【住宅ローンの現実】34歳、世帯年収900万。ローン3,000万は妥当ですか?【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな給与明細から年収を大公開。今回は、住宅ローンのお悩みにフォーカスを当て、借入可能額や毎月の返済額の目安、家計の改善点についてファイナンシャルプランナーが解説します。【34歳 広告業】
【住宅ローン】34歳、広告業の場合
プロフィール
34歳、男性
広告業
▼現状
世帯年収:900万円
住宅ローン:3,000万円
家族構成:妻(32歳、会社員)、子(5歳)との3人暮らし
地方在住
【相談内容】世帯年収900万円×住宅ローン3,000万円は妥当?
「住宅ローンの借入額は妥当でしょうか?現在の年収と貯蓄額では、住宅ローンを払いながら教育費や老後の生活費を貯められるか不安があります。保険の見直しについてもアドバイスが聞きたいです」
世帯年収900万円の住宅ローンをシミュレーション
まずは、年収に対して何倍の借入かを見てみましょう。
住宅金融公庫「2023年度 フラット35利用者調査」によると、全国のフラット35利用者の平均借入額は年収の6.7倍*。
世帯年収900万円の相談者さんの借入額は3,000万円で、年収の約3.3倍です。
収入に対する住宅ローンの負担は平均よりも軽いと言えます。
*……参考:住宅金融支援機構「2023年度 フラット35利用者調査」(p.18)
毎月の住宅ローン返済額は少なめの水準
相談者さんの現在のローン返済額は、毎月10万円とのこと。
居住費の目安は収入の25%以内なので、年収900万の場合は毎月約18.8万円。
相談者さんの家計における居住費の割合はとても理想的ですね。
保障を整え貯蓄を増やす保険見直しガイド
相談者さんは、貯蓄がある程度あるものの、将来の教育費や老後資金に対する不安を感じておられるのですね。
将来への保障は、基本は公的保険をベースに考え、民間保険は「必要な保険に絞って無駄なく備える」のがおすすめです。
万が一の備えは「掛け捨ての生命保険」で備えて
まず備えておきたいのは、ご自身か奥さまに万が一の事態が起こったときの保障です。
おすすめは、掛け捨て型の生命保険。
お子さんが成人するまでの間に必要な生活費・教育費をカバーする保障額を設定しましょう。
ただし、公的制度である「遺族年金」もある程度支給されるため、それを差し引いて足りない部分だけを保険で補うのが合理的です。
「火災保険」でマイホームを守って
マイホームをお持ちですので、火災保険も必須です。
自然災害などに備えた補償が適切か、必要のない特約が付いていないかを見直してみましょう。
保険料が安く、必要な補償がついているプランに切り替えることで、年間の保険料を抑えることも可能です。
「損害賠償保険」は家族全員をカバーできるタイプを
自動車や自転車に乗る機会がある場合は、対人・対物無制限の損害保険(自動車保険・個人賠償責任保険)に加入しましょう。
家族全員をカバーできる個人賠償責任保険は、火災保険や自動車保険の特約でつけられることもあります。
まとめ
・相談者さんの住宅ローン借入額の負担は年収の3.3倍で、平均よりも軽め。
・万が一の備えは「掛け捨ての生命保険」で。マイホームを守る「火災保険」、自動車や自転車に乗るのであれば「損害賠償保険」も必須。
※この記事では媒体で募集した情報に編集を加えて掲載しています。
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。