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地域の成長を支える静岡鉄道の歴史を振り返る 静岡市歴史博物館で企画展「走れ!しずてつ」開催中(静岡県静岡市)

鉄道チャンネル

長くしずてつの主力だった1000形電車がアピールする「走れ!しすでつ」のビジュアル(画像:静岡市歴史博物館)

静岡の公共交通を支える静岡鉄道(しずてつ)の歩みをたどり、地域社会に果たす役割を考える、夏休みの企画展「走れ!しずてつ」が静岡市葵区の静岡市歴史博物館で開かれている。2024年9月1日まで。

しずてつの路線は静岡清水線(新静岡~新清水間11.0キロ)だけだが、かつては静岡市内線(1929年~1962年)と清水市内線(1933年~1975年)の2路線の路面電車も運行していた。歴史をたどれば、特産の静岡茶を集積地の安西(静岡市葵区の地名。かつての静岡市内線の起終点)から、貿易港の清水港に運ぶ目的で建設された

近年のしずてつは、静岡清水線の近代化に力を入れる。2016年からは、JR東日本グループの総合車両製作所(J-TREC)生まれの次世代ステンレス車両「sustina(サスティナ)」のA3000形電車を導入するなど、鉄道ファンの間でも人気の高い地方鉄道だ。

歴史博物館の企画展では、「静岡鉄道の明治・大正・昭和」、「七夕豪雨と清水市内線の廃止」、「A3000形車両の登場」といったコーナーを設け、豊富な写真や資料でしずてつの歴史をたどり魅力を探る。来館者が操作する鉄道模型コーナーもある。

また、2024年8月17日には関連講演会の「近代都市静岡としずてつ」も。立教大学文学部の沼尻晃伸教授を講師に迎え、静岡の商工業の発達に鉄道が果たした役割を考える。会場は葵生涯学習センター・アイセル21。定員150人で、静岡市歴史博物館のホームページからの申し込みが必要。

静岡市歴史博物館は、静岡市中心部の駿府城公園に隣接。しずてつ新静岡とJR静岡の両駅から徒歩圏だ。入場有料で、企画展の詳細は博物館ホームページで。9~18時で、毎週月曜日は休館。

記事:上里夏生

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