『アベンジャーズ』マーベルがリブート?「ゼロからやり直すのは難しい」とプロデューサーが見解
(MCU)は、これから二巡目の終わりに向かおうとしている。一巡目が『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)と『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)だったとすれば、二巡目は『アベンジャーズ:ドゥームズデイ』(2026)と『アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ』(2027)となるだろう。
『シークレット・ウォーズ』公開の頃には、間も無くMCU生誕20周年という大きな節目を目前に控えることになる。これらの集大成作にはロバート・ダウニー・Jr.が再出演するほか、クリス・エヴァンスも再登場するとの噂も。
古参のキャストの登場が引き続き目玉となりそうだが、新陳代謝を求めるマーベル・スタジオはマルチバースが入り乱れる『シークレット・ウォーズ』でMCUをリセットするのではないかとする声もある。しかし、マーベル・テレビジョンで幹部を務めるブラッド・ウィンダーバウムはとのインタビューで、リブート説を否定。自身は「テレビ企画の人間」であるため、MCU全体の計画についてはケヴィン・ファイギ(マーベル・スタジオ社長)に聞く必要があると断りつつ、「同じ水域、同じユニバースにいる」立場から、次の見解を述べている。
「僕はコミックファンですし、12歳の頃からコミックを読んでいます。コミックではフルリブートをすることもありますね。でも、たとえばDCなどでフルリブートが……、まぁ、具体的にはDCとなりますが(編注:DCコミックスは"The New 52"など、コミックのストーリーを全面的にリブートすることがある)。ただ、完全にリブートできるものなんてないと思うんです。クラシックというのは常に巡り戻るもの。現在進行形で生きているフィクションのユニバースをまたゼロからやり直すなんて、非常に難しい。なぜなら、これまでのストーリーにファンの皆さんが愛を注いできているからです。」
DCユニバースがジェームズ・ガンらと共に世界観を事実上一から構築しなおす方針に踏み切ったのとは対照的に、マーベル・スタジオはこれまでの歴史の上に新たな物語を繋ぐ意向だ。ファンタスティック・フォーやX-MENをはじめとする新たなヒーローたちの登場準備を進めているMCUでは、これまでのファンの映画体験を守りつつ、新たなストーリーを拡張するというのが、基本的な考えのようだ。
ウィンダーバウムの考えは、彼自身が手がける新ドラマ「デアデビル:ボーン・アゲイン」にも現れている。同作はかつてで展開されたシリーズのリブートとしてではなく、完全な継続作品として登場。別のスタジオが制作していた作品にも関わらず、まさにファンが注いできた愛情を受け止める形で蘇らせている。