【ダイソー】コーヒーの抽出速度が変えられる『おこのみドリッパー』が面白すぎた!【100均】
「毎日の買い物はまず『ダイソー』から」をモットーにする筆者が発見した気になるアイテム。今回紹介するのは『おこのみドリッパー』。コーヒーの抽出速度を変えて、自分好みのコーヒーを淹れられる可変式ドリッパーだ。抽出速度でどれくらい味が変わるのか、レビューしよう!
ドリップの仕方ってな、100通りあんねん!? 抽出方法の幅がぐっと広がる透過式珈琲ドリッパー
ドリップコーヒーの魅力とは、自分の手で淹れられることにあると筆者は思う。豆の焙煎度や挽き方、淹れ方によって、その味わいは大きく変わる。いかに自分好みのコーヒーにできるか、日々試行錯誤することが楽しいのだ。
中でも、淹れ方は100%作り手に依存するポイント。ざっくり分けても、お湯(温度、湯量など)、抽出時間(蒸らしなど)、ドリッパー(形状、穴数など)といったこだわりポイントがいくつも存在する。
しかし、一般的にドリッパーは調整できない道具。自分好みのものを探すには、買っては試すを繰り返すしかない。そんな不便さを解決したのがダイソー『おこのみドリッパー』(10.3cm ×9cm ×11.8cm・希望小売価格 税込110円・発売中)。抽出穴の大きさを調整し、ドリップ速度(抽出速度)を変えられるのだ。
自分好みに抽出速度を変えられる! 『おこのみドリッパー』の構造とは
ドリッパーの形状は円錐形。サイズは1~2人用で、リブ(内側の凹凸)は高さ1mmほどのストレート。
『おこのみドリッパー』の穴数は3つで、形はかなり大きめ。そして、その穴の出口に『おこのみドリッパー』の肝となるキャップが装着されている。
左:全開、中:半開、右:全閉
この茶色いキャップを回すことで、穴の大きさを調整できる仕組み。穴を大きくすればドリップ速度が早くなり、穴を小さくすればドリップ速度が遅くなる。速度を変えることで味わいを変えられる、というわけ。
4パターンでコーヒーを淹れてみた!
それでは全開、半開、全閉、ハイブリッドの4パターンでコーヒーを淹れてみよう。なお、お湯の温度やコーヒー豆(粉)、淹れ方などはできる限り統一した。
●全開抽出
全開なだけあって、スーッと速い速度で落ちていく。一般的なドリッパーの穴と比べても大きいので、これは予想通り。
味わいはかなりすっきりとしたアメリカンスタイル。苦味はあるが後味に現れるだけ。抽出速度が早いため、あまり成分が抽出されなかったのだろう。香りや風味の広がりも控えめだ。ブラックで飲みたいけど、刺激は抑えたい、ゴクゴクと飲みたい人におすすめな味わい。
●半開抽出
先ほどと比べてゆったりとした速度で落ちていく。一般的なドリッパーと同じくらいだろうか。抽出されたコーヒーはよく見る色合い。
味わいは一般的なコーヒーにかなり近いと思う。口に入れた瞬間に苦味があり、そこから甘さや雑味が感じられる。全体的に程よくブレンドされたような印象だ。良くも悪くも角がなく、バランスの良い味わいとなった。
●全閉抽出
全閉状態でも、完全にお湯が落ちないわけではなく、ぽたぽたと落ちていく。一見、半開と同じくらい出ているように見えるが、これはお湯があふれている状態。抽出後のコーヒーがせき止められてから落ちているため、半開と比べてお湯がコーヒーに浸る時間は長くなっているようだ。
溢れない程度にお湯を投入すると時間がかかり全く抽出ができないため、こればかりはどうしようもない。
仕上がりは、かなりしっかりとした重めの味。苦味が強く、刺激を求めたい人にはこれくらいが良さそう。後味にはえぐみも感じられたが、眠気覚ましにはちょうどいいかもしれない。
●ハイブリッド(全閉→半開)抽出
蒸らし
最後に、蒸らしを全閉で行い、抽出を半開でやってみよう。全閉によってコーヒー粉全体にお湯をいきわたらせることで蒸らしムラを減らし、抽出するという算段だ。
蒸らし後に穴の大きさを半開に調整
ドリッパーの上部にはキャップのハンドルが出ていて、抽出途中でも穴のサイズを変えられる。ハリオやカリタなどの有名コーヒーメーカーでも、抽出速度を途中で変えられるものは見当たらなかった(全閉・全閉のハイブリッド式などは発売されている)ので、これは『おこのみドリッパー』ならではの強みだ。
口に入れた瞬間は透明感があるが、すぐに苦味がグッと出てくる味わい。雑味はあまりなく、飲み終わりのほんのりと感じる程度。余韻にはほんのりと旨味や甘さが残る。全閉で蒸らしのムラを抑え、半開で苦味や甘味などの成分をメインに抽出できたのだろう(時間かけて抽出すると雑味の割合が増えると言われている)。
なんとなく良さそう、くらいの気持ちで抽出スピードを変えたが、ここまで味の違いが出るとは驚かされる。蒸らしが苦手な人にも使いやすそうだ。
着脱式でお手入れ簡単な『おこのみドリッパー』! ただし、食洗器はNG
上段左:全開、上段右:半開、下段左:全閉、下段右:全閉+半開
抽出速度でガラリと変わったコーヒーのおいしさ。今回は4パターンしか試していないが、穴の大きさや組み合わせによって、さらに色んな組み合わせが楽しめそうだ。
なお、『おこのみドリッパー』のキャップは全開方向にさらに回すと外れる構造になっているので、お手入れも簡単。残念ながら食洗器は使えないが(耐熱温度80度、120度)、ひどく汚れることもないので問題はないだろう。
『おこのみドリッパー』を使って、自分好みのコーヒーを見つけてみてはいかがだろうか。