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記事盗用した「吉川タイムズ」が訴訟ちらつかせ通告 上越タウンジャーナルが強要や名誉毀損!?

上越タウンジャーナル

「吉川タイムズ」と称するウェブサイト( http://blog.livedoor.jp/yoshikawatimes/ )とその編集人を名乗る人物が2025年4月27日までに、上越タウンジャーナルの記事が名誉毀損、強要罪、侮辱罪などに当たる疑いがあると表明し、上越タウンジャーナルに対して「訴訟を考えている」と伝えてきました。吉川タイムズは2022年、複数の報道機関の記事を多数盗用しつつ、紙媒体発行などのために新潟県上越市の補助金を申請していました。こうした事実を報じた上越タウンジャーナルの一連の記事が、刑法上の犯罪に当たるなどということはありませんが、読者のみなさまに経緯を説明します。

《画像:吉川タイムズのトップページ》

「名誉棄損記事について」という表示

吉川タイムズのトップページには「弊紙への名誉棄損記事について」という場所が設けられ(スマートフォンでアクセスすると表示されません)、次の画像にリンクしています。

弊紙に対する「侮辱」「名誉棄損」「強要」などの疑いのある新聞記事やブログ、SNS、転載サイトが放置されたままになっているようです。意図的なデジタルタトゥと言われる行為については、損害賠償などの民事事件になる可能性もあります。
管轄の裁判所は新潟地方裁判所高田支部です。

上越タウンジャーナルが2025年4月26日、吉川タイムズの編集人を名乗る小池正春氏にメールで問い合わせたところ、「『侮辱』『名誉棄損』『強要』などの疑いのある記事」とは上越タウンジャーナルの記事であり、「訴訟を考えている」との回答がありました。

上越タウンジャーナルの二つの記事 

吉川タイムズについて報じた上越タウンジャーナルの記事は主に次の二つです。

これは何かの冗談でしょうか? - 上越タウンジャーナル( https://www.joetsutj.com/articles/63315258 )

この記事では、吉川タイムズは自らを「民間非営利任意団体」と称していて、「ブログニュースは報道機関であり、記者はジャーナリスト」と説明しながら、複数の報道機関の記事や写真を多数盗用している事実を伝えました。

二つ目の記事では、吉川タイムズがこうした盗用を繰り返している状態で、紙の媒体を発行するために上越市から補助金交付を受けることに疑義を呈しました。

吉川タイムズ盗用問題その後 虚偽説明で補助金不正受給の疑いも - 上越タウンジャーナル( https://www.joetsutj.com/articles/743985347 )

盗用の吉川タイムズは約束反故に

そして、事の顛末として次の事実も報じています。

吉川タイムズの編集長小池正春氏は2022年2月25日、「お詫び」したいとして上越タウンジャーナル編集部を訪れ、次の3つの約束をしました。
1.  盗用したことを認め、すみやかに公表すること
2. 盗用の全容を自ら検証し、公表し、読者に説明すること
3. 上越タウンジャーナル以外の被害者(新潟日報社や上越タイムス社など)に対しても、上越タウンジャーナルに対して行ったように説明と謝罪をすること

この約束は反故にされ、一つとして実行されていません。

違法性の検討

こうした経緯の中で、吉川タイムズは、上越タウンジャーナルの記事が名誉毀損や侮辱罪、強要罪に当たると主張しています。

こうした報道(一般にほかの報道記事全般に言えることですが)は、公共の利害に関する事実であり、専ら公益を図ることを目的にしており、かつ、真実なので、名誉毀損の違法性が阻却されることから、犯罪にはならず、損害賠償責任も生じません。

また、小池氏自ら約束したことを反故にしたという指摘が強要罪を構成しないことは明らかですし、いずれの記事も事実を摘示しているので侮辱罪にも当たりません。

対面取材し続報の予定

こうして根拠なく、上越タウンジャーナルを公然と犯罪者扱いする吉川タイムズの行為は看過できません。

上越タウンジャーナルが取材を申し入れたところ、小池氏は5月12日に対面取材に応じると回答しましたので、同日中に小池氏による説明などを記事としてお伝えする予定です。

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