釣果も気分もアップ!釣り場で得する「一声コミュニケーション」のススメ
釣り場でのマナーやモラルの話題は、昔も今もアングラー間の永遠のテーマではないでしょうか。そんななか、私が通うとある釣り場での状況ではありますが、ゴミの量が随分減った印象を受けます。もちろん、漁港関係者や地域の方々の活動によって改善された面も大きいと思います。
さらに今後、釣り場の将来を考え「自分たちの釣り場は自分たちで守ろう」という意識で、ゴミを残さない釣り人が増えることや、ゴミ拾いをして帰る釣り人が少しでも増えてくれることを願うばかりです。
挨拶はコミュニケーションの入り口
ところで、みなさんも日ごろから釣り場で挨拶を交わしていると思います。釣り場だけではなく挨拶はコミュニケーションの入り口。挨拶をすることで得することはあっても、損をすることはありませんよね。
潮汐の具合やターゲット、天候や場所、そして季節によって釣り場は多くの人で賑わいます。そんなとき、一声かけるだけでポイントへ入らせてもらえるだけでなく、釣果や先に釣り場に入っている人が持っている情報をもらえることもあります。挨拶をきっかけに得た情報のありがたさ、今日はそんな釣り場でのエピソードを1つ紹介します。
気持ちよく釣れた夜の堤防釣行
夜行性の私はナイトゲームが好きなので、季節を問わず夜の海に向かうことがよくあります。その日も夜中に、ある堤防に到着しました。堤防の根元にはアジが釣れるポイントがあり、すでに先行者がアジングをしていたので、挨拶と合わせて「少し先(隣の離れた場所)で釣らせてほしい」ことを伝えました。
快く応じてくれた先行者と少し言葉を交わしながら、私は「明け方に移動してカマスが釣れる場所に行くまでの間だけのアジング釣行」であることを伝えると…。「ここでもカマスは釣れますよ。ほら、サイズもよいでしょう」とクーラーの中を見せてくれました。そこで私は「ここで釣れるなら明け方に移動しなくてもよいじゃないか!」と思い、少し離れた場所で竿を振り始めました。
その後、30分ほど経ったころ、先行者が帰り支度をしながら再び声をかけてくれました。「こっちの方が釣れますよ、自分はもう十分釣ったのでこっちへどうぞ」と釣り座へ誘導してくれたのです。さらに、片付けながら今夜使ったワーム(ルアー)なども雑談交じりに教えてくれました。納竿のタイミングで空いた釣り座を譲ってくれたとはいえ、その対応はとても気持ちのよいものでした。
もちろんそのあとは、この日のメインターゲットであるカマスを釣ることができました。この日はそのアングラーのおかげで、いつもより何倍も気持ちよい釣行となったのです。
一声かけて気持ちよく釣る
このときの出来事は、まさに「よい人にめぐり会えた」ことにほかなりません。ですが、私はこの日に限らず、先行者がいる場合には必ず「アジングなのですが少し手前で釣ってもよいですか? 邪魔にならないように釣りますので」とか、「エギングなのですがこの先で釣らせてもらってよいですか? キャスト方向には気をつけますので」などの挨拶をするように意識しています。
私自身、こういった挨拶をして「ダメ!」や「無理!」と断られたことは一度もありません。もちろん「そっちに向かって投げているから、離れてくれればいいよ」とか「あとからもう1人そこに入るから、それまでならいいよ」と、ハッキリと条件を伝えてくれる場合もあります。
なかにはムスッとした雰囲気でYesなのかNoなのか分からない反応をする方もいますが、それでも丁寧に挨拶した者が勝ち、言葉を交わせばこちらのペースとなります。つまり、「ひと言挨拶をすれば(トラブルなく)気持ちよく過ごせる」のです。実際、前述のエピソードでは、私は釣果を得られただけでなく、釣りたかった魚種(カマス)が釣れる新たなポイントと、私が知らなかったカマスに効くワーム(ルアー)の情報まで得られたのですから。
私はカマスの一夜干しが好きなので、このときも干して焼いていただきました
これ以外にも、私は先行者に挨拶した際、駐車場所についてアドバイスしてもらったことがあります。漁港内やその近隣は、漁業関係者や地域住民の方々の生活の場でもあるため、駐車場所だけ迷惑をかける結果になります。そんなとき、「あそこじゃなくて、あっちに駐車して歩いてきた方がいいですよ」と教えてもらい、知らず知らずに行っていた迷惑行為を回避できました。
また、思わぬ大物が掛かって取り込みに苦戦している際にサポートしてもらったり、逆にサポートする場面でも、事前に声をかけて少し会話しておくだけでスムーズに行動に移せます。
「人として最低限のマナー」みたいな意味ではなく、ちょっとした会話をきっかけに、釣れている魚や使っているエサ、釣具の情報やその場所以外の釣り場情報なども入手できるとフランクに考えれば、自分自身にとって「得」な情報が得られるということになります。コミュニケーションが得意でない方もいるとは思いますが、一声かけるだけでもその場の空気も気持ちも変わってきます。決して強制ではありませんが、私は「声かけ」をオススメしたいと思います。 せっかくの楽しい釣行をさらに充実した心地よい時間にするために、この記事が参考になれば幸いです。アングラーのみなさんが日ごろから実践していることや心掛けていることをあえて記事にまとめてみました。読者のみなさんの安全な釣行と、素晴らしい魚との出会いがありますように、心より祈っています。
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レポーターREPORTER
プロフィール:ひび吉
大分県在住
大分県を中心に九州圏内で釣りを楽しむ永遠のビギナーアングラーです。 調理も好きなのでcatch&eatを信条としています。