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初期の流産。まさかわが身に降りかかると思わなかった…

たまひよONLINE

ライターの「かなみん」です。夫と男子二人の4人家族です。長男、次男は5歳差ですが、27歳で長男を出産した後、次男を授かるまでに流産を2度経験してしまいました。一度目は29歳のときで、二度目は30歳のときでした。

まさかわが身に降りかかると思わなかった、初期流産


長男が2歳になってすぐ、新築マンションを購入して引っ越しました。この頃、吐き気が来ることが多く何となく「妊娠だろうな」と思いつつも、長男を公園に連れて行って遊ばせるなどしていると、なかなか病院には行けず…。その後、陣痛のような腹痛と出血が始まりました。

翌朝、相変わらず止まらない出血に“流産”を覚悟しました。実家の母に長男を迎えにきてもらい、タクシーで病院へ行きました。すると、やはり診察の結果は流産…。何となくそうではないかという予感もあったので、手術となった場合も考えて、全く飲食しないまま病院に行ったことも功を奏して、すぐ手術の準備をしてもらえました。

もう少し遅かったら大出血で私も危なかったらしく、「もう少し様子を見よう」と放置しなくて良かったと思いました。でも、「大丈夫だから」と夫を仕事に送り出して、一人で病院に行ったのも本当は危険だったのかもしれないと思いました。

出産中の産婦さんと一緒の分娩室はつらかった


アレルギー体質ではあるものの、今まで大きな病気を経験したことがなかったので、手術の際には、ひどくなる腹痛の上に「麻酔ってどうやるの?」と不安を感じていました。

「数を数えてね」と言われて静脈注射され、「本当にこれで眠くなるの?」と思いつつ、17まで数え、看護師さんの「大丈夫だから、安心してぐっすり寝ていてね」の声を聞いて意識がなくなりました。

ぼんやり目が覚めると同時に吐き気が来て「飲食禁止はこのためか!」と思いました。特に問題なかった経過のようですが、個人病院だったため、仕切りの向こうはまさに出産中の産婦さん。彼女を励ますためなのでしょうが、なんと「頑張って!隣の人なんて流産だったんだから!」が聞こえてきて呆然としました。

それを聞いた別のスタッフが「何してるの!(掻把後の私を)こんなところで休ませて!」と別の場所へ移してくれましたが、「そうか、私の赤ちゃんはいないんだよね」と実感し、もう涙が止まりませんでした。

つわりで苦しんで受診したときには厳しかった助産師さんでしたが、今回は助産師さんの、「本当に大変だったわね。“お兄ちゃんにもう少しママを独占させてあげて”って神様が言ったのよ」の言葉に救われました。医療スタッフの方の一言は大きく、ずいぶん支えになりました。

気持ちの区切りをつけられたのは、ある夜の夢だった


通常は2~3回生理が来たら次の妊娠を考えても良いらしいのですが、全くそんな気持ちにはなれず、3人暮らしのまま、予定日だったであろう11月を迎えました。

ある夜いつも通り寝ていたのですが、ものすごく鮮やかな夢を見ました。「真っ赤な椿の花が開いたと思うと、中から出て来た白い龍が天に昇る」という「まんが日本昔ばなし」のオープニングのような夢でしたが、目覚めると、まるで目の前でそれを見ていたかのように意識ははっきりしていて、私は涙だらけ。

おなかの子が「もういいよ」と言ってくれたのか、自分の気持ちに区切りを付けたかったのかわかりませんが、やはり体は回復しても心の回復には時間がかかるということなのでしょうね。なんとなく、子どもは男の子だったように思います。水子供養はしていませんが「お空の赤ちゃん」の話は子どもたちが小さい頃にしました。

あまり大きな声で語られることのない流産体験。気持ちの整理がついた時期に「実は流産したことがあって」と言うと、「私も!」という声が多いのに驚きました。私はこの後32歳で次男を出産しましたが、流産による母親の体への影響は大きく感じました。私の周りにも「あんなつらい思いはしたくないから、子どもは一人でもいい」という方も複数いました。妊娠も奇跡なら、無事に出産するのもまた奇跡の連続であり、当たり前ではないなと痛感した出来事でした。

[かなみん*プロフィール]
神奈川県在住のライターです。夫と長男、次男の4人家族です。いわゆる”子育て”はほぼ終盤なので、だいぶ自分のペースで時間を使えるようになりました。空き時間を見つけては手作りをし、地元のカフェに出品しています。

※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。

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