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猫に『ウェットフード』は与えたほうがいい?メリット・デメリットや上手な活用法

ねこちゃんホンポ

猫にウェットフードは必要?

極論を言えば、猫の食事は総合栄養食と呼ばれている、栄養バランスにすぐれた食事を与えていれば、ドライフードだけでもまったく問題はありません。

しかもウェットフードは開封すると冷蔵保存必須で、日持ちがしません。またドライフードのほとんどが総合栄養食ですが、ウェットフードは一般食(おかずのような位置づけ)のほうが多く注意が必要です。

このようなことから、ウェットフードよりもドライフードを与えている飼い主さんが多いのが現状です。

しかしウェットフードにも、水分補給ができるなどのメリットがあります。またドライフードだけを与えるよりも下部尿路疾患のリスクが少なくなるとの報告も。また老化とともにドライフードを食べるのが難しくなったり、お薬を与える際に使ったりと、役に立つ場面もあります。

ウェットフードは必ずしも必要なものではありませんが、いざというときに食べてもらえるように、日頃から慣らしておくことをおすすめします。

猫にウェットフードを与えるメリット

ウェットフードは扱いにくさから避けられがちですが、猫の健康を維持するのに役立つメリットがあります。

水分補給になる

ウェットフードのいちばんのメリットは、簡単に水分補給ができることです。

一般的なドライフードの水分含有量は多くても10%程度ですが、ウェットフードは75〜80%ほどのものが多くあります。そのためウェットフードを与えるだけで大幅に水分の摂取量を増やすことができるのです。

また猫に多い、膀胱炎や慢性腎臓病、尿路結石症なども水分摂取量が少ないことが原因のひとつとしてあげられています。ウェットフードで水分を摂取することはこれらの病気の予防につながると言われています。

食欲増進になる

ウェットフードは嗜好性が高く、ニオイも強いため、喜んで食べる猫が多いです。食欲がないときでも、ウェットフードなら食べるという猫もいます。

愛猫の食欲が落ちているときは、いつものドライフードにウェットフードを少しトッピングしてみるのがおすすめです。それでも食べないときは、電子レンジで人肌に温めることで、さらに香りが立ち、食欲を刺激してくれます。

食欲増進の方法として、おやつなどの好物をトッピングする方法もありますが、栄養バランスが考えられていないものがほとんどです。その点、総合栄養食のウェットフードを選べば、栄養バランスを大きく損なう心配もありません。

猫にウェットフードを与えるデメリット

ウェットフードにはメリットもありますが、開封後の保存性の低さやコストの高さ、また嗜好性の高さからドライフードを食べなくなるなどのデメリットもあります。

開封後の保存が面倒くさい・日持ちしない

ウェットフード最大のデメリットとも言えるのが「開封したら、保存が利かない」という点です。

水分量が多く保存料などを使用していないため、開封後はかならず冷蔵庫で保存しなければいけませんし、1〜2日ほどしか保存できません。

要冷蔵ですから、当然置き餌にすることはNGです。室温にもよりますが、15〜30分ほどで片づけなければいけません。水分量が多く、腐敗しやすいため取り扱いにはくれぐれも注意しましょう。

ドライフードを食べなくなる

ウェットフードは、もちろんその種類にもよりますが高たんぱく、高脂肪、低炭水化物のものが多く、猫の自然な食事に近いと言われています。そのため嗜好性が高く、ドライフードよりも好む猫が多いです。

猫によっては、ウェットフードばかり食べて、ドライフードを食べないという事態に陥ってしまう場合も。とくに食べ物を選り好みするグルメな猫は、注意が必要です。

ドライフードよりコストがかかる

ウェットフードはドライフードと比べて高コストです。

というのも、ウェットフードは低カロリーなため、それだけで1日に必要なカロリーをまかなおうとすると量がたくさん必要になるのです。商品にもよりますが、多くは1缶では足りません。とうぜん、その分だけ食費がかかることになるというわけです。

ウェットフードを与える際は、コストの計算も忘れずにおこないましょう。

ウェットフードを上手に活用しよう

ウェットフードのおすすめの与え方は、ドライフードと併用する方法です。いっしょに与えることで、水分摂取量を増やしつつ、ある程度コストを抑えられるなどのメリットがあります。

毎食いっしょに与えるのも良いですし、忙しい朝はドライフードのみで、夜はウェットフードのみなど生活スタイルに合わせて与えるのもおすすめです。

注意点としては、ウェットフードとトライフードを混ぜてあげると食べなくなることがあるという点です。その場合はそれぞれを別々の食器で与えるようにしましょう。

まとめ

ウェットフードには、開封後に冷蔵保存しなければいけない、日持ちしないなどのデメリットがあります。その一方で、水分摂取量を増やせるというメリットがあります。また泌尿器疾患の予防にもなりますし、脱水の対策にもなります。

ウェットフードとドライフード、どちらにもメリットとデメリットがありますので、それぞれの特徴を理解して、上手に取り入れるのが理想です。

ウェットフードに慣れていない猫には、まずはおやつとして与えてみると良いでしょう。


(獣医師監修:加藤桂子)

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