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誰もが自らの可能性を発揮して活躍する、笑顔輝く福岡県を目指す

フクリパ

誰もが自らの可能性を発揮して活躍する、笑顔輝く福岡県を目指す

服部・福岡県政が新たに船出する━━。福岡県では、先の福岡県知事選挙で再選された服部誠太郎知事による新たな舵取りがスタートしました。2期目を迎える服部県政では、どのような未来航路を描いていくのでしょうか。(聞き手:『フクリパ』運営会社・株式会社えんメディアネットの坪倉伸一代表取締役)

福岡県は九州のリーダー県であり、日本の発展を支えていく

「自らの内にある無限の力を信じよ」が座右の銘である服部誠太郎福岡県知事

 

坪倉伸一代表

先日の福岡県知事選挙で100万票超を獲得されての当選、おめでとうございます。
県政2期目にあたり、どのようなお気持ちで臨まれているのでしょうか?

 

 

服部誠太郎知事

選挙戦を通じて県民の皆様から「県政を任せたぞ」という信任をいただき、大変有り難く思うと同時に、福岡県知事という職の、責任の重さ、大きさを改めてかみしめています。
そして、当選が決まって私の頭に浮かんだのは、「志」という言葉です。
私の愛するふるさと福岡県を、大人も子どももたくさんの笑顔で安心して暮らしていける県にする、そして、九州のリーダー県福岡を、九州の、日本の発展を支えリードしていく県にしていくという「志」を持って、県政を前に前に進めていきたいと思っています。
「さあ、やるぞ」という気持ちです。

 

 

豊富な人材が集まる福岡県に企業が進出して好循環を生む

『フクリパ』運営会社である株式会社えんメディアネットの坪倉伸一代表取締役

 

坪倉伸一代表

47都道府県の中でも福岡県は、データ上でも元気な県であり、フクリパでも記事でよく取り上げています。
福岡県は、なぜこんなに元気なのでしょうか?

 

 

服部誠太郎知事

フクリパの記事は、興味深い内容も多く、ネットで時々拝見しております。
「福岡県は元気だ」ということをデータ上からも紹介していただき、大変有り難いことだと思っています。

福岡県は古来から、大陸との交流の中心地でした。
その中継点として、航海の安全を祈る祭祀を行ったのが、世界遺産に登録された沖ノ島です。
中世になると、博多は堺と並ぶ貿易港になりました。
昔から大陸の文化、知識、技術、そして人材も入ってきたことが、地域の元気、そして繁栄につながっているのではないでしょうか。

さらに近代に入ると、エネルギー源だった石炭が筑豊をはじめ県内各地で採掘され、その火力で鉄をつくる八幡製鉄所をはじめ、日本の近代化や重工業を支える地域になりました。

そして、全ての礎は「人」です。
福岡県は昔から優れた人材を輩出しており、現在も数多くの大学が集積し、毎年優れた人材を生み出していることも大きいと思います。
われわれが企業誘致をする際、企業からは、立地条件と共に人材の件を必ず聞かれます。
その点でも福岡県は優れた人が集まる地域として企業に選ばれています。
また、企業が集積することで人が集まり、新たな優れた人材が生まれます。
そんな地域には、新たな企業もやってくるという好循環が生まれているわけです。

 

 

坪倉伸一代表

服部知事が今回、政策として掲げられている中でも「若者の挑戦を応援」「スタートアップの育成」「食の王国福岡の観光」に個人的にも興味があります。
若者の挑戦については、どのように取り組まれますか?

 

 

服部誠太郎知事

若い人の羽ばたきを全力で応援します。
まず、子どもたちが自分の可能性に気づくことが重要です。
私は、高校の頃から「自らの内にある無限の力を信じよ」の言葉を座右の銘とし、自らの可能性を信じ、自らの力を引き出すために努力することを信条としてきました。

青少年アンビシャス運動をリニューアルした『未来こどもチャレンジ応援プロジェクト』では、地域や市町村、企業の方々からの協力を得て、子どもたちがいろいろな体験をできる機会を提供しています。

高校生向けには、さまざまな社会課題に挑み、問題解決にチャレンジするプログラムがあります。
それをきっかけに起業した若者もいます。
また、世界で活躍する人材を育てるために米国スタンフォード大学の協力を得て開発した『Stanford(スタンフォード)e-Fukuokaプログラム』を提供しています。
世界の課題解決を目指し、実践的な英語力と共に学んでいく素晴らしいプログラムです。

失敗を恐れる必要はありません。
失敗してもそれを糧として、夢にチャレンジする子どもや若者を、全力で応援します。

 

『Stanford(スタンフォード)e-Fukuoka』プログラム 開校式の様子(画像提供:福岡県)

 

 

国際的なインターナショナルトレーニングセンターを構想

服部誠太郎知事

芸術にチャレンジする若者を応援します。若手芸術家の文化芸術活動を支援する『福岡県アーツカウンシル』の設立に向けた検討を進めています。
また、既に福岡ジュニアオーケストラでは、楽器に触れたことのない子どもに音楽に触れてもらう活動をやっており、福岡県の文化芸術を牽引する人材を育成していきたいと考えています。

一方、スポーツ分野も長年、タレント発掘事業を手がけてきました。
これまで8名の五輪選手を輩出し、パリ五輪で初めてのメダリスト2名が誕生し、世界的に評価されているプログラムです。

現在、日本人選手向けのナショナルトレーニングセンターはありますが、われわれは、アジアやオセアニア、フィジーなどの島々の選手も対象にしたインターナショナルトレーニングセンターを構想中です。
身体能力が優れているにも関わらず、指導者がいないという悩みを解消する一方、一緒にトレーニングする日本人選手の刺激にもなり、海外選手を理解することにもつながります。

さらに、私はパラアスリートの育成にも力を入れたいと思い、パラスポーツタレント発掘・育成事業『フクオカ・パラスター・プロジェクト』を始めました。
今年、3期生を迎えました。いずれパラリンピックに出場する選手を育ててまいります。

 

 

スタートアップ支援拠点・グローバルコネクト福岡を開設

坪倉伸一代表

4月に、世界的なスタートアップ支援機関『CIC福岡』が開設されるなど、スタートアップが成長の起爆剤として注目されています。
スタートアップ分野においては、どのような取り組みを実践されていくのでしょうか?

 

 

服部誠太郎知事

スタートアップが成長していくためにも基本的に〝人〟が大事です。
スタートアップと財務やマーケティングなどの専門人材をマッチングする『CXOバンク』を立ち上げています。

資金調達と販路開拓については、われわれは長年、ベンチャーマーケットを開催しており、これまで約2,800社の多彩な企業が登壇し、プレゼンテーションを行っています。
EVバスを製造するEVモーターズジャパンやレーダー衛星開発のQPS研究所も登壇企業であり、これまで33社が株式上場を果たしています。
今後は、CIC福岡で、『F★ピッチ』として毎月1回開催していきます。

2023年、県内のバイオベンチャーと一緒に世界最大のバイオ産業拠点であるボストンを訪ねて、現地の製薬企業やベンチャーキャピタルを対象にピッチイベントを開催しました。
その際、『ケンブリッジイノベーションセンター』(CIC)の本部を訪問し、今後の施策展開に大きなインスピレーションを感じました。
CICのグローバルネットワークは、大変素晴らしいものであり、アジアをにらんでCIC福岡をワン・フクオカ・ビルディングに開設し、福岡県と連携協定を締結いただいたことを大変うれしく思っています。

これまで福岡県は、バイオなどのインキュベーション施設はあったものの、スタートアップの支援拠点はありませんでした。
5月には、CIC福岡内に初めてのスタートアップ支援拠点『グローバルコネクト福岡』を開設し、6名の職員を常駐させます。
ここを拠点にたくさんの人が、スタートアップが交流して化学反応が起こり、新しいビジネスがどんどん生まれるエコシステムを形成してまいります。

 

左から:CIC創業者のティム・ロウCEO、福岡県の服部誠太郎知事、CIC Japanの梅澤高明会長

 

 

福岡県の強みは豊かな自然、快適な住環境、おいしい食

福岡県庁8階の県知事応接室にて対談した

 

坪倉伸一代表

福岡県は最近、食や観光でも国内外から注目を集めて人気となっています。観光や食の分野では、どのような取り組みを推進していくのでしょうか?

 

 

服部誠太郎知事

福岡県は「食の王国」と言っても過言ではないと思います。
筑前海、有明海、豊前海という3つの海に囲まれ、筑紫平野や筑後平野などの豊かな耕作地や背振山地、耳納山地などの山々もあって、豊かな自然の恵みとして、また時には自然と闘いながら、生産者の皆さんが上質な農林水産物を届けてくれています。

そのような食材の良さに加えて、それを料理という作品に仕立ててくれる技術者の皆さんが多くいらっしゃいます。
このような福岡の食は、文化としても確立している点で高く評価されています。
2024年10月、世界の最優秀レストラン1,000店を選出するフランスの『ラ・リスト』から福岡県は、特別賞を頂きました。
日本の自治体で3例目となる特別賞の受賞は、福岡県の食文化が、フランスをはじめ海外からも高く評価されている証といえるでしょう。

世界的なグルメ情報サイト『ラ・リスト』から特別賞『ガストロノミーの新たな目的地賞』を受賞(画像提供:福岡県)


服部誠太郎知事

福岡県では、現在、県内を6つのエリアに分け、それぞれのテーマに沿った観光エリアの形成を進めており、市町村や観光協会、観光事業者と連携して、その地域ならではの体験プログラムの開発に取り組んでいます。
観光も、モノ消費よりもコト消費が重視されるようになってきており、イチゴや柿などのフルーツ狩りも欧米豪や東南アジアからのお客さまに大変な人気です。

欧米豪にはベジタリアン(菜食主義者)が多く、ムスリム人口が多いマレーシアやインドネシア、中東のお客様からは、ムスリム対応の料理「ハラール」(イスラム教の戒律に従った料理)へのニーズが高いです。
こういった多様な食文化をお持ちの方々にも安心して福岡県の食を楽しんでいただけるよう、食の多様性を普及・啓発するためのセミナーやメニュー開発の支援もしっかりとやっていきたいと考えています。

 

鮮度抜群のヤリイカ『一本槍』は、姿造りで食べるのがおすすめ(画像提供:福岡県)

 

 

「現在の課題を乗り越えた先に福岡県の真の発展がある」

坪倉伸一代表

福岡県はいま、日本全国をはじめ世界各地から注目を集めています。
フクリパとは、「FUKUOKA leap up」(福岡が跳ね上がる)の略であり、躍進する福岡の姿を情報発信していくWebメディアです。
服部知事は今後、どのような福岡県の将来像を思い描かれているのでしょうか?

 

服部誠太郎知事

冒頭に申し上げた通り、福岡県を九州、そして日本の発展を引っ張っていく県にするという志を持って県政を前進させてまいります。 

福岡市は日本一元気な街と言われます。
一方、全県的にみると、人口の偏在があり、過疎化が進行している地域もあります。
このような超少子高齢社会における人口減少、これに伴う地方の疲弊などにしっかりと対応していかなければなりません。

特に、人口減少が進んでいる有明地域や豊築地域では、県境地域振興プロジェクトを立ち上げました。
たしかに県境地域は、県の端になるものの、見方を変えれば、2つの県の真ん中です。
隣県とも力をあわせて取り組みます。

私は、県内のどこにも仕事があり、若い人たちが定住し、安心して子どもを産み育てられる地域にしていきたいと思っています。
今、私たちの前には国内外ともに、複雑かつ困難な課題が横たわっていますが、これらの課題に逃げることなく真正面から立ち向かい、乗り越え、福岡県の発展を生み出してまいります。

何といっても、ここに暮らす皆さんが、性別や年齢、国籍、障がいの有無に関わらず、誰もが能力を存分に発揮して、活躍できる、笑顔が輝く福岡県にしていくことが県知事としての私の究極の目標です。

 

坪倉伸一代表

本日は、お忙しい中、どうもありがとうございました。

 

 

固い握手を交わす服部知事と坪倉代表

 

 

服部誠太郎福岡県知事

(はっとり・せいたろう)
1954年9月11日生、北九州市出身、福岡県立小倉高校卒~中央大学法学部卒。1977年福岡県庁に入庁、福岡農林事務所や土木部河川課などで勤務。2004年総務部私学学事振興局学事課長、2006年総務部財政課長、2009年総務部次長、2010年福祉労働部長、2011年福岡県副知事を経て、2021年4月福岡県知事に初当選、2025年3月再選を果たす。趣味は野球観戦、旅行。座右の銘は、「自らの内にある無限の力を信じよ」。

 

 

坪倉伸一『フクリパ』運営会社・株式会社えんメディアネット 代表取締役


 

(つぼくら・しんいち)
1978年生。高知県出身、2001年に株式会社えんに入社。営業部で長年、福岡市内の不動産事業に従事してきた経歴を経て、株式会社えんメディアネットの設立に際して代表取締役に就任し、福岡の情報を全国に発信するWebメディア「フクリパ」を立ち上げる。趣味はバスケットボールと野球、座右の銘は「過去を知り、未来を予て、今を活きる」。

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