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【取材レポート】里山ミニレストラン「MURA PUB」のチャレンジ!富山県射水市出身で十日町市松代地区の『MURAPUB』を営む正力俊和さん(43)

にいがた経済新聞

レストランの中で、里山への熱い想いを語る正力さんと妻の江里さん

レストランの中で、里山への熱い想いを語る正力さんと妻の江里さん

直近の注目記事をピックアップし、日曜日に再掲載します(編集部)
初回掲載:2025年4月4日(再掲載:4月13日)

38歳の時に十日町市の地域おこし協力隊に応募し、3年間里山での暮らしや棚田農業などを学び、その後国道253号線沿いに昨年土日営業のミニレストランを開いた。長年のこれまでの人生の歩みの中で、料理の仕事も経験して来たので、地域おこし協力隊修了を経て、里山においてスローで生きるこの道にたどり着いた。蒲生集落は4月に入ってもまだ積雪は150㌢以上あり、真冬のままとも言えるが、それでも一歩一歩着実に春に近づいていることは確かだ。

「深い目的はなかったが、ただ世界を見てみたい」と一念奮起し、20代半ばに2年間世界旅行(アメリカや中南米、アフリカなど)の旅に出た。現地ではバスなどで移動し、約30か国を訪れた。旅行で掴んだものは「世界を見て逆に、日本という国こそ特別で素晴らしい国なんだ」と改めて知ったと話す。帰国後長野の上高地などで住込みで働き、東京で本格的に和食の料理を学んだ。3年間の地域おこし協力隊の経験を通して、里山や棚田地域でのまちおこし、むらおこしも学んだ。開店した店は元々電子部品工場だったものを1年半かけてDIYリノベーションし、一階はレストラン、二階は正力さん夫婦の部屋と農家宿泊出来る部屋も作り、民宿&レストランに生まれ変わった。

「小さな集落ではあるが、皆親切で“大変居心地がいい”し、地域の皆さんとの触れ合いや、ここ松代地区は『越後妻有 大地の芸術祭』も開催され、決して華やかではないものの、アート作品とともに里山の風土や食も楽しむ人達も都会からもやって来てくれる。ミニレストランで提供するご飯や料理も正力さんが自らそだてるお米や野菜などでつくる。というのも、蒲生地区は“棚田観光名所”としても知られる棚田が広がり、お店近くの棚田農家の“助っ人”としてコメ作りにも参加し、お店の周りの畑では野菜も作っている」とも。

里山の魅力は?との質問に正力さんは「里山の自然は素晴らしいし、地域住民の皆さんの人情は温かい。先の将来のことを深く考えているし、何よりも世界に類を見ない豪雪地の暮らしや食文化に価値と可能性を感じているので、その価値が伝わるように活動していきたい」と意欲的だ。また、ミニレストラン開店に合わせて結婚した都会育ちの正力さんの妻、江里さん(51)も「自然が豊かであり、自然とともに暮らすことが楽しい」と里山での暮らしを楽しんでいる。なお、隣の空き家には次の地域おこし協力隊員が住んでおり、その隊員が修了したら、また連携して新たな展開をも思い描いている。

国道253号線沿いの『MURA PUB』の入口

文・撮影 竜哲樹(にいがた経済新聞社顧問)

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