冬の高校スポーツ全国大会 バスケットボール男子 新たな歴史を切り拓く柳ケ浦が8強目指す 【大分県】
全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)に4年ぶりに出場する柳ケ浦。今年の先発メンバーの平均身長は180cmを超え、全国の強豪校と比べても引けをとらない。チームを率いて18年目となる中村誠監督は「過去最高のサイズがあり、3年生の能力が高い。次のステップを目指すチャンス。歴史を変えたい」と手応えを感じずにはいられない。
今春の九州大会では福岡の2強(福岡第一、福岡大大濠)に次ぐ3位となり、夏の全国高校総体で16強入り、さらに秋には高校から大学、社会人クラブ、プロチームが争い、日本一を決める「天皇杯全日本選手権大会」に出場するなど、これまでにない経験を積んだ。中村監督の言う「次のステップ」とは、全国ベスト8以上を指す。ウインターカップでは、準決勝から1面で試合が行われるセンターコートは「憧れの場所」だ。中村監督は「センターコートに立つかどうかで、その後の競技人生が変わる。チームとしても全国の強豪校と呼ばれるようになる。16強と8強では大きな差がある」と明かす。
4年ぶり4回目の出場を決めたウインターカップ
2mを越す留学生2人に、3点シュートの名手、その3人の力を引き出すポイントガード、守備のスペシャリスト、流れを変える6番手、成長著しい1年生のスコアラーとタレントはそろっている。キャプテンのボディアン・ブーバカー・ベイノット(3年)は「強度の高いディフェンスをして、泥くさくリバウンドを取る。それはチームが勝つために必要なこと」と流ちょうな日本語で意気込みを語る。
柳ケ浦史上最強の布陣で挑むウインターカップだが、初戦から「全国の強豪校」の1校、京都精華学園と対戦する。勝ち上がれば全国高校総体で8強入りを阻まれた鳥取城北との試合が見込まれる。中村監督は「全国に出れば簡単な試合なんてない。立ち上がりから相手のペースに合わせるのではなく、自分たちから流れを持ってくる展開にしたい」と話し、ベイノットは「チャンピオンを目指す。どこと対戦しても勝つだけ」と臆する様子はない。柳ケ浦が全国の強豪校の称号を得るために、そして新たな歴史をつくるためにベスト8がノルマとなる。
チャンピオンを目指すと語ったキャプテンのベイノット
(柚野真也)