「全身が燃えているようだった」桟橋で踊っていた男性、雷直撃も奇跡的に助かる(ジョージア)
ジョージア南西部、黒海に面したバトゥミの桟橋で先月11日、観光客の男性が雷に打たれた。男性はその瞬間「死ぬと思った」そうだが、奇跡的に命に別状はなく、医師たちは驚きを隠せなかった。英ニュースメディア『Metro.co.uk』などが報じた。
桟橋で踊っていた男性が落雷の被害に。その瞬間を捉えた動画はこちら
先月11日の夕方、パーヴェル・スミルノフさん(Pavel Smirnov、32)がバトゥミの桟橋で踊っていたところ、雷の直撃を受けた。
落雷の瞬間を捉えた動画では、桟橋がオレンジ色に光ったと同時に、パーヴェルさんが後ろに倒れているのが分かり、一緒にいた男性2人がそばに駆けつけていた。
パーヴェルさんは男きょうだいや友人と共に、ロシア南西部サマラ州から休暇を利用してバトゥミに遊びに来ており、当時のことを「倒れる瞬間、自分は確実に死ぬと思った。最初に見たのは光のトンネルだった」と明かし、次のように語った。
「まるで地獄にいるようで、全身が燃えているようだった。呼吸が苦しく、手足が動かなかった。少しの間なら耐えられると思ったが、窒息死するか、焼死するだろうと考えていた。体の外だけでなく、内側も燃えているように感じた。」
男きょうだいは落雷直後、燃えていたパーヴェルさんのTシャツの火を消し、友人が救急車を呼んだ。
そして意識が次第にはっきりし、2人から「雷が落ちた」と聞いたパーヴェルさんは、やっと自分の身に何が起きたのかを理解した。しかしながら手足の感覚がなく、両脚が全く動かなかったそうで、「片腕だけは普通に動いたが、体中が火傷で痛かった。腸、脚、皮膚、全てに痛みを感じ、呼吸困難で息ができない感覚に襲われた」と明かした。
なお、パーヴェルさんが履いていたスニーカーはズタズタに引き裂かれ、下着は一部が焦げ、半ズボンは散弾銃で撃たれたようにボロボロになり、 Tシャツは半分が焼けてしまっていた。そして「死は誰にでも訪れると理解していたものの、こんなに早く死ぬなんて、どんなに悲しいことか」と漠然と考えていたそうだ。
ところがパーヴェルさんは、事故の翌日には歩けるまで回復し、経過観察のため数日間入院した後、無事に帰宅した。
驚異の回復を果たしたパーヴェルさんについて、友人らは「雷に打たれたことでスーパーパワーを身につけたのでは?」とジョークを言っていたようで、医師は「あの状態で重傷を負うこともなく、生き残ったことは奇跡的としか言いようがない」と驚いていたという。
ちなみに2020年にもロシアで、雷の直撃を受けた16歳のサッカー選手が奇跡的に一命を取り留めた。一度は呼吸が止まり、落雷によるショック状態で胸に火傷を負い、肺を損傷していた。
画像は『Durres Lajm Instagram「Momenti i frikshëm kur 32-vjeçari Pavel Smirnov u godit nga rrufeja teksa po kërcente me vëllanë dhe një shok në një skelë në Batumi të Gjeorgjisë po bën xhiron e radhës në rrjetin X.」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)