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介護福祉士の登録料はどのくらい?費用と支払い時期、申請手続きを徹底解説

「みんなの介護」ニュース

山崎 晋平

介護福祉士の登録料の内訳と金額

登録免許税と登録手数料の違い

介護福祉士の資格を取得した後、正式に介護福祉士として認められるためには、登録手続きが必要です。この手続きには登録料の支払いが含まれており、「介護福祉士の登録料はいくらなのか」「高額なのではないか」という疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか。

介護福祉士の登録に必要な費用は、大きく分けて「登録免許税」と「登録手数料」の2種類があります。

登録免許税:9000円

登録免許税は、国に納める税金です。この税金は、介護福祉士という国家資格を取得し、登録することに対して課せられるものです。登録免許税は収入印紙で納付します。

登録手数料:3320円

登録手数料は、登録事務を行う公益財団法人社会福祉振興・試験センターに支払う費用です。この手数料は、登録に関する事務処理や登録証の発行などの実務的な費用に充てられます。登録手数料は指定の払込用紙を使用して振替払込で納付します。

合計すると、介護福祉士の登録に必要な費用は12320円となります。これは一度きりの支払いであり、毎年支払う必要はありません。

介護福祉士の登録料は他の資格と比べて高いのか

介護福祉士の登録料が高いと感じる方もいるかもしれませんが、他の福祉関連資格と比較してみましょう。

社会福祉士の登録料:19050円(登録免許税:15000円、登録手数料:4050円) 精神保健福祉士の登録料:19050円(登録免許税:15000円、登録手数料:4050円)

これらと比較すると、介護福祉士の登録料(12320円)は他の福祉関連資格よりも低額であることがわかります。

出典:『介護福祉士の登録者数の推移』(厚生労働省)を基に作成

また、この図からわかるように、介護福祉士の登録者数は年々増加しています。2018年度から2023年度にかけて、約30万人も増加しているのです。この増加傾向は、介護福祉士の需要の高まりと、資格の重要性を示していると言えるでしょう。

介護福祉士の登録料の支払い時期と方法

登録料はいつまでに支払う必要があるのか

介護福祉士の資格を取得した後、適切なタイミングで登録料を支払い、登録手続きを行いましょう。

登録料には、厳密な支払期限は設けられていませんが、資格を活かして働き始めるためには、できるだけ早く登録を済ませることが望ましいでしょう。一般的な流れは以下のようになります。

合格発表
3月下旬 介護福祉士国家試験の合格発表は、例年3月下旬に行われます。 登録手続き開始
4月上旬 合格発表後、すぐに登録手続きを開始することができます。登録申請に必要な書類は、合格通知と一緒に送られてきます。 登録証交付
5月上旬 書類に不備がなければ、申請から約1ヵ月後に登録証が交付されます。

この流れを考慮すると、4月中に登録申請を行うことが理想的です。就職や転職を考えている方は、5月からの就業開始に間に合うよう、できるだけ早めに手続きを済ませることをおすすめします。

出典:『令和4年度介護労働実態調査』(厚生労働省)を基に作成

介護福祉士の年齢構成を見てみると、幅広いことがわかります。特に40代と50代の割合が高く、合わせて57.5%を占めています。これは、キャリアチェンジや専門性の向上を目指して介護福祉士の資格を取得する人が多い一方、介護の担い手が高齢化していることも示唆しています。

登録料の支払い方法と注意点

登録料の支払い方法は、登録免許税と登録手数料で異なります。それぞれの支払い方法と注意点を詳しく見ていきましょう。

登録免許税(9000円)は収入印紙を購入し、申請書に貼り付けましょう。購入場所は郵便局、税務署、一部のコンビニエンスストアになります

収入印紙を申請書に貼り付ける際は金額の過不足がないよう、正確に9000円分を貼付するようにしましょう。また、貼る欄からはみ出さないよう注意してください。

登録手数料(3320円)は指定の払込用紙で支払います。払込場所はゆうちょ銀行または郵便局の窓口です。

支払いの際は必ず試験センター指定の払込用紙を使用してください。紛失した場合は試験センターに連絡して再発行を依頼しましょう。払込後、「振替払込受付証明書(お客さま用)」を貼付用紙に貼り付けて提出します。証明書を紛失しないよう注意してください。

支払いの際は、登録免許税と登録手数料の合計額が12320円であること、登録申請の提出期限に間に合うよう支払いを済ませることに注意し、領収書は大切に保管しておきましょう。

介護福祉士の登録申請手続きの流れと必要書類

登録に必要な書類一覧と入手方法

介護福祉士の登録申請には、以下の書類が必要です。それぞれの書類の詳細と入手方法を確認しましょう。

1. 登録申請書
内容:個人情報、資格取得方法、登録番号希望の有無などを記入する書類
入手方法:国家試験合格者には合格通知と一緒に送付されます。紛失した場合は、社会福祉振興・試験センターに請求することができます。

2. 登録免許税納付用の収入印紙(9000円分)
入手方法:郵便局、税務署、一部のコンビニエンスストアで購入できます。

3. 登録手数料払込用紙と振替払込受付証明書
内容:登録手数料3320円を払い込むための用紙
入手方法:登録申請書と一緒に送付されます。紛失した場合は社会福祉振興・試験センターに連絡して再発行を依頼します。

4. 本人確認書類(以下のいずれか1通)
a) 戸籍抄本の原本
b) 戸籍の個人事項証明書の原本
c) 本籍地記載の住民票の原本

5. 介護福祉士養成施設の卒業証明書の原本(該当者のみ)
対象:平成29年3月31日までに介護福祉士養成施設を卒業した者、または平成29年4月1日から令和9年3月31日までに介護福祉士養成施設を卒業し、経過措置による登録を受ける者

全ての書類は原本を提出する必要があります。記入する際は黒のボールペンを使用し、消えるペンは使用しないようにしましょう。

登録申請から登録証交付までの流れと所要期間

介護福祉士の登録申請から登録証交付までの流れを、時系列に沿って詳しく見ていきましょう。

書類の準備と記入(所要時間:1~2週間) 必要書類を揃え、正確に記入します。本人確認書類の取得に時間がかかる場合があるので、余裕を持って準備しましょう。 書類の提出(所要時間:1~3日) 準備した書類一式を、簡易書留で社会福祉振興・試験センターに送付します。普通郵便では紛失のリスクがあるので避けましょう。 書類の受理と審査(所要期間:約2週間) センターで書類を受理し、内容を審査します。不備がある場合は連絡が来るので、すぐに対応できるよう連絡先は正確に記入しておきましょう。 登録簿への登録(所要期間:約1週間) 審査に問題がなければ、介護福祉士登録簿に登録されます。この時点で正式に介護福祉士として認められます。 登録証の作成と発送、受け取り(所要期間:約1週間) 登録証が作成され、申請者の住所宛てに発送されます。

全体の所要期間として、書類に不備がなくスムーズに進んだ場合で、書類提出から登録証受け取りまでおよそ1ヵ月程度かかります。ただし、繁忙期や書類の不備がある場合はさらに時間がかかる可能性があります。

登録証が届かない場合の対処法

予定より登録証が届かない場合は、まず郵便局等へ保管確認をしてみましょう。不在通知が届いていないか確認し、届いていた場合は速やかに受け取りに行くようにしてください。

また、直近で住所変更をしていた場合、登録証が旧住所に送られている可能性があります。転居届を出していれば転送されますが、転送期間が過ぎている場合は届かないことがあります。

上記に該当しない場合で届かなければ、社会福祉振興・試験センターへの問い合わせをしてみましょう。何かしらの手違いがある可能性もないわけではありません。問い合わせの際には以下の情報を用意しておくとスムーズであるでしょう。

申請書類を送付した日付 簡易書留の受領証番号

センターでは、申請状況や発送状況を確認し、適切な対応を案内してくれます。登録証が未発送の場合は発送予定日を、すでに発送済みの場合は再発送などの対応を行ってくれます。

再発行手続き 万が一、登録証が紛失されたと判断された場合は、再発行の手続きが必要になります。再発行には2950円の手数料がかかり、新たに申請書類を提出する必要があります。

申請から1ヵ月以上経過しても届かない場合は、必ず社会福祉振興・試験センターに連絡しましょう。引っ越しの予定がある場合は、できるだけ引っ越し後の住所で申請するか、確実に郵便物の転送手続きを行いましょう。不在票や不在通知は小さな紙片のため見落としやすいので、注意深くチェックしてください。

登録後の注意点と登録事項変更手続き

介護福祉士として正式に登録された後も、いくつかの注意点があります。また、登録内容に変更が生じた場合の手続きについても知っておく必要があります。

【登録後の注意点】

a) 登録証の保管
登録証は介護福祉士としての身分を証明する重要な書類です。紛失や破損しないよう、大切に保管しましょう。 コピーを1部取っておくと、万が一の際に便利です。

b) 登録番号の管理
登録証に記載されている登録番号は、介護福祉士としての固有の番号です。各種手続きや就職の際に必要となるので、覚えておくか、すぐに確認できるようにしておきましょう。

c) 定期的な情報確認
福祉業界では、介護保険制度の改正や介護福祉士の資格に関する重要な情報が発表されることがあります。日本介護福祉士会に登録した場合は、業界報が送られてくることもありますが、自ら情報をキャッチアップすることも大切です。ウェブサイトや専門誌などで、定期的に最新情報を確認しましょう。

【登録事項変更手続き】

登録内容に変更が生じた場合は、速やかに変更手続きを行う必要があります。主な変更事項と手続き方法は以下の通りです。

a) 氏名変更 結婚や離婚などで氏名が変わった場合
必要書類:変更届出書、戸籍抄本または戸籍の個人事項証明書、登録証(返納)

b) 本籍地変更 本籍地が変わった場合 必要書類:変更届出書、戸籍抄本または戸籍の個人事項証明書

c) 現住所変更 引っ越しをした場合 必要書類:変更届出書、本人確認書類(運転免許証のコピーなど)

【変更手続きの流れ】
1. 社会福祉振興・試験センターのウェブサイトから変更届出書をダウンロード
2. 必要事項を記入し、必要書類を添付
3. 社会福祉振興・試験センターに郵送
4. 手続き完了後、新しい登録証が発行される(氏名変更の場合)

なお、変更手続きは原則無料ですが、氏名変更に伴う登録証の再発行には2950円の手数料がかかります。現住所変更の場合、オンラインでの手続きも可能ですので変更手続きは速やかに行いましょう。特に現住所変更の場合、重要な通知が届かなくなる可能性があります。

【登録の取り消しについて】

以下の場合、介護福祉士の登録が取り消されることがあります。

虚偽や不正な手段により登録を受けた場合 介護福祉士としての信用を傷つけるような行為があった場合 心身の故障により介護等の業務を適正に行うことができない場合

登録が取り消された場合、登録証を返納する必要があるので注意しましょう。

以上、介護福祉士の登録料から登録手続き、登録後の注意点まで詳しく解説しました。この情報を参考に、スムーズな登録手続きと介護福祉士としてのキャリアのスタートを切っていただければ幸いです。

まとめ

介護福祉士の登録料は、登録免許税9000円と登録手数料3320円を合わせて12320円です。これは一度きりの支払いで済むもので、登録手続きは合格発表後、できるだけ早く開始することが理想的です。

申請から登録証交付までは約1ヵ月かかりますが、書類の準備を丁寧に行い、期限内に提出することが重要です。登録後も、登録証の管理や登録事項の変更手続きなど、注意すべき点があります。

介護福祉士としてのキャリアをスムーズにスタートさせるためにも、この記事で解説した手続きの流れや注意点をしっかり押さえておきましょう。確実な登録手続きを経て、介護の現場で活躍する第一歩を踏み出してください。

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