【お出かけ情報】まるで日本画の中にいるような美しさ!原 三溪の遺した日本庭園「三溪園」に咲く花菖蒲と三重塔などを愛でる季節がやって来た
2019年に横浜美術館で、「生誕150年・没後80年記念 原三溪の美術 伝説の大コレクション」の展覧会があった。原三溪(本名・富太郎)は、生糸貿易により財を成した実業家でありながら、「コレクター」「茶人」「アーティスト」「パトロン」としての顔を持つ。三溪の遺した美術品は数多く、国宝や重要文化財に指定される美術品や茶道具、関連資料から原三溪の文化人としてのスケールの大きさをありありと感じたのである。
その三溪の遺した日本庭園「三溪園」は、横浜市本牧にあり横浜を代表する観光地の一つである。西の「桂離宮」、東の「三溪園」と並び称される名園で、園内には文化的古建築物を各地から譲り受けて移築した国の重要文化財が数多くある。三溪は「この明媚な自然の風景は創造主のものであって、私有物ではない」と明言し、1906年(明治39)から広く一般に公開したのである。
その後、「三溪園」は、2007年(平成19)に国の名勝に指定され、現在園内にある17棟の建築物のうち10棟が重要文化財、3棟が横浜市指定有形文化財に指定されている。
もうすぐ梅雨の季節を迎えるが、この季節には、花菖蒲、睡蓮、紫陽花などが園内を彩る。なかでも、花菖蒲は、江戸時代から品種改良が続けられ、今ではその数が5,000種類以上もあると言われている。6月5日(木)~8日(日)の期間、「花しょうぶ展」が開催され、約120鉢の鉢植えが展示、販売もされる(なくなり次第終了)。
横浜市磯子区にある関東髄一の梅林として知られた「杉田梅林」の梅は、妙法寺の境内にわずかに残るだけとなってしまったが、三溪園では、2016年から杉田梅について学びながら、園内で取れた梅の加工方法を紹介するイベントを開催している。今年も、6月15日(日)に梅酒や梅ジュース作りの講習と、イベント参加者限定ランチを楽しめるイベント「梅づくし」が1日限定で開催される。
三溪園(さんけいえん)
[住所] 神奈川県横浜市中区本牧三之谷58-1
[お問い合わせ] ℡.045-621-0635
[公式HP] https://www.sankeien.or.jp