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新時代の夏を彩る『神⼾セーラーボーイズ Assort Box 2025』がスタート、『米ステ』など3つの物語に詰め込んだ12人のきらめき

SPICE

『神⼾セーラーボーイズ Assort Box 2025』 撮影=福家信哉

『神⼾セーラーボーイズ Assort Box 2025』
2025.7.25(FRI)~8.3(SUN)扇町ミュージアムキューブ CUBE01

7月25日(金)より大阪・扇町ミュージアムキューブにて幕を開けた『神⼾セーラーボーイズ Assort Box 2025』。3本のショートストーリーとライブで構成され、出演は、神戸セーラーボーイズ(以下、神戸セラボ)より⽯原⽉⽃、⼤熊蒼空、崎元リスト、髙⼭晴澄、⽥中幸真、津⼭晄⼠朗、⽇陽⿓之介、⼭本歩夢の8人と、ゲストの⼤⾒拓⼟、⼤⾒洋太、中三川歳輝、吉澤 翼という“お兄さん”組の4人。笑いどころ満載のショートストーリーに、息の合ったダンスパフォーマンスと、まさにお楽しみが散りばめられたステージを展開。直前におこなわれたゲネプロの模様をレポートしよう。

「Assort Box」

オープニングは公演テーマ曲でもある新曲「Assort Box」からスタート。直後に始まる芝居パートの衣装でのパフォーマンスで、お米に小学生、羊に狼と様々なキャラクターが舞台を駆け回る。早くもテンションマックス、会場のボルテージを一気に上げた。

RICE on STAGE「ラブ⽶」

1本目のショートストーリーは、人気TVアニメ『ラブ米 -WE LOVE RICE-』の舞台化作品シリーズRICE on STAGE「ラブ⽶」からスタート。前作では呂布でありお麩であり肉と化した平山を「Naked say,get mind!」の輝きで炊き上げた関西稲穂学園の6人のお米たち。この振り返りから会場の笑いを誘いながら、ハーベストショーの練習に勤しむ。日本晴(吉澤 翼)を中心に、てんたかく(中三川歳輝)、風さやか(大見洋太)がリスペクトも込めたパロディなどでシュールな世界を繰り広げた。

左上から中三川歳輝、大見洋太、左下から髙⼭晴澄、⽯原⽉⽃、⽥中幸真

そんな中、百戦錬磨のお兄さん組に負けじと必死についていく姫ごのみ(石原月斗)、さとのつき(髙⼭晴澄)、ぴかまる(田中幸真)の3人。その姿もお見逃しなく。最後は新たに結成されたチームによる「浪漫飛行」の歌唱で、さわやかに締めくくった。

「小学生コント」

続いて、2006年に上演した*pnish*の「小学生コント」を、佐野大樹の脚本・演出で令和版として上演。りすと(崎元リスト)、ノスケ(日陽龍之介)、アユム(山本歩夢)、タクト(大見拓土)という小学生4人組が、学校帰りに空き地に集合。ちょっとおバカなりすとに、冒頭から怪演で魅せるノスケ、一癖ありそうなアユム、そして、“お兄さん的存在”のタクトと個性強めの小学生達が暴れまくるデンジャラス・ジュニア・コメディだ。

左から崎元リスト、大見拓土

「みんなであれやろうぜ!」と全員で「小学生ダンス」。ソロの振りにも注目だ。いかにも小学生らしい謎のテンションで、無限の体力を感じさせる4人だった。歌唱では、ノスケとアユムが「UFO」を披露、フレッシュなハーモニーでも聴かせた。

左から日陽龍之介、山本歩夢
「Oh my God!!」

最後は2025年1~2月上演「Boys☆Act ~camellia『パニックカフェ』」の演出をつとめた片岡百萬両による書き下ろしの新作ショートストーリー「Oh my God!!」。狼のシリウス役の大熊蒼空とルディ役の髙山晴澄、ヒツジの羊助役の津山晄士朗が、赤ずきんをめぐって火花を散らす。語り手の木こりはお兄さん組から回替わりで出演。ゲネプロでは吉澤 翼が担った。ルディと羊助の独白シーンは二人とも振り切って熱演。髙山も自身の殻を破るように力を込める。語り手として物語を牽引する吉澤は、独特の間(ま)とテンポで存在感を発揮する。

左上から津山晄士朗、吉澤 翼、左下から髙山晴澄、大熊蒼空

一方、「赤頭巾ちゃん御用心」ではキラキラな笑顔とキュートなダンスで魅せる4人。芝居とのギャップもたまらない。津山と大熊による「パンドラの恋人」ではジャケットをはおって大人っぽい雰囲気を醸し出す二人。シンクロしたダンスでも新境地を見せた。

大熊蒼空(前)、津山晄士朗(後)

後半のライブパートへ。まずは12人全員で「ハニーレモンかき氷 Remix」を。神戸セラボの8人は夏衣装にチェンジ。ダンスバトルのようなシーンもあり、ますます熱気を帯びてゆく。曲の途中からお兄さん組4人も合流、ステージをさらに引き締めた。

「ジェットコースターラブ」

新曲「ジェットコースターラブ」は、俳優の神里優希(作詞)×神戸セラボの細見奏仁(作曲)によるコラボ第2弾で、津山が初めて振付を担当した。疾走感のあるさわやかなナンバーでソロパートも多く、弾けるような振付も印象的。躍動感のある群舞でも魅了した。そして、神戸セラボメドレー、吉澤 翼と中三川歳輝がしっとり歌い上げた「赤いスイートピー」から始まるお兄さんチームのメドレーと続き、⼤⾒拓⼟・洋太兄弟による「ミニモニ。じゃんけんぴょん!」では石原、崎元、田中も参加。平成的KAWAIIが詰まったコスチュームも必見だ。

左から吉澤 翼、中三川歳輝
左下から⼤⾒洋太、大見拓土、左上から⽥中幸真、崎元リスト、⽯原⽉⽃

MCでは、RICE on STAGE「ラブ米」で「(吉澤が演じるキャラクターが)ツボ過ぎて笑ってしまいそうになった」と髙山。「小学生コント」では、「テンションが上がって、ハプニングが多かったです」と反省気味の山本だが、大見拓土という心強い存在が彼らをさらに大胆にさせていた。「Oh my God!!」でも「翼さんが面白過ぎ!」と津山。拓土も「どの作品も楽しい。楽屋にいても楽しいです」と笑顔を絶やさない。最後は“全員野球”で崎元のボケを拾うという団結力も覗かせた。

吉澤 翼

「Assort Box」

ラストは「COSMOS」「ボクラカラー」、そして再び「Assort Box」を全キャストで歌唱。特に合唱による「COSMOS」では、一人一人の声が重なり合い、温かなハーモニーを響かせた。また、美声を披露した山本のソロパートもきらりと光るものがあった。

神戸セラボのメンバーそれぞれが得意分野で頭角を現し、さらなる成長を見せた2025年夏。抱えきれないほどのきらめきを詰め込んだ「Assort Box 2025」をぜひ、劇場で楽しんでほしい。
取材・文=Iwamoto.K 撮影=福家信哉

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