忠臣蔵の街で立ち寄ってほしい場所「いきつぎ広場」で学ぶ赤穂の歴史 赤穂市
忠臣蔵で有名な赤穂市。駅から四十七義士命を祀る神社として有名な「赤穂大石神社」に行くまでに「義士あんどん」と呼ばれる大きなからくり時計があります。
「いきつぎ広場」にあるあんどんの高さは約4メートルで、存在感たっぷり!
9:00~20:00の毎正時になると、義士の音楽と共に家紋入りの観音扉が開かれ、からくり人形が忠臣蔵名場面「松の廊下」「はやかご」「勝どき」などの主要名場面が再現されます。
筆者は10時に訪れてみました。扉が開くと聴きなれた義士の音楽、そしてからくり人形の動きと共に物語をかいつまんだナレーション。なんだかミニお芝居を観覧している気分です。
最初の場面は浅野内匠頭が吉良上野介を切りつける「松の廊下」の場面。ここから忠臣蔵の物語ははじまります。
次は、主君の即日切腹の凶報を赤穂城に知らせるために、江戸から早かごで四昼夜半を駆け抜いたとされる「はやかご」の場面。通常だと江戸から15~16日かかる道のりを4日で駆け抜けたというから驚きです。
最後の場面は、大石内蔵助率いる四十七氏が見事討ち入りの本懐を遂げ、勝利の掛け声「エイエイオー」と勇ましく締めくくるシーン。最後は時計部分が上に開き、大石内蔵助の人形も現れます。作動時間は約3分、屋外で立ち止まって観るにはちょうどいい時間になっています。
「いきつぎ広場」にはその名の通り「息継ぎ井戸」があります。からくり時計の場面2で演じられた「はやかご」に乗っていた二人、早水藤左衛門、萱野三平が主君である浅野内匠頭が長い道のりを驚異的な速さで駆けぬいた際、この井戸で一息ついて城内へ入ったと言われている場所です。
驚異的な速さを思うに飲まず食わずで駆け付けたでしょうから、喉はカラカラだったはず。一大事を知らせる大仕事のために喉を潤し一息ついた様子が目に浮かぶようです。
またこの広場には昭和初期頃にこの場所で使われていた「汲出桝」と「上水管」も展示されています。
1616年に完成したとされる旧赤穂上水道は、赤穂の名水千種川の水を当時は珍しく城下町の各戸に配給。その後赤穂城内に入り二ノ丸庭園、本丸御殿・庭園などを潤し瀬戸内海に排水されていたそうで「日本三大水道」としても有名です。
旧上水道のモニュメントは赤穂駅の近くにもあり、また赤穂城跡にも説明文があります。
赤穂を訪れた際は、大石内蔵助良雄ら四十七義士がご祭神という「赤穂大石神社」へ行くすがら、忠臣蔵の歴史と共に立ち寄ってみるとより深い学びになっておもしろいと思います。
場所
義士あんどん・からくり時計
(赤穂市加里屋2210)
時間
9:00~20:00の毎正時