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難関管理釣り場をフライフィッシングで攻略!『鹿島槍ガーデン』で55cm筆頭に良型トラウト30尾

TSURINEWS

良型ニジマスヒット(提供:TSURINEWSライターHAZEKING)

大型魚が数多く放流されていることで有名な、長野県の鹿島槍ガーデンに釣行した筆者。フライフィッシングで55cmレインボーを筆頭に良型トラウト30尾をキャッチした模様をお届け。

管理釣り場トラウトフィッシング

柿の実が色づき、どこか懐かしい秋の香りが風にまじる10月19日。大型のトラウトを求めて長野県の鹿島槍ガーデンに釣行した。

一般的に、管理釣り場のトラウトフィッシングはアベレージ25cm前後のレインボートラウトをターゲットに数釣りを楽しむことができる。釣法はルアーやフライがメインとなり、ヒットパターンを掴むことができれば、1日の釣果は100匹を超える。

鹿島槍ガーデン

しかし、ここ鹿島槍ガーデンでは全く様子が違う。アベレージサイズは40cmを超えており、最大サイズは70cmに迫る。そのため、魚の警戒心が高く難易度が高い。数釣りではなく、いかに大物を攻略するかが醍醐味となる釣り場だ。

鹿島槍ガーデン(提供:TSURINEWSライターHAZEKING)

フライで40cm級トラウトを連打

当日の天候は曇り。前日の雨の影響で濁りが入っているが表層50cm程度の魚体は視認できる。2号池の北西にある流れ込みに釣り座を構えて釣行を開始。フライで大型トラウトを狙う作戦だ。まずはボトムレンジにインジケーターを調整して反応を探る。

40cm級キャッチ(提供:TSURINEWSライターHAZEKING)

本流を流すとフライが先に流されてラインが緩んでアタリが取れないのでその手前をメンディングして確実に沈めようとする。するとフォールに反応して何匹か後を追う魚影が見えた。どうやら活性は高いようだ。そのまま不自然な波紋が立つ前アタリがある。そして水中に垂直に沈んだ瞬間にフッキング。本流に乗って走られると制御できないので左に竿を傾けてすぐに浮上させた。

レインボートラウトが浮上

釣れたのは40cmのレインボートラウト。背を照らす光が、水の中で虹の帯を描く。気温が下がり今が最も活発に活動する時期。特に朝マヅメは活性が上がりやすいので、レンジを浅くしてフォールの時間を短縮。フライに群がるトラウトを連続でキャッチすることに成功した。

トラウトヒット(提供:TSURINEWSライターHAZEKING)

巨大岩周りで50cmをキャッチ!

次にポイントを2号池北側の中央にある流れ込みに移動する。ここは流れ込みの正面に巨大な岩が設置されるテクニカルなポイントだ。影には大型のトラウトが潜みやすいが、フライを寄せすぎると岩に巻かれてラインブレイクしてしまう。そこで岩の裏側にキャストしてラインを瞬間的に10cm引くアクションで誘いを入れておびき出す。

高活性の魚がヒット

着水後に馴染ませてから3回アピールすると、突然インジケーターが水面を滑走する。これは活性の高い個体が迷いもせずにフライを捕食したアタリだ。フッキングする前からすでに走っている。

すでにフライは飲み込まれているので、リーダーが歯で噛み切られる可能性が高い。魚体が左右に反転するたびにギリギリと歯とラインが擦れる感覚が手元に伝わる。慌ててリールファイトに切り替えてテンションを少し緩く設定しなおす。何度も突っ込む暴力的な引きで岩に巻かれないよう、衝撃を全身で吸収しながらいなして取り込んだ。

オスのレインボー(提供:TSURINEWSライターHAZEKING)

釣れたのは50cmのオスのレインボートラウト。その頬は紅く燃え、腹には深い朱が差している。まるで、命の炎が水の中でゆっくりと燃えるようだ。狙い通り巨大岩に縄張り意識を持つ個体を影から誘い出して釣り上げた。

羽虫の群れを演出

その後、昼食を挟んで2号池に戻ると流れ込みの水量が増している。濁りは変わらないが、魚影が表層に浮いておりライズする姿を何度も見る。

捕食対象を目視で確認することはできないが、足元には何匹かの小さな羽虫が飛んでいるのでこれを捕食していると推測。手持ちで一番小さい♯16のパラシュートに付け替えてループを作りながら狙った魚の前方に何度も往復させる。ときおり水面につけては飛ばして羽虫が群れで水面を飛んでいるように錯覚させて徐々にその距離を積める。

食わせの間を作る

魚影がより一層大きく見え始めたので完全に着水させて食わせの間を作る。鹿島槍ガーデンはクリアウォーターなので、ゆっくりと魚が近づいた後に何度も確認するように周回してから捕食するのが基本的なパターンだ。下手に誘いを入れるとバレやすいのでじっと待つ。

55cmレインボートラウト浮上

やがてじわりじわりと近づきターゲットの鼻先まであとわずか。前方から向かってくる魚影の動きに注目していた刹那、左下から飛沫が上がり、フライを咥えたまま白銀の魚体が宙を舞う。狙っていた魚体の倍の太さはある砲弾のような形状をした大型のトラウトだ。フッキングした瞬間にファーストランで対岸の島に向かって全力で走る。

フライでヒット(提供:TSURINEWSライターHAZEKING)

40cmクラスは多少走られても鼻先をこちらに向けることは可能だが、50cmクラスになるとパワーが異次元。あっという間にバッキングライン寸前まで出されてしまう。持久戦になるとラインブレイクのリスクが高いので不利となる。顔を水面に押し上げて寄せるタイミングを図る。途中、何度も水面をジャンプして爆ぜさせるスリリングなやり取りに魂を燃やしながら釣り上げた。

ドライフライで手中

釣れたのは55cmのレインボートラウト。ネットの中で身を翻すと、ヒレが一瞬、桜色に輝いた。それは水の中に咲いた一輪の花のように見える。

ドライフライはニンフと比較するとキャストの技術が誘いの精度に直結するので難易度が高い。狙った魚とは別の個体が釣れたのは予想外だったが、水面を飛ぶ虫の群れを錯覚させるアプローチが釣果につながった。

最終釣果

今回は55cmを筆頭に計30尾の好釣果。濁りのある日はボトムが基本となるが、活性が上がれば表層のドライも有効となる。水量と濁りの変化に食い気が左右されるので、状況を判断しながら戦略を組み立てて欲しい。

鹿島槍ガーデンの様子(提供:TSURINEWSライターHAZEKING)

また、釣れる魚は一般的な管理釣り場と比較して大きくラインブレイクのリスクが高い。リーダーは5X以上、ドラグは緩めに設定し、最初の突っ込みを受け流すのがコツだ。晩秋にかけて婚姻色の個体が増える鹿島槍ガーデン。澄みきった水のなか、紅く染まるトラウトとの出会いは格別となる。水面に映る秋色とともに、記憶に残る一尾を求めてぜひ竿を出してみてほしい。

<HAZEKING/TSURINEWSライター>

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