工藤氏｢野球が嫌いだった｣ 講演に１２００人 〈相模原市緑区〉
プロ野球界で実働29年、投手としてマウンドに立ち、７年間ソフトバンクの監督を務めた工藤公康氏が２月１日、「わたしの野球人生―未来をひらく勇気―」をテーマに相模女子大学グリーンホール（南区）で講演を行った。自分を信じて努力することの大切さを訴えた。
講演会は公益社団法人神奈川県宅地建物取引業協会４支部（相模南、相模北、県央東、県央支部）が主催。会場には約１２００人が集まった。
父親の練習相手として野球を始めた工藤氏は「野球が嫌いだった」と明かす。「野球にかける時間を短くしたくて、早く上手くなろうとしていた」という。
またプロ時代、成績不振でアメリカへ野球留学した話になると、１Ａ（マイナーリーグ）の選手がクビになった時も「俺には能力がある」とあきらめない姿勢に衝撃を受けたと回想。工藤氏は「今与えられた練習を一生懸命取り組むようになった」と、気づきを話した。さらに、「才能があっても努力をしなければ得るものはない。自分で考え、導き出した答えに一歩を踏み出す勇気が大切」と語ると、来場者は深くうなずいた。
相模南支部の松元定示支部長は「こうした集合形式の講演は６年ぶり。今日のお話が、皆様のこれからの人生の一助となれば」と語った。