【三重発】年間8万個売れるという「松阪牛まん」と「近江牛まん」の違いを説明するのが英検4級よりムズい
先日、新名神高速道路を東京方面に向かっていたところ、京都でトンでもない渋滞に巻き込まれた。トラック運転手さんの苦労を痛感しつつ、ようやく渋滞を抜けてたどり着いたのが滋賀県にある土山(つちやま)サービスエリアである。
派手さはないが、その立地から京都・大阪・滋賀・三重・愛知と幅広いエリアのみやげが揃う土山SA。とりあえず何か食べようと館内をウロついていると……燦然と輝く「松阪牛まん」の文字を見つけてしまったので、私のランチは確定の運びとなった。
・滋賀で出会った三重の名店
「松阪牛まん」を販売するのは『ウァン』というお店。調べたところ本店は松阪牛の本場・三重県。あとは愛知県に1店舗と、ここ滋賀県の土山SA店があるのみらしい。
「人気NO.1 年間販売個数80000個」の文字が金色に輝いている。そんな松阪牛まんと並んで大々的に売られているのは、ここ滋賀県のブランド牛・近江牛を使用した「近江牛まん」だ。
公式HPによるとウァンの主力商品は普通に「豚まん」であり、他に「あんまん」「餃子」「焼売」なども取り扱いがある。土山SA店で「牛まん」が主役扱いなのは、ここが三重寄りの滋賀だからだろうか? ……おっと、あまり憶測でものを言うのはよそう。
・ん? どっち?
「松阪牛まん」は一個550円(税込)。「まん」にしてはかなり高級品である。
対する「近江牛まん」は一個480円(税込)。この70円の差が意味するところは……?
それじゃ、カンカン照りのテラスでアツアツの牛まんをキメるとしよう。
こっちが松阪牛まんで……
こっちが近江牛まん。
こっちが松阪牛まんで……
こっちが近江牛まん。
見た目での判別は不可能と言ってよい。
・英検4級クラスの難問
「松阪牛まん」は甘〜い関西すき焼き風味。とろみのついたタイプの “あん” で、さすがは牛まんというだけあって牛肉の存在が圧倒的である。しかしながら臭さは全く無く、タケノコとネギの歯ごたえがアクセント。皮はズッシリモッチリと固い。
対する「近江牛まん」は……
甘〜い関西すき焼き風味。とろみのついたタイプの “あん” で、さすがは牛まんというだけあって牛肉の存在が圧倒的である。しかしながら臭さは全く無く、タケノコとネギの歯ごたえがアクセント。皮はズッシリモッチリと固い。
…………お店の名誉のためにお断りしておくと、「松阪牛まん」と「近江牛まん」の味は断じて同じではない。ただ不思議なことに、感想を文字にすると、なぜか一語一句同じ文章になってしまうのである。長いことライターをやっているが、こんなことは初めてだ。タヌキに化かされているのだろうか?
それでも言葉を絞り出してみるとすれば、松阪牛まんは肉が柔らかくて味が濃いめ、近江牛まんはトロみが強くて味が甘め……な気もしなくない。しかし個体差の範囲内と言われれば、そんな気もしなくないのだった。要するにどっちも同じくらいおいしいです。
どっちも同じくらいおいしいなら安いほうがいいのでは? と思ったアナタには「そういう考え方もある」とだけお伝えしておこう。なおウァンの公式サイトで松阪牛まんと近江牛まんの原材料を調べたところ、一語一句同じであった。同じなんか〜い。
松阪牛まんと近江牛まんは先にお伝えした3店舗のほか、公式オンラインショップで通販も可能。私の力量不足により「どちらがオススメ」とは断言できないが、どちらも500円前後の価値があることは確かだ。コンビニの豚まんに飽き果てているアナタ、必食!
参考リンク:磯揚げ まる天 公式オンラインショップ
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.