『蒙古タンメン中本』が混んでたので近くの焼肉店に入ったら…最高の食べ放題が待っていた / こういうのでいいのよ!! と叫んだ池袋の夜
その日、私は「蒙古タンメン中本」に行こうとしていた。しかし、外から店の中をのぞいたときに目に入ってきたのは結構な数の人。
「蒙古タンメン中本」が混んでいることは珍しくもなんともないが、私はどうしても行列に並ぶ気分になれなかった。
いますぐ何かを食べたい。できれば中本の蒙古タンメンくらいパンチのあるヤツを。そう思いながら周囲を見回して目に入ってきたのが……
「焼肉食べ放題」の看板だった。
表の看板を見ると、食べ放題のスタンダードコースが税抜3250円(税込3575円)からとある。焼肉の食べ放題と考えれば、そこまで高くないという印象。
確かにラーメンに比べたらお金は倍以上かかってしまうが、不思議なことに「焼肉食べ放題」の看板を見ていると、口の中が焼肉になってきたのだ。
そんなわけで、私はその焼肉店に入ることにした。店の名前は「SEIKO-EN」。店内に入ってカウンター席に着く。おひとりさまで焼肉店に行くと反射的に「1人用の席はないか?」と探してしまうので、カウンター席を見つけると安心した。
さて、メニューを見ると、どうやらこの店は食べ放題をメインにしているということに気づいた。
料理が40品以上あるスタンダードコース(税込3575円)、80品以上のプレミアムコース(税込4565円)、110品以上のロイヤルコース(5225円)の3種類で、食べ放題の時間はいずれも90分(ラストオーダー20分前)となっている。
ここは1番安いスタンダードで……と思ったのだが、1つ上のプレミアムコースにはステーキまであるではないか。
その写真を眺めているうちに、口がプレミアム仕様になってきた。つくづく不思議である。ということで、プレミアムコースをチョイス。もちろん生ビール(別料金)も頼んだ。
生ビールを飲みながら焼肉をつつく時間は控えめに言っても最高である。それは分かっていた。ただ実際に注文して分かったのは、シンプルに肉が美味しいってこと。
たとえば、見よ! この赤身ステーキを。実に美味そうではないか。
それを焼き、切って、口に運ぶ。
焼肉食べ放題で難しいのは、安さを追求すると肉がベラベラになりがちで、逆に肉のクオリティを追求すると価格がとんでもないことになってしまうということだ。
その点、「SEIKO-EN」の食べ放題はちょうどいい。肉はしっかり美味しいし、それでいて食べ放題として高過ぎるわけではない。
私が「こういうのでいいのよ!」と心の中で叫んだ理由もおかわりいただけるかと思う。
ちなみに、実は食べ始めて60分くらいまで「この店を出たらもう一度中本を見て空いてたら入ってみよう」と思っていたのだが、焼肉食べ放題の満足度が高すぎて最後はどうでもよくなってきた。
ステーキを何度も注文し、カルビ、ロース、ハラミ、タン、エビ、イカ……次々と焼いては食べ、最後はビビンバでフィニッシュ。
いま思うと、蒙古タンメン中本が混んでいてラッキーだったように思う。行列に並んで行き慣れた店を利用するのもいいが、楽しみ方はそれだけじゃない。
こういうのもアリ! ……というか、こういうのでいいのよ! こういうので!!
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 SEIKO-EN IKEBUKURO EAST
住所 東京都豊島区東池袋1-12-13セイコービル5・6F
時間 11:30~23:00
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.