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老犬介護に欠かせない『3つの心構え』 事前に準備しておくべきことから対処法まで徹底解説

わんちゃんホンポ

老犬介護に欠かせない心構え

人間の介護同様、老犬の介護にも心構えが必要です。

老犬介護を経験した飼い主として、これから老犬介護を迎える方にお伝えできる「心構え」について、事前に準備しておくべきことから対処法まで合わせて解説します。

1.完璧主義をやめる

老犬介護に欠かせない心構えは、完璧主義をやめることです。

愛犬を大切に思うからこそ、「介護も完璧にやらなければ!」「理想の飼い主であり続けなければ!」と、何でも完璧にこなそうとしてしまうものです。

そんなことを続けていると、あなたが疲れきってしまいます。精神的にも肉体的にも追い詰められてしまいます。完璧にできなかったとき、自分を責めてしまいます。

老犬の介護は理想通り、思い通りにはいきません。私はこれまで2匹の介護をしましたが、思いがけないことばかり起きます。完璧どころか、何ひとつ思う通りにできない日もあります。

追い詰められたことも、自分を責めたこともあります。愛犬にきつく当たってしまったこともあります。

完璧主義を通そうとしたからです。一旦やめてみると、楽になりますし、楽しく介護ができるようになります。

そうすると、愛犬も何だか楽しそうで、嬉しそうで、介護がスムーズに進み始めます。飼い主の心は、老犬になった愛犬にもしっかり伝わっているんですね。

2.他人の意見に惑わされない

老犬介護に欠かせない心構えは、他人の意見に惑わされないことです。

老犬の介護には、「○○でなければならない」という決まりはありません。誰かの介護の方法に正解もなければ、あなたの介護の方法に間違いもありません。

老犬が100匹いれば、飼い主100人それぞれの介護の方法があります。今日はこの方法が良かったからといって、明日も同じ方法で良いとは限りません。

老犬になると、気分や体調がコロコロと変わります。昨日はご機嫌だったけれど、今日はイライラとして怒りっぽい、ということがあります。昨日は順調に歩いていたけれど、今日は立ち上がることも難しそうだ、ということがあります。

その都度、愛犬の気分や体調に合わせた介護ができるよう、柔軟に対応することが大切です。

他人はよく「可哀想」という言葉をかけてきます。ただお散歩を楽しんでいるだけなのに、「歩かせるなんて可哀想」と言ってきます。

幸せは愛犬が決めることです。愛犬のことを誰よりも理解している飼い主だからこそ、他人の意見に惑わされることなく、愛犬が好きなこと、愛犬が喜ぶことをしてあげてください。

3.ひとりで介護しようとしないこと

老犬介護に欠かせない心構えは、ひとりで介護しようとしないことです。

「介護は飼い主の義務」「介護は飼い主の責任」という考えは、自分を苦しめるばかりです。愛犬を苦しめることにも繋がります。

老犬の介護は、楽をすることがあっても良いですし、逃げることがあっても良いです。

身近に頼れる人がいない場合には、老犬ホームを利用しましょう。飼い主が仕事に出ている間だけ預けることもできますし、平日だけ預けて週末は連れて帰るということもできます。愛犬には老犬ホームで暮らしてもらい、飼い主が毎日訪問する、という方法で預けることもできます。

自宅で介護を手伝ってほしいという場合には、老犬の介護を専門とするペットシッターさんを雇う方法もあります。

愛犬を他人に預けて、自分は友達と食事や買い物を楽しんではいけない、なんてことはありません。老犬の介護をする飼い主には、愛犬と離れて息抜きをする時間が大切です。

そして、愛犬にも飼い主と離れて過ごす時間が大切なんです。愛する者同士だって、お互いの存在がストレスになることがありますよね。離れる時間があるからこそ、忘れていたことや大切なことに気づかされることがあるのだと思います。

愛犬がシニアと呼ばれる年齢になったときから、まだ介護を必要としないときから、老犬ホームやペットシッターに関する情報は、事前に得ておきましょう。

身近にない場合には、老犬を預けることができる動物病院やペットホテルを探しておくなど、選択肢を広げておくことも必要だと思います。

まとめ

老犬介護に欠かせない心構えを3つ解説しました。

✔完璧主義をやめる
✔他人の意見に惑わされない
✔ひとりで介護しようとしない

正直、1匹目の老犬介護はつらかったです。知識も経験もなく、後悔ばかりが残りました。その分、2匹目の介護は少し余裕を持てたと思います。

私もこれから3匹目、4匹目と老犬介護が待っています。介護は何匹目だって初心者と変わりません。楽しいものでも嬉しいものでもありません。

愛犬にとって楽しく嬉しい日々であるよう、ひとつでも後悔を減らせるよう、頑張りすぎずに続けていきましょうね。


(獣医師監修:寺脇寛子)

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