【伊豆・土肥金山】金運を呼ぶ! 巨大金塊と金脈探しの冒険~新間いずみ1万円ひとり旅~
ギネス認定された世界最大級の金塊を触りに行きましょう! 静岡・伊豆市にある観光施設「土肥金山」は子供も大人も夢中になる金運パワースポット。キラキラ輝く金脈を探して坑道を探検しましょう。歴史もたっぷり学べるツアーを体験して来ました。
【画像】記事中に掲載していない画像も! この記事のギャラリーページへ静岡発のアイドルグループ、fishbowl(フィッシュボウル)の新間いずみです。静岡市出身、「しんま」ではなく「にいま」と読みます。
2024年からWasabeeで連載がスタートし、今まで静岡市西部、焼津、掛川市~天竜区へと旅をしてきました。予算は毎回1万円! 新間いずみが行きたいところを旅します。
土肥金山まで車で移動
私の住んでいる静岡市からも、駿河湾を挟んで見ることができる伊豆半島。
私の名前が「いずみ」であることから、伊豆には少し親近感を持っていました。今回はそんな海の向こうの伊豆半島の西側で旅をします。
なんと今回の新間旅は初の車移動!
高校3年生の時に免許をとりましたが、静岡市内の車が少ないところで少し練習したことがあるレベルの初心者ドライバーです。
この新間旅のため、久しぶりに運転の練習をしました。 果たして目的地にたどり着けるのか。
久しぶりの運転ですが安全運転第一で旅をしたいと思います。ドキドキ。
スタートは、土肥を代表する観光施設「土肥金山」です。
土肥金山は土肥港から車で2分。土肥港まで静岡市の清水港からカーフェリーで来ることもできます。
土肥金山の駐車場は広く約200台、無料で止めることができます。
いろいろ選べるツアーと入場料
土肥金山は以前近くに来た際、「なんて縁起が良さそうな名前」と思ったものの、その時は行けず気になっていました。
まず「入場券売場」でチケットを購入します。
基本は、観光坑道と黄金館を楽しめる「入場料金(一般大人1000円)」と、砂金採り体験ができる「砂金採り体験料金(一般大人1000円)」があります。※2025年3月現在の料金
せっかくなら詳しく知りたいので、ガイドさんの案内を受けながら坑内をめぐる「キラキラ坑内ガイドツアー+砂金採り(2300円)」を申し込むことにしました。
[入館料 2300円]のこり 7700円
「土肥金山」のホームページでは、お得な割引券や、ガイドツアーの申し込みができるので、事前にチェックするのがおすすめです。
自分にあった体験コースを選んでください!
さっそく「キラキラ坑内ガイドツアー」へ
ガイドをしてくれるのは小柴宇一郎さんです。
小柴さんは元々釣りが好きで釣りのメッカ、西伊豆にやってきました。
伊豆半島ジオパーク推進協議会に4~5年勤め、そこで金鉱や地質を学びました。
そこでの経験を生かし、土肥金山で坑内ガイドを始め現在2年ほど経つそうです。
そんな小柴さん案内で、ガイドツアーがスタートしました。
まず小柴さんが取り出したのは金色のトランプ。
数枚あるトランプから1枚選ぶよう指示されます。
私が選んだトランプには「昔の人はどうやって金を見つけたのか」と書かれていました。
どうやって見つけるのだろうと小柴さんが教えてくれるのを待っていましたが、その場では教えてくれません。
小柴さんいわく、このツアーの最後にはわかっているとのこと。
その答え次第では、もしかしたら自分で金を見つけてお金持ちになれると思うので、早く知りたい!
小柴さんから貸してもらった懐中電灯を握りしめ、坑道入り口まで足を早めます。
これが金鉱脈だ! 土肥金山の内部
入り口付近には、蟻の巣のように掘り進められた坑内や金山周辺の街の賑わいが、立体の絵で展示されています。
「土肥金山」は、江戸時代に徳川家康が開発を始め、その後は企業のもとで1965年まで実際に掘られていた金鉱山です。
これ以上採掘しても採算が取れなくなり閉山しましたが、当時は江戸からも注目されていたのでしょう。採れた金を運搬する千石船の帆には、徳川家の家紋が描かれていました。
坑道には丸太を組んだ施工が奥の方まで続いています。
これは「山留」と言われ、穴が崩れないようにする役割をしています。
山留があるから作業員も安心して採掘できたのでしょう。
穴を掘るのもこの山留を組むのも全て人力。
数m掘るだけでもかなりの体力だったと想像すると、私ならもうこの入り口時点で金を諦める気がします。
そんなことを考えながら歩いていると、ピカピカの鳥居がある「山神社」に着きました。
明らかに只者ではない金色の鳥居を前に、金色は人々を狂わせるなと思い、やっぱり金が欲しくなりました。
ちなみに山の神様は女性なのだそうです。
女性が山に入ると山の神が嫉妬してしまうため、多くの金山は女人禁制でしたが、土肥金山は女性も採掘に加わり活躍していたそうです。
金運アップを祈りながらさらに進んでいくと、岩の間にスーッと焦げ茶色の筋が入っている所が時々出てきます。
小柴さんからもらった懐中電灯でその筋を照らしてみると岩がキラキラしました。
これが金なども含まれる金鉱脈です。
昔の人はこの筋を見つけると削岩機で穴を開けてダイナマイトを詰め、穴を掘り進めたそうです。
削岩機で開けた穴の跡はワイルド。
そんな焦げ茶色の筋は鉱山初心者の私でも、あちこちに見つけることができました。
小柴さんいわく「ここまで金鉱脈の筋が残っているのは土肥金山くらい」。当時の作業員たちの“掘り忘れ”もあるそうです。
夢中になって岩を懐中電灯で照らしながら金鉱脈を探していると、寒かった坑内が急に暖かくなり、大きな池のような場所が現れました。
坑道を掘り続けると地下水が湧いてきます。
その地下水は温かく、坑内温泉として作業員の癒しの空間にもなっていたそうです。
私の住んでいる静岡市にも、かつて金山があった梅ヶ島に「黄金の湯」と呼ばれる温泉施設があることを思い出しました。
そんな地下水も、金山を掘り進めるためには外に出さなければいけません。
汲み上げは全て人力で、その作業は「手繰り水替」と言われます。
その様子は、等身大の人形によって再現されていて、生きているかのように動くので面白いんです!
リアルな人形を見ながら再び壁にある金鉱脈を探して歩き出します。
小柴さんはお客さんが夢中になってキラキラを探しているのが嬉しく、仕事のやりがいを感じるそう。
特に子供はワクワクするだろうし、実際23歳の私も宝物探し気分でテンションが上がりました。
火山活動と縁がある「金」
金鉱脈はどのようにできるのでしょうか。
小柴さんによると、まず火山活動によって熱せられた地下水に金の成分が溶け出します。
そして上昇した地下水は岩の隙間にひゅるひゅると入っていき、金の成分が金鉱脈となって固まります。だから火山の近くで金が見つかるそうです。
金の知識が入ってきたところでガイドツアーは終了。ここでガイドの小柴さんとはお別れです。
「昔の人がどうやって金を見つけたのか」、なんとなくザックリわかりましたか?
時価総額「38億」?!
ここからは金の法被を着た土肥金山のスタッフ・國分歩さんに、案内してもらいました。
そんなキラキラの國分さんが案内してくれたのは「黄金館」です。
ここには模型や貴重な資料があり、目玉はなんと言っても触れることができる金塊です。
最初は、持ち上げる体験ができる重量12.5kgの金塊にチャレンジです。
國分さんによると、中には片手で持ち上げることができる人もいるそうです。
私もチャレンジしてみましたが、ぴくりともしませんでした。あわよくば持って帰ろうとしていたので悔しいです。
お次は世界一の巨大金塊としてギネスにも認定されている、重量250kgの金塊。
こちらは見るからに両手であっても持てなさそうだったので、諦めてタッチするだけにしました。
そもそも、防犯カメラが多数設置されていたり警備員がいたりと、セキュリティがしっかりしているので簡単には盗めません。
金塊は現在も時価が上昇しているそうです。250kgの金塊は金塊が製造された2005年当時は4億円ほどでしたが、取材時にはで38億1700万円になっていました。
すごすぎて想像がつかない金額です。
思えば金塊に触れたこと自体今回が初めてで、なんとなくパワーをもらえた気がしました。
もっと金に触れたい人、土肥金山では砂金採りをしたり、金を食べたりすることもできます。
土肥金山での体験は、ただの観光を超え、金運を引き寄せる特別な旅となりました。次回はどんな冒険が待っているのか、今から楽しみです!
■施設名 土肥金山
■住所 静岡県伊豆市土肥2726
■営業時間 9:00〜17:00(坑内めぐり入場受付16:30まで 夏季延長あり)
■定休 なし(12月に休業日あり)
■問合せ 0120-08-2726
■駐車場 あり
取材/新間いずみ