【ガチ検証】自宅に眠っていた「古古米」(2022年産)を食べてみた結果 → これは思っていた以上に…
世間は「備蓄米」や「古古古米」の話題で持ち切りだが、つい先日……というか昨日。私(あひるねこ)は見つけてしまった。自宅に眠っていた2022年産の「古古米」を。
「精米日から1カ月以内にお召し上がりください」とのことなので相当アウトだが、このタイミングで見つけてしまったからには食べるしかないだろう。
果たしてセルフ備蓄米の味は? そもそも食べられるのか? いざ炊飯!
【画像】カレーよりも「古古米」によくマッチしたのは意外にも……
・我が家に眠る米
本題に入る前に、これが何の米で、なぜ今まで放置されていたのかを簡単にご説明しておきたい。
こちらは三重県産の伊賀米コシヒカリ(3合)。2023年に現在のマンションに引っ越してくる時、ご近所への挨拶用に購入したものの一つである。
両隣と上階のお宅にはその週のうちにご挨拶できたのだが、下階のお宅だけはあいにく何回うかがっても留守。どうしようかなぁ……と考えているうちに数週間が経過してしまった。
その後、袋のままキッチンの引き出しに入れっぱなしになっていたのが、やがて冷蔵庫の野菜室に移され、そして現在に至る──。つまり購入から丸2年経過したことになるのだ。
・「古米」の定義
調べたところ、収穫から1年程度が経過した米のことを「古米」、2年以上で「古古米」、3年以上で「古古古米」と呼ぶらしい。
今、手元にある米は令和4年(2022年)産。2025年6月時点で収穫からおよそ2年半が経っているため、「古古米」に該当する。まさか我が家に備蓄米が眠っていようとは……。
・食べられる?
さっそく炊いてみようと思うが、ひとつ重大な懸念がある。先述のとおり、この米は野菜室で保管する前、長らく常温で放置されていた。未開封とはいえ、虫が湧いていてもおかしくないだろう。
特に変な臭いはしないが……。
今回は念のため、米を少しずつ皿に出して、虫が湧いていないかを丁寧にチェックすることに。
もちろん肉眼では確認できないケースもあるだろうけど(卵や幼虫など)、目に見える大きさの黒い虫などがいたら最悪だ。内心ビクビクしながら作業すること約30分……。
とりあえず虫らしきものは確認できなかった。
「虫に食われた米は内部が空洞になっていて水に浮きやすい」と書いているサイトを見かけたので試してみたところ、こちらも特に問題なし。
約1時間後──。
「古古米」が炊きあがった。
・「古古米」の味
それでは実際に食べてみようと思うが、実を言うと私は、国産のブランド米なら「古米」だろうが「古古米」だろうが、大した違いはないだろうと高をくくっていた。
仮にあったとしても、微々たるものだと思っていたのだが……結論から申し上げると、想像以上に別物で驚いてしまった。
まず、何と言っても匂いが違う。決して臭いわけではないが、炊飯器を開けた瞬間に立ち込める、炊き立ての白米のあの多幸感に満ちた香りとは程遠い。
近くにいた妻は「なんか倉庫みたいな匂いがする」と呟いていた。なんだそれという感じだが、正直分からないでもない。どことなく古びた匂いが漂っているのだ。
口に含んでみると、食感や粒立ちは問題ないものの、風味と甘みが決定的に欠けている気がしてならない。私は米の味に特別うるさい方ではないが、白米単体だとちょっと厳しいかなという印象だ。
そこでカレーをかけてみた。
すると一気においしくなったので、やはりカレーは偉大である。しかし同時に、もっとおいしいタイミングで食べてあげられていればという思いがこみ上げ、生産者の方々に申し訳ない気持ちになってしまった。
今回は常温保存の期間が長かったが、もし最初から冷蔵庫で保存していたら、また違った結果になっていたのだろうか。機会があれば、政府備蓄米も一度食べてみたいものだ。まあ、入手はだいぶ難しそうだけど。
【追記(2025年6月4日)】
政府備蓄米は玄米の状態で長期間保存されるため、私が今回食べた精米後に2年以上経過した「古古米」とはまったくの別物である。
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.