手に入る価格帯のものも多く取り揃えています。

骨董品としてではなく、デイリーに使ってほしい。100年先も琉球漆器を使っている世であってほしい。そんな想いを込めて魅力を見直し、後世にまで残る伝統工芸として大切にしていこうと動き出したのが、「株式会社角萬漆器」です。 店舗奥にある「CAFE 角萬」では、琉球漆器とともに近隣カフェの人気スイーツやドリンクを楽しめます。まずは琉球漆器の使い心地やデザインを確かめに、「CAFE 角萬」に行ってみるのもおすすめです。 「CAFE 角萬」の詳細については下記の記事をご覧ください。 >記事はこちら 沖縄の人気飲食店のメニューを琉球漆器で愉しむ「CAFE 角萬」(那覇市)

琉球漆器を普段使いするメリット・デメリット

琉球漆器は深呼吸をしている木が素地だからこそ、棚に仕舞い込むのではなく普段使いすることがメンテナンスとなります。時が経ったら追加で模様や装飾を加える(加飾)するのもよし!メリット・デメリットから琉球漆器の魅力に迫ってみましょう!

メリット

・酸性・アルカリ性の食品、熱い・冷たい、アルコール、などどのようなものを盛り付けても大丈夫。NGなものがない ・漆器の漆には抗菌作用があり、細菌の繁殖を抑える効果があるといわれている ・欠けた場合など、メンテナンス次第で永く使える(程度による) ・器自体が自然に還る素材 ・発色が美しいので料理映えする ・食卓が華やかになる ・別素材(ガラス・陶器など)との組み合わせも楽しめる ・軽く吸い付く手触りで、子どもやご年配の人も持ちやすい ・お椀・コップは特に口あたりがなめらか ・長く大切に使うことで、次の世代に受け継げる ・加飾など、デザインを変えていく楽しみがある ・熱伝導率が低いので冷たいものは冷たいまま、温かいものは温かいまま維持できる ・冷たい飲みものは汗をかかず(水滴など)、温かいものは火傷しないで手で持てる

デメリット

・紫外線に弱い(ずっと屋外に出していると漆や木が分解されてしまう) →自然に還るということであるため、メリットにもなりうる ・手洗いが必要 ・家電が使えない(食器乾燥機・食洗機・レンジ・冷蔵庫) →天然のものであるため急激な温度変化に弱い特徴ゆえ、家電が使えない ・塗りが変色することがあるため、沸騰したてのお湯など非常に高温のものは避ける →ひとが飲める温度が漆器にもやさしい ・一気に揃えられない(高価なので、家族分の枚数を揃えるにはハードルが高い) ・大切にしすぎて普段使いに気が引ける ・漆器は呼吸をしているため、棚に仕舞いっぱなしにしていると割れる心配がある →毎日使うからこそ漆器が長持ちできる、使うことがメンテナンス!

天然素材ゆえ、急激な温度変化に弱い点は注意が必要ですが、「加飾ができる」「メンテナンスができる」「次世代に受け継げる」のは、贈りものとして考えたらとても魅力的な部分です。 これらのメリットを考えると、出産祝いや13祝い・成人祝いなどのお祝いをシンプルな重箱に入れて贈り、子どもが成長したときに加飾して再度プレゼント、なんて使い方もできますよね。

重箱に入れた贈りもの

過去に祖父母や両親から贈られたものが、なんとなくよいものな気がしてずっと大切にしていた経験はありませんか?質がよいものは子どもの感覚でもわかるものです。 加飾やメンテナンスをしながら、長く大切にできたらいいですよね。

愛用者が語る琉球漆器への想い

長く愛用している人は、いったいどのような想いで琉球漆器に触れているのでしょうか。みなさんがなぜ琉球漆器を選びそして大事にしているのかを知ることで、興味を膨らませてもらえたらと思います。 「角萬漆器」で琉球漆器を購入されるお客さまのなかで、特に印象深かったエピソードをラインナップしていただきました。 ・嫁入り道具として母親から贈られた「角萬漆器」の重箱を、いまでは孫娘さんが3代目として大事に使ってくださっています ・県外に嫁ぐ際に母親から贈られた「角萬漆器」のお皿を、いまでも大事に使っている。それをスタッフに伝えるためにご来店された人がいらっしゃいました。(所有年数は35年ほど!) ・最近「東道盆(トゥンダーブン)」と重箱をオーダー購入された人は、「代々引き継ぐために家紋も入れた。自分がいなくなっても大事に使ってもらえたら。後世に残してもらいたい」とのこと ・経年美化した琉球漆器の骨董品をコレクター購入している人は、「眺めているだけで幸せ」「使いたいとは思わない」とのこと。「東道盆(トゥンダーブン)」の購入も検討中だが、骨董品を購入するか新規で購入するかを悩んでいる ・購入するならデザイン性が好みの「角萬漆器」の「東道盆(トゥンダーブン)」がほしいと、なんどもご来店し「東道盆(トゥンダーブン)」やほかの商品を見学されている人 一方で、両親から譲り受けた方、両親が残した漆器をなかなか捨てられずに戸棚にそのまま眠っているお客さまの話もよく聞くそうです。 琉球漆器を何十年も長く使い続けるには、デメリットにあった「食洗機や食器乾燥機などの家電製品を使わない」「紫外線のあたる場所に長時間置かない」の基本ルールに加え、「棚にしまいこまない」も大切です。使うことで漆に深呼吸させて、経年美化を楽しみましょう。 また、海外の要人に琉球漆器を贈呈するために、個人のお客さまや沖縄県など行政も購入を検討する人が多くなってきているようです。これは、琉球王国時代の王さまが朝貢や外交で使っていた方法と同じです。 時代は変われどアイデンティティは変わらない!時が経っても大切にしていきたい、沖縄が誇る贈呈品ですね。 琉球漆器にまつわる歴史については、下記の記事で詳しくご紹介しています。 >記事はこちら 沖縄のアイデンティティの指標?!琉球史研究家・上里隆史氏に学ぶ「琉球漆器と歴史」

琉球漆器は時が経つほど美しいといわれるワケ

漆器業界では“経年変化”ではなく“経年美化”の表現が好まれています。時が経つほどに美しくなる理由としては、“底艶(そこづや)の魅力”が大きくかかわっています。塗膜の底から光がかえってくるしっとりとした艶のことを“底艶”と呼び、琉球漆器は沖縄県外の漆器とは違う特徴があります。 沖縄県外の漆器は“艶のない漆器”が新品の状態です。使っていくうちに手脂や食品の油で艶が出てきて、それを“底艶”と呼んでいます。一方で琉球漆器は製作工程で漆に油分を入れるので、「艶のある漆器」が新品の状態です。使っていくうちに油分が抜け艶が落ち着いてきて、馴染みのよい艶に変化していきます。

熟練の職人の手作業でうまれた作品は、時が経っても美しく残ります。頻繁に買替えるものではないからこそ、よいものを長く楽しむことで元を取りたいのが正直なところ。 10万円のものを30年使えば、1年で3000円強の支払いと同じと考えられます。そう思うと、まずは30年大切にできそうなお気に入りを探してみるものよいかもしれませんね。 (写真:Tomoko PHOTO)

角萬漆器住所

〒903-0825 沖縄県那覇市首里山川町1丁目54−1

電話番号

098-943-3810

営業時間

10時~18時

定休日

日曜日

駐車場

あり

クレジットカード・電子マネーの利用

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