【アユのおもしろい生態を学ぶ】釣り上げて間もないアユはどんな匂い?その匂いの成分に驚愕|地球派宣言
魚の生態をイラストや歌で伝え、子どもの好奇心を育てる活動をしている、“さかなのおにいさん かわちゃん”こと、川田一輝さん。
今回の舞台は、しじみの漁獲量日本一を誇る宍道湖のそばにある島根県立宍道湖自然館ゴビウス。
こちらには、宍道湖に生息する生き物をはじめ、さまざまな生き物が展示されています。
今回は、夏を思わせる川魚アユのおもしろい生態を、川田さんお手製イラストで教えてもらいます。
アユの匂いを教わる前に、まずは、アユの食性について学びます。
アユは、ぶあつく硬い唇で、岩などに生えたコケを主に食べています。
アユはなわばり意識が強く、コケが生えた岩を独占しようとする習性から、「魚」に「占」で「鮎」と表記されるようになったという説も。
その習性を利用しているのが、アユ漁。友釣りと呼ばれる方法で、アユたちを釣りあげます。
おとりのアユに針をつけ、なわばりである岩に近づけることで、それを追い払おうとするアユを引っかけて釣るのです。
食性を学んだところで、本題のアユの匂いについて学びます。
アユは「香る魚」と書いて「香魚」といわれるほど匂いを放つ魚なのですが、どのような匂いなのでしょうか?
なんと、釣り上げて間もないアユはスイカの香りがするのだそう。
ただし、その匂いの成分は「ノネナール」という成分で、オジサンの加齢臭と同じ成分なのだとか・・・
しかし、すべてのアユからその匂いがするかというとそうでもないのだそう。
アユは「キュウリウオ」と呼ばれる魚の仲間で、本来はきゅうりのような匂いを放つそうなのですが、コケを食べることで、甘い匂いが混ざり、スイカのような匂いになるのだそうです。
そのコケを作るには森の落ち葉などに含まれるリンや窒素といった栄養が必要不可欠。
おいしいアユをいただき続けるには、川だけでなく、森を守っていくことも大事だと川田さんは言います。
広島ホームテレビ『ピタニュー』
地球派宣言コーナー(2025年1月29日放送)