中川家礼二「せっかちな関西人にはぴったり」 関西4社が「タッチ決済」一斉導入、交通乗車の新時代が幕を開ける
関西を代表する鉄道大手の近鉄、阪急、阪神、Osaka Metroが一斉に「stera transit」を導入。あす29日から新たに548駅でタッチ決済対応のクレジットカードやスマートフォンなどを使って鉄道に乗車できるようになります。
大阪市内で28日、「stera transit 関西鉄道利用エリア拡大発表会」が行われ、三井住友カードや鉄道事業者が登壇。導入の経緯やビジョンを語りました。
三井住友カードの大西幸彦 代表取締役社長兼最高執行役員によりますと、タッチ決済乗車が利用できる駅は、来年3月には関西全体で780駅まで拡大するということです。
また全国の交通事業者が共通のクラウドの仕組みを使って利用できる新しいMaaSアプリを開発しており、来年の3月に企画券の販売をスタート。その後様々なサービスに広げていきたい、と将来のヴィジョンを示しました。
Osaka Metroの堀元治 常務取締役 交通事業本部長は、同社の駅で見られる光景を紹介。海外客が現金を使ってきっぷを購入するシーンが増えており、券売機付近で混雑が生じているといいます。
stera transitには「約350万人の来場者が見込まれる大阪・関西万博前に本サービスをスタートできるということは、夢洲駅を始め、各鉄道駅での混雑対応に非常に有効であると考えております」と語りました。
他の大手私鉄に先んじて導入した南海電鉄の梶谷知志 常務執行役員 公共交通グループ 鉄道事業本部長は、コロナ禍の2021年度に導入したタッチ決済の利用件数が昨年度はその6倍にまで伸び、現在は月に3万件程度の利用があると伝えます。
利用者は国内がほとんどですが、海外の利用者層にも変化が。導入当初は欧米が中心だったものの、現在はアジア、特に韓国からの利用客が伸びているとも。今後もインバウンドの利用数増加や他の施設利用との連携、データを用いた新たな需要の創出などを期待します。
イベントには大阪府守口市出身のお笑いコンビの中川家とタレントの村井美樹さんも登場。
「先頭車両からの景色が好き」と語る弟の礼二さんに対し、兄の剛さんは「よく踏切あたりの柵のある所で礼二君が一日中電車を見ててね。父親に『剛、迎えに行ってこい』って言われて、迎えに行っても帰ってこないんですよね。で、夕方まで金網にしがみついてて、金網の跡が顔についてる」と思い出を語る場面も。
礼二さんはstera transitに対し「数十年前は考えられなかった。便利で簡単でおトク。でも昔の風景はなくなる。ずっと料金表を見てるおっちゃんとかもおらんようになる。すごい便利でスムーズに乗れますから、せっかちな関西人にはぴったり」と関西の鉄道ファンらしい見識を披露。「このサービスを利用してどんどん電車に乗って行って下さい」。
ソフトな鉄道ファン(ソフ鉄)を公言する村井美樹さんは、最近stera transitが導入されている地方鉄道で実際にタッチ決済乗車を試してみたことを話し、「通れたー!って感動しました」と当時のワクワク感を伝えるとともに、海外の旅行者の方々にとっても便利になるのではと期待をかけました。