新製品エギ3種を使い分けて秋のエギングを攻略【熊本・牛深】状況ごとの釣り方を紹介
先日、天草・牛深エリアでこの秋リリース予定の新作エギ「ダートマスターSS3.0号」「キャスト喰わせスロー3.0号」を使用してエギング釣行にでかけました。個人的に信頼を寄せている「EQ3.0号」も交え、3モデルそれぞれの特性を活かすことでシビアな状況下でも釣果の差を生み出すことができました。今回は、これからの秋シーズンで活躍が期待される各エギの特徴と使い分け方、そして実釣を通して得た有効なローテーション例をご紹介します。
新作3モデルの特徴をおさらい
今回使用したのは以下の3モデル。それぞれコンセプトが異なり、状況に応じた強みを発揮してくれました。
ダートマスターSS 3.0号
ダート性能はそのままに、シンカーの重心を後方に設定することで沈下姿勢を最適化。ボディ全体で水の抵抗を受けながら、約8秒/mというスローフォールを実現しています。
軽快なダートと安定したフォールを両立し、特にストラクチャー周りでの根掛かり回避性能に優れています。今回はシャローでのサイトフィッシングでも活躍。これまで攻めきれなかった浅場のピンスポットでも、しっかりと見せて抱かせに持ち込めました。
キャスト喰わせスロー 3.0号
約6秒/mのスロー沈下と、喰わせ系特有の前傾90°フォールが特徴。プレッシャーが高く、イカが追うものの抱ききらないようなシビアな場面で真価を発揮します。
フォール時にラインを張ると水平姿勢でじっくりフォールするため、「止めて見せる」間を作ることで、最終的なバイトを引き出すことができます。
EQ 3.0号
フォールスピード約3.3秒/m。センターバランス設計のベーシックモデルで、安定した飛距離、キレのあるダートアクション、素早いフォールへの移行が特徴です。
風や潮流の影響を受けやすい場面でも使いやすく、効率よく広範囲を探るのに適しています。朝マヅメの回遊狙いや、潮の効いたエリアに最適です。
状況別の使い分けポイント
釣行時には、潮の流れ、風向き、水温、水深、イカの活性など、状況が刻々と変化していきます。それぞれのエギの強みを理解しておくと、迷わずに選択ができ、釣果へとつながります。
シャロー×サイト系
→キャスト喰わせスロー3.0号が有効。EQなどで反応が得られなかった低活性のイカにも、長めのステイで視覚的に訴えることで抱かせることができます。場所移動の直前にフォローで入れるのも効果的です。
潮流のある水道・ディープエリア・風の強い状況
→EQ3.0号でテンポよく広範囲をサーチ。フォールも安定しており、風にも強く、回遊系のイカを効率よく拾えます。
シャロー×ストラクチャー周り
→ダートマスターSSが活躍。アピール力のあるダートと、根掛かりしにくいスローフォール設計で、岩礁帯でも丁寧に誘うことが可能です。
実釣データと釣果の変化
今回の天草釣行では、朝マヅメからスタートし、潮の流れや時間帯に応じてエギをローテーションしました。
日中、活性が落ちたタイミング
沖の潮目周辺に数杯のアオリイカが回遊しているのを発見。キャスト喰わせスロー3.0号を表層近くまでしゃくり、サイトフィッシングでキャッチ。カラーをローテーションしながら、同エリアで連発してくれました。
シャローのサイトフィッシング
藻場で姿は見えなかったものの、ダートマスターSS3.0号を投入。ノーマルエギでは3秒程で藻が引っかかってくるような水深。フォールをさせて藻場にたどり着く前に軽くジャークを入れてエギを見せると、藻の中から複数のアオリイカがチェイスし、そのままサイトフィッシングでキャッチ出来ました。
さらに、ブラインドでの場面でも、偏光グラス越しに確認したストラクチャーの奥にキャストし、3回ほどしゃくった直後に勢いよくバイトがあり、無事にキャッチ出来ました。渋い状況下でも複数杯の釣果につながりました。
別日の朝マヅメ
水深7~8mの潮通しのよいポイントでEQ3.0号を使用し、テンポよく広範囲を探ると中型サイズが連発。潮が効いているタイミングで特に効果が高く、回遊個体を効率よく攻略できました。
実戦で活きたローテーション例
この3モデルは、状況に応じてローテーションすることで、より多くのアオリイカに口を使わせることが可能です。
朝マヅメ~潮止まり
EQで広く探る→反応があっても抱かないときはキャスト喰わせスローで喰わせに持ち込む→それでも乗らない時はダートマスターSSでリアクションバイトを狙う
藻場のシャローエリア
キャスト喰わせスローを使い、フォールでじっくり見せる釣りが有効。水深が浅く、ノーマルタイプではフォールの「間」を作れないような場面でも、このモデルなら反応を引き出せました。特に、イワシやキビナゴの子に着いた浮き気味の個体に強く、表層付近でのバイトを引き出せたのが印象的です。
夜の常夜灯まわり
夏~秋の高水温期に表層付近でベイトに着くアオリイカは、沈下速度の速いエギでは反応しないことも。そんな時にキャスト喰わせスローやダートマスターSSで、表層をじっくり見せることが可能になります。
特に印象的だったのは、キャスト喰わせスローでフルキャスト後、ラインを張ったまま水平にフォールさせた場面。2杯の大型アオリイカが奪い合うようにヒットし、1杯をキャッチ後、もう1杯も再キャストで追加できました。
まとめ
今回の釣行で改めて実感したのは、「異なる特性を持ったエギを理解し、状況に応じて的確に使い分けること」がいかに釣果を左右するかという点です。同じポイントでも、潮の効き方やイカの反応に応じてモデルをローテーションすることで、これまで乗せきれなかった個体にもアプローチできるようになりました。
この秋注目の3タイプのエギ。フィールドやシチュエーションに応じてしっかりと使い分けることで、より戦略的なエギングが楽しめるはずです。ぜひ皆さんも、これらのモデルを活用して、秋のアオリイカシーズンを攻略してみてください!
<津崎圭介/TSURINEWSライター>