市役所北の「三重機械鐵工駐車場周辺の優位性高い」、新図書館のあらたな候補地について四日市市が考え述べる、市議会の議員説明会
三重県四日市市は8月2日、市議会の議員説明会で、近鉄四日市駅東での建設が撤回された新図書館の新しい候補地について検討状況を発表した。現時点では市役所北の「三重機械鐵工駐車場周辺」に優位性があると判断し、8月議会に用地測量や建物補償積算に関する予算を上程したいとしている。
三重機械鐵工駐車場周辺は、東に三滝通り、北に諏訪新道が通っており、三菱UFJ銀行四日市支店の東側にあたる。現在は駐車場などに使用されており、敷地の広さは約3500平方メートルあるという。これは、比較で残った「市役所東広場」の約2630平方メートル、「じばさん」の約1700平方メートルよりも広く、建築形態規制でみて限界床面積を約17500平方メートルまで取ることができ、整備基本計画の約13150平方メートルを満たすという。土地の形態からワンフロアを広く確保することが可能という。
今回、市は、あらたな候補地検討にあたって①市役所東広場②近鉄四日市駅エリア(近鉄四日市駅西広場、じばさん)③JR四日市駅エリア(JR四日市駅前広場)④市役所近傍の民有地(三重機械鐵工駐車場周辺、スワセントラルパーキング)を抽出した。
そのうえで、市は、あらためて「市民ニーズに合わせた図書館づくり」として、ユニバーサルデザインへの対応、ICTへの対応、閲覧・学習用スペースの拡充、飲食や談話ができるスペースやワークショップなどの市民活動を展開できるスペースを備えた「滞在型図書館」とすることとし、比較検討した。市役所東広場、じばさん、三重機械鐵工駐車場周辺の3カ所まで絞り込み、さらに優位性を判断したという。
三重機械鐵工駐車場周辺については、所有者からも協力的な対応が得られているという。今後は、この土地を市が取得するのか、借地契約を結んで建物をつくるのか、それらの費用はどんな見通しになるのか、などを精査していくことになるという。
議員説明会では、JR四日市駅前の新大学設置の検討も説明された。大学基本計画策定委員会のワーキンググループでは、公立大学の教育研究分野を「素材」と「半導体」に置き、連携する他大学の教育研究分野を「情報」とするとのたたき台で意見を交わした。今後、JR四日市駅前で素材・半導体の分野の学部・学科が整備可能かどうかを整理し、三重大学との連携方策について、分野や学部の具体的な役割分担を検討していくという。また、計画敷地について、これまでの駅前広場などの範囲に、ハローワークや本町駐車場のある一画を含めて検討するという。