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トロッコ列車と貸切バスで人気ベーカリーをはしご ちばぎん商店の「房総横断鉄道たすきプロジェクト」がヒット(千葉県市原市など)

鉄道チャンネル

話題を集める「房総横断パンの旅」=イメージ=(画像:ちばぎん商店)

地方銀行が地方鉄道をクラウドファンディング(クラファン)で応援する、新しい形の鉄道支援プロジェクトがヒットしている。

2024年12月末にスタートした、千葉銀行の地域振興子会社・ちばぎん商店(企業名)の「房総横断鉄道たすきプロジェクト」。第1弾で立ち上げた10件の企画は2025年3月末までクラファンで資金を募ったが、全国から約400万円が寄せられ、半数超の8件で目標額をクリア。現在は第2弾として11件で資金を募り、これまでに4件で目標額を上回っている。

房総横断鉄道は、上総中野で接続する小湊鐵道といすみ鉄道(い鉄)の愛称名。現在、い鉄は全線運休中ながら、2つの鉄道を乗り継げば、五井~上総中野~大原のルートで房総半島を横断できる。

ちばぎん商店のプロジェクト、クラファンの形で沿線企業やイベントを支援。地域の魅力を発信して沿線訪問の機会をつくり、鉄道2社、沿線、ちばぎん商店の3者がそろって笑顔になるチャレンジとして、全国の鉄道ファンらから注目される。

【参考】沿線の魅力を発信して地方鉄道2社に誘客 ちばぎん商店が「房総横断鉄道たすきプロジェクト」(千葉県市原市、大多喜町など)
https://tetsudo-ch.com/12995015.html

第2弾で小湊鐵道が打ち出したのは、「1日中、パンだらけ。バスとトロッコで小湊鐵道・いすみ鉄道沿線の人気パン屋さんをめぐる新ツアー」。ネーミングそのままに小湊の貸切バスで両社沿線のベーカリーを訪れる。

日帰りツアーは行程の一部、上総牛久~里見間に小湊の人気観光列車「里山トロッコ」乗車を組み込んだのがミソ。設定40万円のところ達成率133%と目標をクリア。7月19、20日のツアーは〝満員御礼〟だが、続行ツアーも考えられている。

もう一つの鉄道クラファンが、「2つの鉄道が織り成す風に願いを込めて。上総中野駅かざぐるまオブジェ設置プロジェクト」。小湊と、い鉄が接続する上総中野駅にオーナー制の風車オブジェコーナーを設け、若者の出会いの場を演出する。

かざぐるまプロジェクトは、目標額50万円で達成率51%。ゴールにはあと25万円弱の資金が必要で、鉄道2社はSNSなどで情報発信する。

このほかクラファン第2弾では、いすみ市産の牛乳を使ったジェラートセットや、マスカット果汁をつかった大多喜町のクラフトビールといった物販のアイディアも。資金提供の締切は2025年7月1日。

記事:上里夏生

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